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フォーレ「マンドリン」・・・3 [声楽]

Mandoline

Les donneurs de sérénades セレナードの歌い手たち
Et les belles écouteuses そして、美しい聴き手たちが
Echangent des propos fades, つれない言葉をかわす
Sous les ramures chanteuses うたいざわめく木々の枝の下に。
C'est Tircis et c'est Aminte, それはティルシス、そしてアマント、
Et c'est l'éternel Clitandre, それに永遠のクリタンドル、
Et c'est Damis qui pour mainte そして、つれないひとのために
Cruelle fit maint vers tendres. 多くの優しい詩をつくるダミス。
Leurs courtes vestes de soie, 彼らの短い絹の上着、
Leurs longues robes á queues, 彼女らのすそをひくきもの、
Leur élégance,leur joie 彼らの優雅、彼らの喜び、
Et leurs molles ombres bleues そして、蒼くやわらかな影。
Tourbillonnent dans l'extase それらがみな舞い上がる
D'une lune rose et grise, 灰色づいたバラ色月の恍惚の中に
Et la mandoline jase  そしてマンドリンはざわめく
Parmi les frissons de brise. そよ風のおののきの間に。
 
                                  (P.ヴェルレーヌ;詩)
(注)訳は14年ほど前にフォーレ歌曲のレクチャーコンサートに行った時のプログラムに書かれていたものです。

              ♪    ♪    ♪

この中の、ティルシスとアマント、クリタンドル、ダミス、というのがどういう人たちなのか気になっています。(ヴェルレーヌに影響を受けた中原中也の詩にも出てきます。)
アルルカン(即興仮面劇コメディア・デラルテの道化方)のようですが。

「月」と「アルルカン(またはピエロ)」という組み合わせはフランスでは好まれているのでしょうか?
日本からパリに行って活躍したイラストレーターの絵でも見たことがあります。
「月に憑かれたピエロ」(シェーンベルク)という曲もありますね。

12月に書いた記事の中で触れたヴァトーの絵画の中にもアルルカンが登場します。
(アルルカンとピエロは全然違いますが。)


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norip

先月、ヴェネツィア展を見てこの歌を思い出しました。
カーニヴァルという仮面をつけて紛争するお祭りがあるそうです。昔は貴族だけが許された「仮面」その夜は心華やぐ男女の物語があったかもしれませんね。
by norip (2012-03-05 16:55) 

Cecilia

noripさん、コメントありがとうございます!
私もヴェネツィア展を見に行きたいです。まだやっているのでしょうか。(名古屋??)
忙しい生活もやっとひと段落してほっとしているところです。
米良さんの新しいCD、Amazonで注文し3月1日には届いていたのですが、4日に重大なことがありそれが終わるまで聴かないようにしていました。今聴きながらこれを書いています。
米良さんには是非フォーレなどのフランス歌曲(芸術歌曲のほう)を歌ってほしいです。あ、でもシャンソンもいいですね~。
イタリアの仮面劇にも大変興味があります。

by Cecilia (2012-03-06 10:21) 

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