ゆらゆら帝国×バッファロードーター　＠恵比寿リキッドルーム：君にロックンロールを！：SSブログ

	ブログをはじめるログイン

ゆらゆら帝国×バッファロードーター　＠恵比寿リキッドルーム　[LIVE OR DIE ？] [編集]

昨日は、恵比寿で≒２年ぶりにゆらゆら帝国のドアをノックした。

僕がゆらゆら帝国への、扉を閉ざしたのは、
随分とその世界に身を置きすぎ、つまりはライブに散々通い。
「ホンモノ」は、やはり少し封印しようかと思ったからです。
慣れてしまうというのは、そのものの良さを喪失してしまう危険性を孕むこと。
それを僕は知っている。
だから長きに渡り、この帝国との国交を断絶した。
無論、アルバムも買っていない。

対バンは、バッファロードーター。

先入観が強かったのは事実であって、打ち込みに耐えうるかという課題は、
ＢＡＳＳ、タイコ、ギターという編成で。肩透かしに遭い。
（後にＢＡＳＳは、置かれてしまうわけだが）

ブルーチアー、ＭＣ５とも見間違う轟音の中、一定のリズムの中で、不協和音が泳ぐ。

何より、タイコの正確さ、強さのは少々戸惑いビックリ。
タイコのリズムは打ち込みだと思ってたから。
そんな時間が進んで、やはりいつもの打ち込みになってしまうと、
はじめは新鮮だった、泳いでる姿も僕には、だんだん息苦しくなっていく。
元来、僕には耐えうる音楽ではないのだけど、それでも最初の衝撃の余韻が、
消えかかった頃に、バッファロードーターはステージを降りた。

そして、帝国の住人がやってくるのだが。

僕の知ってるゆらゆら帝国は、
なめくじの通ったあとの粘着性の液体。
緑色の小さなトカゲの背中の液体。
そして、蜘蛛の糸に絡まったなんともいえない複雑な気持を残す。
そして、薄暗さの中で鈍った光が怪しく光る。

そんなバンドだった。唯一無二だったから、彼らのステージを見ると少し複雑な気分になる。
そして、痛いとこに触れてしまいたい。臭いと分かっていてももう一度嗅いでみたい。
そんな中毒・常習性を孕むステージだった。
レコードも当然そうだった。

昨日、ステージを見た率直な感想。
「ただただ、カッコいい」のである。

それは、３人に怪しい空気が全く無いということ。
客の声援の多さにも少し戸惑い。
そして、客もタテ乗りを心底期待する空気が匂いを隠さない。

ギターを振り乱しても、千代さんが身体を揺らしてもカッコいいのである。
つまりは「ベンジー」にも似た、カッコよさなのである。
音も、随分と鋭く丸く。そこに絡まる複雑な液体が、随分と姿を隠したような気がした。
昔は、坂本慎太郎の動きに笑いがおき、
千代には何か見てはいけないものを見るような妖艶さんが漂っていた。
イチロウさんは、その存在にも負けず劣らない近寄りがたい空気が漂っていた。
そんな帝国が、ただただかっこいいのである。

僕が望む帝国の姿は、そこにはなかった。
上手さ、楽曲の秀逸さは、なんも変わらないとは思うのだが・・・・。
知りうるところ、『ＲＯＣＫバンド』なそんな気持。

なんなんだろう。少し複雑で。
開けたドアは、汚いものも綺麗なものも、そしてなにもかもが乱雑にちらかっていたのに、
随分と綺麗に整理されてしまったような印象が、強く残った。

綺麗な緑色の玉があって、昔はその存在が見えないくらい
色んなものが包んでいたのに、それが随分と綺麗になくなり。
怪しい光は、まばゆい光を放ち。

以前にも、こういう姿を見たことがある。
ミッシェルガンエレファント「ロデオタンデムビートスペクター」
凸凹だった姿が、随分と削ぎ落とされ、玉どころか磨き上げられた玉は、光を放っていた。

慎太郎・千代・イチロウ。
この３人は、この３人でないと呼吸できない存在だし、消滅してしまうことなんか無いとは思うが、
僕には、ミッシェルを見た時と同じ、妙な気持を抱いた。

『ゆらゆら帝国は、随分と前に完成されていたのではないか』と、いう疑問。
となると、行き先は・・・。

そんな気持も素直に感じる翌日の朝。

2005-09-29 07:40 nice!(1) コメント(20) トラックバック(1)
共通テーマ：音楽

nice! 1

ゆら帝、最近聴いてなかったのですが、聴きたくなりました。
その先には何があるのでしょうか？
by カエル女 (2005-09-29 11:55)

>カエルちゃん
悲しい出来事です。
by ルースターズ (2005-09-30 07:33)

涙。
出会いは別れの始まりといいますもんね。
by カエル女 (2005-09-30 14:34)

はじめまして♪
画像を保存させて頂きましたm（_　_）m
by すけきよ (2005-09-30 17:47)

＞カエルちゃん
でも、ヤバイくらいカッコよかったっすね。
うん。ヤバイくらい。
by ルースターズ (2005-10-01 18:57)

＞すけきよ様
んなもん、僕も適当に拾ってきたヤツっすよ（笑）
どうぞ♪どうぞ♪
by ルースターズ (2005-10-01 18:57)

面白半分でＴＢしてみました。(笑)
お疲れしたー！！
by エツ (2005-10-01 22:50)

＞慣れてしまうというのは、そのものの良さを喪失してしまう危険性を孕むこと。
という一言に「あぁなるほどなぁ」と思わされました。
by binten (2005-10-01 23:45)

☆２００，０００ＨＩＴおめでとうございます☆
ルースターズしゃ〜ん！
私、ほとんど邦楽を聴いてないので
このゆらゆら帝国さん名前しか知らないんですけど
この画像に熱いものを感じました。
そして、ボーカルギターさんのSGにも・・・
（これSGですよね？)
by totalfashion-pro (2005-10-02 00:57)

＞えっちゃん
ＴＢありがとう。
うん。カッコいいのに、慣れたくないな。
少し、ＣＤ聴いて時間かけて、リハビリしないと、
楽しめないかもしれないっす。
ＣＤ聴こ。
by ルースターズ (2005-10-02 09:36)

＞binten 様
最初すんげぇ、感動しても、１０回見てしまうと、
当たり前になってしまうのが、とても悲しいとです。
by ルースターズ (2005-10-02 09:37)

＞kanako 様
KANAKO様に逢って、COCHAN様のBLOG共々知ることが出来て、
LUCKYでした。
マンネリ気味の僕のBLOG観察に、カトリーナが来た感じでした。
お互いの価値観が似てる、そんな匂いがします。
僕はそういうのを眺めてるだけで、刺激がくるんで、
街で、２人の会話の断片を見たりすると、「あら？」ってな具合になります。

そうやって、愉しんでます。
いやぁ、感謝してます。
KISSのおかげです（笑）

そして、おそらくギターはSGと思われます。
by ルースターズ (2005-10-02 09:41)

ここ最近っていうか"帝国"に関しては行きすぎなくらい
ライブ見てますが、何度見ても飽きませんねぇー
ＣＤ聞いて、また行きましょう♪
by エツ (2005-10-02 12:05)

＞えっちゃん
修行します。
少し慣れないといかんなと思ってます。
by ルースターズ (2005-10-02 12:27)

まさに、おっしゃるとおりです！
kochanとはテイストがぴったりと合い、互いにいろんなものを
教え合ったりして楽しんでおります。
kochanは海外に住んでおられるので
普段の会話などは英語ぺらぺ〜らなのに、
blogであれだけの文学的な言葉がぽろぽろ溢れ出すのには
言葉がありません・・・
オサレでシュールでおもしろおかしい・・その中には
cochanの優しさがいっぱいつまっているのです。
わたしもKISSのおかげでルースターズさんに出会い、そして
素敵に評価して頂き本当に嬉しく思っております！

やっぱり、SG? SGホスィ〜の〜(欲)
by totalfashion-pro (2005-10-03 00:49)

＞ＫＡＮＡＫＯ様
姉妹みてぇだもの（笑）
確かに文章力には脱帽です・・・・。
時折、完全に置いて行かれる瞬間があります。
そういうＢＬＯＧって読むの途中でやめるんですがね。

ｃｏｃｈａｎさんの題材があまりにも洗練されたものなので、ついて行こう
って気になります。
振り払われても、尚それを読みたいと思うＢＬＯＧは少ないっす。
ＫＡＮＡＫＯさんも、すんげぇ題材ふるの止めてください。
リアクションが、ほぼ毎回同じになってしまいます（笑）
by ルースターズ (2005-10-04 19:51)

ね〜。まず、おいてある絵で、はっ！としますよね〜。
そうして、あの文章！私もcochanさんのblog観に行く時は
自分に暗示してかなりテンション高めてから観に行きます。
油断してたら、おいていかれそうで・・・(笑)
アホを隠すのに必死で生きております(笑)

わたしの場合、cochanのような文章力も読解力も
ない大阪アホアホblogなんでおならをプップッこきながらでも
何も考えずに読めると思いますので、気軽に覗き魔に
なって下さい(笑) これからも、よろしくお願い致します☆
by totalfashion-pro (2005-10-04 20:26)

＞ＫＡＮＡＫＯ様
そうですね！！
ウンコしながらでも読めるＢＬＯＧとして、重宝したいです（笑）
・・・・冗談ですがね（笑）

まぁ、暗示かけてもしそれが無理にならない空間が稀にあります。
それは、結局はその場所が自分には馴染む、そして好きな場所だったり
するからだと思います。
そういう関係が少し羨ましいです。
by ルースターズ (2005-10-04 20:42)