ジェフ・ポーカロ [通好み?]
さて、今回はジェフ・ポーカロです。
ジェフ・ポーカロといえば、TOTOのオリジナルメンバーですが、TOTO以外でもスティーリー・ダンやボズ・スギャッグスなど数多くのセッションでも名をはせました。
1954年4月生まれ。
ジャズドラマーである父のジョーポーカロからの手ほどきを受けたドラムは高校時代からLAでは有名だったそうですね。
ジム・ケルトナーやデヴィッド・ハンゲイトとの出会いがあってプロとしてのキャリアをスタートして、スティーリー・ダンのセッションに呼ばれるなどめきめき腕を上げていったようです。
よくTOTOはボズ・スギャッグスのバックバンドが発展して結成とかいわれているようですが、ボズ・スギャッグスのセッションでTOTO結成メンバーが揃ったのは簡単に言えば時期が重なったということのようですね。もともと、デヴィッド・ペイチとは高校の同級。先にプロとして活動していたジェフ・ポーカロが引き込んだようです。それにデヴィッド・ハンゲイトを加えたメンバーが中心となって自分たちのバンドを結成することを考えていたのはボズとの仕事とは直接は連関しないようです。
でも、初めてボズとのセッションとなったシルク・ディグリーズ
が爆発的ヒットですから。
あの「ロウ・ダウン」や「ウィー・アー・オール・アローン」なんかが収録されているヤツです。
これのインパクトが強すぎたんでしょうね。
この辺の詳しいことはコチラのJeff's Worldさんのところをどうぞ。
なお、1992年8月5日に自宅の庭で殺虫剤を散布中に殺虫剤アレルギーがもとで世を去ってしまいます。享年38歳。
と、ジェフ・ポーカロについては、先日のTOTO公演。
現在、サイモン・フィリップスがドラムですが聞いているとどうも、オリジナル(ジェフ・ポーカロ)の”ノリ”の違うような気になりました。
サイモン・フィリップスのドラムは以前から耳にしていましたが、TOTOの楽曲を叩いている姿をナマで見るのは実は今回が初めて。
そのせいかカンケイないかわかりませんが、はじめて「ノリ」に気がつかされてたんです。
で、今回エントリーにするに当たり、いろいろ調べてみると・・・・・
ワタシ昔から”最も好きなドラマーはジェフ・ポーカロだ!”なんて公言しておりましたが、今回、公言しているわりに何も知らなかったことに気がつきました。m(_ _)m
TOTOとの出会いは前の記事で触れたように中学生の頃に、このあたりから。
特にターン・バックに入っている”グッバイ・エリノア”という曲で聴けるドラムが最高にかっこよかったんです。
当時も物議をかもしたそうですが、普通に叩くと「どっどだ どっどだ どっどだ どっどだ」とバスドラムは三連の中抜きになるパターンが一般的ですが、この人のパターンは「どこどだ どこどだ どこどだ どこどだ」とバスドラ三連かのように聞こえるのです。
しかも、コレだけでなくこの時期にテレビで流れだしたプロモーション映像です。
TOTOのターン・バックのプロモーション映像はスタジオライヴの映像で、サウンドもオリジナルではなく(一部含んでいたかもしれませんが)スタジオライヴでの音でオリジナルとは違うところがありました。
この映像でのジェフ・ポーカロがまたかっこいいのです。
特にその「グッバイ・エリノア」の曲が終わった瞬間スティックを放り出すシーンは強烈な印象を少年サダーに与えました。
当時、「おら、れったいにドラマーになる」と心に誓ったのです。
ま、当時の誓いってのはそんなモンです。 d( ̄  ̄;)☆\(ーー
で、件の来日公演で何が違うかっていうとやはり「ロザーナ」のドラム。
毎回やりなれすぎている曲のようで今回の公演ではイントロがついてました。
しばらくして曲が始まるのですが、16ビートのはねたリズムのドラムパターンですが、聞きなれたロザーナとはヤハリ違う。
あの器用なサイモン・フィリップスでも・・・・
でうちに帰ってもう一度よーく聞いてみたのです。
もちろんコイツで、
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すると、
「ロザーナ」の出だし、「どっどだ どっ どっ だ」「どっどだ どっ どっ だ」からなる一小節目の最後、このテキストで書いた最後の「だ」のあとにかすかに16部の三連の真ん中のタイミングで(合ってるでしょうか?)スネアを叩く音が入っていることに気がつきました!
イントロはすべてこのタイミング。(はじめの一小節のみバスドラムもちらと入っている)
ホーンとのユニゾン後”meet you all the way”のパターンではこの小さいスネアが入りまくります。デヴィッド・ハンゲイトのベースもここはスラップになってハネた感じがいっそう増すところですね。ここの部分だけにこういう細かいパターンを入れることで曲のバリエーションが大きく膨らんでいることが良くわかります。
この小さいスネアがあるかないかで曲のノリ、もっといえば曲の立体感にも大きく影響するのです。
・・・するのです。 とかいってますが、便利なネット社会ですね。
ちょっと調べるとこれは所謂「ゴースト・ノート」というジェフ・ポーカロの得意技であることがすぐにわかりました。
しかし、この曲をもう20年くらい聞いているはずなのに今頃気がつくなんて!!!
ということで、いまさらながらこのジェフ・ポーカロのドラミングに注目してみようかと・・・・。
早速。こいつらを入手しました。
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- 発売日: 2003/11/11
- メディア: DVD
デモ演ではデヴィッド・ガーフィールド(key)とマイク・ポーカロ(b)がはいってます。
このアルバムはそれ以外にもパーカッションでフィルコリンズ入っていたり、ヤンハマーとナラダ・マイケルウォルデンが入っていたり、デヴィッドサンボーンなど今は超ビッグネームのゲストが多数入ってます。
聞いてみるとジェフ・ポーカロのドラムはボズやTOTOのサウンドに比べると幾分ワイルドな印象ですが、”The Grind”のスネアがダブルだったり(最初ディレイをかけているかのようにも聞こえますね)、”Teaser”ではハイハットが大きくフューチャーされてます。やはりジェフポーカロだ、って感じ。
このアルバムは、ロックだけでなくジャズやフュージョン的な曲までトミー・ボーリンの持つ幅広い音楽性と高い技術を聞けるいいアルバムです。7."Marching Powder"でのインタープレーなどは凄いですね。
この後のトミーボーリンは、リッチー・ブラックモアの抜けた後のディープパープルに参加してバンド解散後の76年に薬物中毒で他界してしまいます。享年25歳。 (T_T)
でもこの人のセッションワークなんてとても一回で紹介できるものではありません。また不定期に、ジェフ・ポーカロなものをネタにして行こうと思います。
<余談>
このジェフ・ポーカロとは直接関係ありませんが、bakuneさんの購入されたストラトサウンドサンプル「こんなに歪ませるつもりはなかったの」に触発されてつい・・・ダビングしちゃいました。
ここ最近のジェフ・ポーカロ熱に影響されてか、出てきたのはどうもこの方のようです。
「これもバリ暑とEMGのせいです」
>「これもバリ暑とEMGのせいです」
これのドラムはボンゾのコピーを試みました。
ゴーストノートもいれてみました。最後に各種数値をいじってグルーブらしき
ものを……と思っていましたが、おそろしく時間がかかってしまった
最初のフィルで力尽きました。以降、シンバルも入ってません(涙)
普段、ドラムは感じているだけで、注意して聞いてはいなかったのですが
打ち込みのおかげで、やっぱすげえやと感心することしきりです。
ティーザーのポーカロ、知りませんでした。聴き直し!
by bakune (2006-05-14 20:32)
いいですよね、ジェフたん。フレームでガッチリ固定して叩いていた時のパワフル感は今聞いても楽しいです。一時期「宇宙の騎士」「幻想飛行」をAB面に入れたカセットばかりを聞いていました。あ、まだあるかも・・・もちろん伸びていると思いますが。(^^;
なんでこんな定位なの?と、「?」マークの羅列で曲を聴きました(笑)。ギタァ~キタ━━━━━( ゜∇゜)━━━━━!!!
by moonrabbit (2006-05-15 21:51)
いや〜、まるでドラマーのような記事!
私はドラム全く叩けないので聴くだけですが、けっこうこだわりがありました。
どちらかというとプログレ系の人が好きで、RUSHのニール・パートは来日公演見てひっくり返りそうになりました。
あとはテリー・ボジオが好きですね。
テリー・ボジオは15〜6年前にジェフ・ベックといっしょに来日しましたね。
by Ryo (2006-05-15 22:35)
サダーさん、今回は特に力が入った記事ですねー。 (・∀・)イイ
TOTOのターン・バックのジャケットはよく見たことがありますね。 (^∀^)ノ
そういえば、またKISSが来日しますが、今回も札幌には来ないようです。orz
(´・ω・`)ショボーン
ああ・・・たまにドラムがたたきたい。w (^Д^)ノ
(^ー^)ノシ
by モッズパンツ (2006-05-16 00:45)
>bakuneさん
ボンゾのドラム!!!
あのフィルインはカナーリ好きな感じですよ。カーマイン・アピスらしくもあるというか。
それに74年のストラトがナイスサウンドでしたのでついかぶせちゃいました。(^_^;
by サダー (2006-05-16 08:26)
>moonrabbitさん
「宇宙の騎士」はデビュー作にしては曲の完成度も高いし、緻密な音作りですよね。リアルタイムでは聞いてませんが、衝撃的だったんでしょう。
で、ボストン。・・・久々に聞いてみたくなりました。(^_^)
by サダー (2006-05-16 08:34)
>SWEET16さん
ニール・パートといえばタムの数がものすごかったことを思い出します。
タム回しでぐるっと回れましたよね。
テリー・ボジ男と来た93年のジェフ・ベックは見に行きました。
ワタシも「ギター・ショップ」でのプレーはカナリ好きです。
そういや当時、超絶な教則ビデオが話題になってましたね。
ワタシはあとスチュアート・コープランド好きとか公言していますが、例によって何も知りません。(T_T;
by サダー (2006-05-16 08:43)
>モッズパンツさん
ワタシもターンバックのジャケデザインが一番好きです。
凝ってないようで凝ってるようで凝ってない??(どっちやねん!)
KISSは北海道来ませんか。・・(T_T; いいところなのにネ。
by サダー (2006-05-16 08:52)
ポーカロ、大昔に武道館で観ましたが、やっぱり凄かったですね。ただ、ライヴよりはスタジオで真価を発揮する人のように思います。
ギターダビング、炸裂してますね。速弾きにnice!です。
by (2006-05-18 00:33)
>Tadさん
ナマで観られたんですか! うらやましいです!!
ライヴよりもレコーディングで真価を・・・なんとなくわかります。
来日のライヴ見ると・・・・ちとハシってるようにも聞こえなくないし・・・。
これはかなりキツいロードらしかったので、状態良くなかったのかもと考えてます。
速弾き・・・・、かなり無理してます。(^_^;
by サダー (2006-05-18 01:20)
ゴースト・ノート、初めて聞く単語です
一種のウラ打ちのようなものなんでしょうか・・・
勉強になります
サダーさんの渾身の記事、ジェフ・ポーカロへの愛が伝わって来ます(^^
by tamegorou (2006-05-18 09:22)
>tamegorouさん
ゴースト・ノート・・・・
要は裏打ちだと思います。
あるかないかでノリがまるで違いますので、隠し味のようなもの??
でもジェフポーカロ好きにはジョーシキのようです。(T_T;
by サダー (2006-05-18 21:24)
はじめまして。らびさんのブログなどを徘徊している@と申します。
トミー・ボーリン!!ティーザーは私の大好きなアルバムです。
参加してるメンバー凄すぎですよね!!
最近このアルバムのアウトトラック集としてWhips and Rosesなるものも
出ております。音質がものすごく良いのでぜひこちらも^^
by @ (2007-01-17 21:56)