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寝台特急〈さくら〉〈あさかぜ〉フォーエヴァー [プラットホーム2005]

2005年2月5日(土曜日)、JR東日本東京へ。



東海道本線上りのブルートレインは機関車のヘッドマークが撮りやすいので、撮影隊がちょっと集中し、「撮影を禁止させていただく場合がございます」と駅員は警告をしていたが、大丈夫だった(寝坊で寝台特急〈富士〉が撮れなかったのは痛い)。



その前には臨時特急〈リゾート踊り子〉と特急〈スーパービュー踊り子1号〉伊豆急下田行きの顔合わせや200系オリジナル車の上越新幹線〈とき〉(臨時便でしょ?)が現れた。

“ブルトレカーニバル”のさなか、211系の普通電車が現れ、113系のサロ124がボルスタレス台車にはきかえて、サロ213形100番台に「バケラッタ(『オバケのQ太郎』のO次郎のセリフ)」になっていた。

この当時、E231系近郊形タイプが白昼堂々、東京にやって来るので、カウントダウンはすぐそこかもしれないと予感したが、1年後の2006年3月17日(金曜日)に姿を消した。



2005年2月19日(土曜日)、ある情報を入手。寝台特急〈さくら〉下り千秋楽はなんと鳥栖止まりであることが発覚!! おまけに編成分割せず、そのまま熊本へ向かうことになった。

どうやら、オロネ25形を14系化改造したオロネ15形3000番台は試運転せず、“ぶっつけ本番”で再デビューするようだ。ちなみに私は当時、9年ぶり2回目のインフルエンザにかかっていた。そのため、毎週土・日曜日に東京駅へ行きたかったが、1週パスするハメになってしまった。



2005年2月27日(日曜日)、寝台特急〈さくら〉はA寝台個室シングルDXつきで終点東京に到着。寝台特急〈さくら〉のA寝台は6年ぶりになるが、この当時は開放型タイプ。583系の2段式B寝台と考えていいようなものだろう(急行〈きたぐに〉も改造により、583系初のA寝台がついた)。



A寝台個室シングルDXは木目調を使い、リニューアル。気持ちよく過ごせそうだが、本来は寝台特急〈はやぶさ〉につけるものであるが、2005年3月1日(火曜日)から、寝台特急〈はやぶさ〉は14系の運行となり、寝台特急〈富士〉と東京-門司間、並結することになっているのだ。したがって、ブルートレイン便もなくなる。



レールファンの注目を集めたのは寝台特急〈さくら〉のB寝台個室ソロで、方向幕は思いっきり誤表示。なんと、寝台特急〈みずほ〉になっていた。



その夜、寝台特急〈さくら〉長崎行きは満員御礼で発車。並結相手の寝台特急〈はやぶさ〉熊本行きはガラガラだった。最後の「長崎行き」であるため、レールファンの数は大いにあふれていた。

2005年2月28日(月曜日)、寝台特急〈さくら〉鳥栖行きの方向幕はシール貼りで、残念ながら動いた直後に発車したため、撮れなかった。



さて、19時00分発の寝台特急〈あさかぜ〉下関行きも大混乱!! とても撮影できるどころではなく、発車。1月下旬からじっくり撮ったのが功を奏したカタチとなった。



2005年3月1日(火曜日)、寝台特急〈さくら〉〈あさかぜ〉は終点に到着すると、長い歴史に幕を閉じた。また、寝台特急〈はやぶさ〉〈富士〉もロビーカーの連結にピリオドを打った。



東京発のブルートレインは国鉄時代、“先発投手”であるEF65 500番台(のちにEF65 1000番台に移行)にヘッドマークをつけ、これがレールファンの心をつかみ、“ブルートレインブーム”が到来。昭和60年(1985年)3月14日(木曜日)のダイヤ改正で、すべての寝台特急を牽引する機関車にヘッドマークをつけるようになり、東京発の九州ブルートレインは牽引機がEF66にチェンジされる(個人的には違和感があった)。

ブルートレインは旅情のシンボルといえる存在だったが、平成の世に入ると、寝台特急〈北斗星〉、臨時寝台特急〈トワイライトエクスプレス〉の豪華さが人気となり、九州へ向かうブルートレインに見劣りが表れるようになった。更に新幹線〈のぞみ〉の躍進、長距離はヒコーキ移動の定番化により、利用客が減少。そのため、食堂車の営業をとりやめるハメになり、平成6年(1994年)12月1日(木曜日)、寝台特急〈あさかぜ1・4号〉〈みずほ〉は臨時便に格下げとなった。のちに臨時運行も終了し、完全たるフォーエヴァーとなる。



寝台特急〈あさかぜ1・4号〉は東京-博多間を結ぶ列車で、JRに移行する直前、“元祖ブルートレイン”を再生。金帯を巻き、食堂車を大幅に改装し、B寝台個室デュエットを投入して、シャワールームをつけるなど、ブルートレインに新しい息吹を吹き込んだだけに、たった7年で風がピタリとやむとは想像もしていなかった。

平成9年(1997年)11月29日(土曜日)、寝台特急〈はやぶさ〉は運行区間を東京-西鹿児島間から、東京-熊本間。寝台特急〈富士〉は東京-南宮崎間から東京-大分間に変更されてしまった。そして、JR西日本の“怪物”500系がJR東海の東海道新幹線直通を果たし、ホームは歓迎ムード一色だった。

平成10年(1998年)7月10日(金曜日)、寝台特急〈瀬戸〉〈出雲2・3号〉は寝台特急〈サンライズ瀬戸〉〈サンライズ出雲〉に衣替え。583系以来となる電車寝台285系は、個室主体による2階建て主体のボリュームある編成が人気を呼ぶものの、ほかの寝台特急に新風を吹かせることはなく、平成11年(1999年)12月4日(土曜日)から、寝台特急〈さくら〉と寝台特急〈はやぶさ〉が東京-鳥栖間、ドッキング!! これにより、寝台特急〈さくら〉佐世保行きがなくなった。また、寝台特急〈富士〉も寝台特急〈さくら・はやぶさ〉と共通運用のため、14系と24系25形のドッキング編成に変更されている。

寝台特急〈さくら・はやぶさ〉による運行も長く続かず、2006年3月18日(土曜日)で、寝台特急〈出雲〉もフォーエヴァーになった。



そして、2008年、ブルートレイン全体が大ピンチに見舞われている。これでは積極的に新型車両を計画できるわけがなく、廉価で人気の快速〈ムーンライトながら〉〈ムーンライトえちご〉、豪華さで人気の臨時寝台特急〈トワイライトエクスプレス〉と寝台特急〈カシオペア〉が“夜汽車の横綱”という状況だ。ほかのブルートレインは廉価と豪華の中間に値するのだろう。

余談だが、2005年は森山直太朗の『さくら』と河口恭吾の『桜』が大ヒットした。

★備考

①なにも考えずhttp://www.jrkyushu.co.jp/news/sakura/index.jspにクリック!!

②フリー百科事典『Wikipedia「さくら(列車)」』は
こちらにクリック!!

③フリー百科事典『Wikipedia「あさかぜ(列車)」』はこちらにクリック!!

④鉄道ジャーナル社刊行の『旅と鉄道』では、2007年夏の号は「夜汽車のすすめ」という特集を組み、2007年10月号は寝台特急〈日本海〉、2007年11月号は寝台特急〈北陸〉、2007年12月号は寝台急行〈銀河〉のルポを掲載しています。ぜひ、御覧下さい。

なお、2008年1月号は寝台特急〈あけぼの〉の予定です。

⑤KKベストセラーズ刊行、『一個人 豪華個室寝台列車の旅』もぜひ、御覧下さい。

⑥Yahoo! セカンドライフ「残り少なくなった急行列車」は
こちらにクリック!!

⑦岸田法眼のRailway Blog.「寝台特急〈出雲〉フォーエヴァー」は
こちらにクリック!!

⑧岸田法眼のRailway Blog.「第7回みんな集まれ! ふれあい鉄道フェスティバル」はこちらにクリック!!

⑨今回の記事で使用した画像は、撮影日と本文の行った日とは異なっているところがございます。御了承下さい。

★おまけ



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コメント 6

masaking

おはようございます。

今回のブルートレインの件。以前より知ってましたが、また一つ鉄道の歴史に幕が降ろされるようで哀しいです。
by masaking (2007-11-20 07:51) 

岸田法眼

こんばんは、どうもありがとうございます。

気候と共に寒い話題ですが、打開策を打たなかった、あるいは打てなかったことに憤りを感じるところがあります。

ただ、プロ野球の世界でもそうですが、“結果がすべて”ということですから、理解しなければならないかもしれません。
by 岸田法眼 (2007-11-20 19:33) 

schnitzer

ネットのニュースで来年銀河が廃止されることを知りました。
東京口からブルトレがなくなってしまうのはとても残念です。
北斗星、カシオペアなどのように何か良い方法はなかったのか…九州ファンにとって、とても悲しい出来事です。
by schnitzer (2007-11-21 23:21) 

岸田法眼

schnitzerさん、どうもありがとうございます。

公式発表はまだしておりませんが、朝日新聞がスクープとして、1面トップに掲載されてから、騒ぎ出しているようです。

ブルートレインは30年以上の客車の置き換えのメドがたたず、これ以上、走らせても見込みがないのでしょう。

方法はいろいろあったのでしょうが、九州ブルートレインだと東京発の場合、JR4社を通るため、そこんところの調整が難しいということも考えられます。
by 岸田法眼 (2007-11-22 01:54) 

オーミヤ

最近発表された寝台列車の大量廃止の情報では、富士、はやぶさ、なは、あかつき、銀河号などが次々に姿を消すとのことでしたから、それを鑑みると本記事の2列車消滅が、まだ良い方に思えてしまいます。
しかし、さくら、あさかぜは双方伝統的な列車でしたから、やはり廃止されたのは衝撃的でしたよね。
by オーミヤ (2007-11-22 17:27) 

岸田法眼

オーミヤさん、どうもありがとうございます。

朝日新聞が発端となった今回のブルートレイン大リストラのウワサですが、ボーゼンですね。言葉が出ませんよ。JR側から正式な発表がございませんので、わずかな確率の奇跡を信じますが…

〈さくら〉は昭和初期、漢字からスタートしたのですが、“中断”の時期があっても、ずーっと走っておりましたからね。消えることには残念な思いがあります。

〈あさかぜ〉の場合、東京-博多間のイメージが強く、九州を目前にした下関止まりはなにか違和感や中途半端な印象がありました。

報道は〈さくら〉よりも〈あさかぜ〉にスポットライトをあてていたような感じでした。
by 岸田法眼 (2007-11-23 00:28) 

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