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さしむかい よこならび(3)。 [酒肴]

蒸し暑かった先週の土曜日。近所の薬師様では、盆踊りなどが執り行われていました。狭い境内は、あふれるように屋台が出ており、その間を歩くたくさんの人で、ごったがえしています。漂ってくるのはソースの匂い。ますます蒸し暑い中を抜けて、近所の居酒屋へ飲みに行きました。

入り口には「冷房故障中」の貼り紙があり、しばし佇んでいると、「いらっしゃい」とバッタリ奥さんが顔を出しました。ともかく入り、一杯目の生ビールはあっという間で、ホタテ貝焼きやイカ刺しなどを注文すると、壁や黒板のメニューがずい分と寂しいような気がしました。
近づいて来て、カウンターに両腕を投げ出し、伸びをするような姿勢を取りながら、「実はお店、閉めるコトに...」などと、ちょっと照れたように奥さんが言い出すのでビックリ。いつ来ても客がいなくて、静かでノンビリと、気持ち良く過ごせる空間だったのですが...ここで初めて食べて、自分でも作ってみたイカルイベも頼みます。
入っていたボトルをキッチリ飲み干すところは、抜け目ないです。ボトルにかけられたタグも懐かしく。最後にイベントを、などという話もしたようですが、ひっそりフェードアウトすることに。という話を聞きました。なんだか「らしい」です。心機一転、マスターの前途を陰ながら応援しています。11年と4ヶ月、おつかれさまでした。
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今日のお弁当。
網焼き弁当。と言えば月曜日と同じです。アスパラが長芋に変わっただけです。ホッケと野菜天といっしょに。

※記事タイトルは小説すばるに連載中の石田千さんのエッセイから拝借しました。


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