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銘菓を支える鳴門金時-【第2話】手切りと蜜床は変えられない- [甘くて懐かしいお菓子たち]

●包丁を使う大切な理由があります。


『鳴門うず芋』の1日の生産数は2000個ほどで、使う鳴門金時は約700kg。
見ての通り、製品は輪切りにされています。
そのため、よく育った2Lサイズの大きめのものを厳選しているそうです。
さて驚いたことに、栗尾商店では、これだけの量の鳴門金時を相手に、
すべて包丁を使った手切りによる製法で臨み続けているといいます。

「スライサーなどの機械を使えば、なんてことはない量かもしれませんが、
硬い生の芋を人の手で切るとなると、かなり大変なんです。
でも手切りした方が、間違いなく味がいいんです。その理由が知りたくて
専門の機関で調べてもらいました。スライサーを使用した場合、
切り口の断面がツルンとしているのに対して、包丁を使うと
ノコギリで挽(ひ)いたように、ギザギザなんです。
当然、蜜が絡みやすく、それだけうま味が乗るんです」と、
栗尾実太郎さんは手切りへのこだわりの理由を話してくれました。


●受け継がれてきた家宝の蜜床。


↑家宝の蜜が、たっぷり入った蜜床。画像右の穴がたくさんある
ボックスの中に鳴門金時が入っています。

もう一つ、栗尾商店の芋菓子作りに欠くことの出来ない秘伝の技があります。
創業者の常一さんが仕込んで以来、守り続けてきた家宝とも言うべき蜜床です。
簡単に『鳴門うず芋』ができるまでを見ていくと、まず手間暇をかけて
輪切りにした鳴門金時は、一晩、剣山の湧き水にさらしてアクを抜きます。
これを蒸して蜜床に付け、最後に砂糖をまぶせば『鳴門うず芋』の完成です。
この行程の中で、蒸した芋を蜜床につけるたび、当然蜜は減っていきます。

「蒸した芋が吸った分だけ、継ぎ足して蜜床を守ってきました。
この蜜床だからこそ、鳴門金時が持っている本来のおいしさを、最大限に
引き出すことができるんです」
鳴門金時に惚れ込み、そのチカラをとことん引き出す──。そのためには、
時間も労もいとわず、原料を厳選し、手間をかけ、蜜床を守ってきた栗尾商店。
すべては、鳴門金時をおいしく食べてもらいたいからに違いありません。

(第3話へ続く)



取材協力:有限会社栗尾商店 http://www.kurio.jp/

一言編集後記:
今週のアップはすっかり遅くなってしまって(汗)すいませんでした。
そうそう本日の記事でご紹介させていただいております『鳴門うず芋』。
帰りに一袋頂いたんです。私が食べれたのはほんの少しだったのですが、
(私のいない隙に家族が勝手に食べていた!)本カテゴリー名の通り、
甘くそして懐かしい味でした。こんな美味しいお菓子を、伝統をかたくなに
守り、伝え、作り続けられている栗尾商店さん並びに職人さんたちに、
改めて"ありがとう"と言いたいですね。


ところで、2月もあと残すところ10日あまり。
時間の経つのは早いですね〜。
(私だけかも知れませんが・・・)
ときには、一杯、鳴門金時蒸留所の本格焼酎
『情留酒 鳴門金時』でも飲みながら、
ゆっくり本ブログにコメントなど
書いてみてはいかがですか?
初コメントは一体どんな方か、
首を長〜くしてお待ちしております。
(水口)



鳴門金時蒸留所様:URL http://www.nkj.cc/
オンライン購入ページ:http://www.nkj.cc/09_buyitnow.html


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