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Forever Railway 2007.3.31総集編 [汽車旅2007番外編]

今回は2007年3月31日(土曜日)でたて続けにフォーエヴァーとなった鉄道を振り返ります。

①鹿島鉄道フォーエヴァー

2006年12月23日(土曜日・天皇誕生日)、JR東日本常磐線の普通電車勝田行き(3号車モハE531-2002:ロングシート)は石岡1番線に到着し、鹿島鉄道鉾田線(Hokota Line)に乗り換え。さて、どうやって乗り換えられるのかちょっと悩む。この日は土曜日で、『鹿島鉄道一日フリーきっぷ(土休と12月29日から1月3日まで使える)』が買えるのだが、改札は1番線側しかなく、JR東日本の管轄。みどりの窓口で売っているとはとうてい思えない。

おそるおそる跨線橋を渡り、鹿島鉄道ホームへ。常磐線とはダイレクトで行けるが、4番線はすでにレールが撤去され、5番線のみ使用。また、常磐線は近代的に整備されているような雰囲気だが、鹿島鉄道は昭和の雰囲気が色濃く残る。

石岡機関区は“気動車の見本市”となっており、駅の外にある歩道橋から撮影するレールファンもいるほど。いったい、どの車両が登板するのか楽しみなレールファンも多いだろう。

これだったら、『クイズ世界はSHOW by ショーバイ!!』のラストクイズ、「いっつみぃのウソつき4択」ができそうだ。

それはここで問題です。この日の10時29分発、鉾田行きワンマン列車はどの車両が登板したのでしょうか?

①の車両

②の車両

③の車両

④の車両

さぁー、みんなで考えよう!!

『鹿島鉄道一日フリーきっぷ(土休と12月29日から1月3日まで有効)』はホームにある石岡車掌区・運転司令室で販売。さっそく求めると、石岡までの乗車券の提示を求められる。青春18きっぷを見せると、買うことができた。『鹿島鉄道一日フリーきっぷ』を利用する場合、Suicaは自動改札機にタッチ&ゴーするより、あえて券売機で乗車券を買ったほうがよさそうだ(Suicaはオレンジカードの役割もある)。

10時16分、鉾田行きワンマン列車が“「案内放送」という名の前触れ”もなく、石岡機関区から入線。それでは、まいりましょうか。前編で出題した「ウソつき4択」の正解はこちらです。

正解は②の車両です。

正解なさった方はhttp://www.chukai.ne.jp/~shintaku/にアクセスし、「占い」にクリックして下さい。貴方のショーバイマネー(得点)が出てきますよ。

さて、鉾田行きワンマン列車(601:チョロQ号。1936年製)の車内はロングシートだが、木の床、ホンモノの網棚など、古い車両ならではのレトロなムード。ちなみに冷房もついている。

鹿島鉄道のワンマンカーはJR北海道と同じ、前乗り前降り方式で、始発の石岡では発車前限定で車掌が乗って、乗車券の販売を行なっている。常磐線からの乗り換え客が多く、サービスがいい。

照明は経費節減なのか、全部ついておらず、一部消灯。石岡機関区寄りには自社運賃精算済みの精算券発行機(常磐線に乗り換えた時、車掌が通りがかったら、渡してJR東日本の運賃を払う)がついているが、石岡の跨線橋入口に車掌が立って精算しているため、使う機会はなさそうである。また、車内は携帯電話をマナーモードにしてもらうよう、案内しているが、優先席はどこにもない。

10時27分、中間と後方のドアが閉まる。地元のオバチャンの話を聞くと、鹿島鉄道はなくなり、バスに引き継がれるらしい。この当時、鹿島鉄道は国土交通省に廃止の届出を出しているが、新しい業者に譲渡して、鉄道事業は存続する道を模索していることしか知らない。そんな話は信じたくないが、利用客の半分は『鹿島鉄道一日フリーきっぷ』を持っている。1両だけの運行なので、すべてのお客は坐れなかった。ちなみに発車前、男の子のお孫さんがドングリを大量放出し、ポニーテールをした50代のおばあちゃんは収集してくれるお客に平謝りするひと幕があった。

常磐線、651系の特急〈フレッシュひたち13号〉勝田行きと普通電車上野行きからの乗り換え客で更に増え、発車ベルが鳴ると、10時29分、発車した。車内はトークタイムと化し、放送が聞き取れない。

左に曲がって常磐線と別れ、坐り切れなかったお客のうち、男女6人は前面展望。進行方向左側、1番前のロングシートに坐っているので、覗き込むのもひと苦労だが、直線を心地よいノロさで走る。この直線区間は長い。

玉里(Tamari)で初の下車客が現れ、若い女性1人下車。ちなみに運賃表はボードで掲示している。

東京都交通局都電荒川線と同じ汽笛を鳴らし、西高浜へ。乗るオバサンと鉾田行きワンマン列車がほぼ同時に到着するタイミングのよさに脱帽。

まっすぐ進んでも左右に揺れ、四箇村(Shikamura.駅名板はなぜか「四ヶ村」になっていた)に到着。発車すると、すぐ右に曲がるため、長い直線はここで終わる。

車内では乗り心地を楽しむ人、新聞やマンガを読む人などが多い。レールファンや興味がてらに利用している人は前者、日常の利用客は後者といったところだろう。

数少ない有人駅の常陸小川(Hitachi-Ogawa)に到着する直前、道路では撮影隊がいくつか見られた。クルマで駆けつけたところもあったようだが、止めたところが駐車禁止エリアでないことを願う。また、撮りに行くぐらいなら、乗って欲しいなと思う。レールファンは私みたいに乗る人、一世一代のナイスショットを目指して撮る人など、様々ではあるが、駐車禁止の取り締まりがより厳格化した以上、クルマでの来訪は駐車場を事前に調べたほうがよさそうに思える。

常陸小川では看板車両、KR500形の石岡行きワンマン列車と行き違う。鹿島鉄道の車両がすべてKR500形に置き換えられなかったところをみると、新車が投入できないほど追い込まれていたことを物語る光景だ。

小川高校下を発車すると、遮断機のない踏切を通る。なかには遮断機どころか、警報機さえもない危険な踏切もあった。クルマが通るようなところだとは思えないが、事故が起これば東武鉄道伊勢崎線竹ノ塚付近の手動式よりも問題視されていただろう。ちなみに竹ノ塚の踏切はその後、自動化されたが、もっと早くやっていたら、痛ましい事故が起こらずに済んだはずで、くやまれる。

ローカル線っぽく、線路に雑草が生え、やがて進行方向右側には霞ヶ浦が見え、撮影隊が集中。車窓は“霞ヶ浦レイクショー”となる。

幼少の頃、霞ヶ関と霞ヶ浦の区別がつかず、霞ヶ関ビルは霞ヶ浦に建っているものと思っていた。今となっては笑い話である。また、東武鉄道東上本線に「霞ヶ関」という駅があり、ややこしい。

車内のお客は徐々に減ってゆくが、車窓は12月でもススキがしっかり根づいているなど、まだ秋を感じさせる。

霞ヶ浦レイクショーは八木薪(Yagimaki)到着目前で終わり、しばらくは“国民の病”であり、花粉症の天敵でもある杉の木を眺める。

発車して、再び霞ヶ浦レイクショー。空席はあっても、前面展望に興味のあるお客はレールファン以外でも多く、石岡から乗っているグループ客うち、女性2人は車窓を満喫していた。

浜を発車すると、左へ曲がり、霞ヶ浦レイクショーは終わりを告げる。

玉造町(Tamatsukuri-machi)で大量下車が発生。車内は一気にすき、ディーゼルエンジンはよりいっそうのうねりをあげる。鹿島鉄道の歴史と同様、平坦な道のりではない。

榎本(Enokimoto)では鹿島鉄道みずから鼓舞するかのような、『ガンバレ! かしてつ』のKR500形“夢塗装車”の石岡行きワンマン列車と行き違う。“まだまだやれる”というヤル気があるという表れで、心強い。

榎本を発車すると、少々飛ばして左右によく揺れ、11時24分、終点鉾田に到着した。

ここでは10人ほどのレールファンが待ち構えていた。折り返し、石岡行きワンマン列車まで、30分ほどあるので、じっくりとゆっくりと、あわてず騒がずの撮影ができる。レールファンは心を込めて、鹿島鉄道鉾田駅の姿を目に焼きつけるかの如く、撮っていた。

鉾田は立ち食いそば屋が併設されており、ひと足早い昼メシをとる人もいた。また、たい焼きも売っており、私はクリーム味を食す。

駅の窓口で『鉾田線~いろんな夢がある~サウンドWrap(税込1,000円)』のCDを購入。新星堂といった大手のCD屋では売っておらず、鹿島鉄道だけが販売している。

CDを買って、鹿島鉄道の増収に努め、多くのレールファン共々、継承社による鉄道の存続を願っていたが、2006年11月19日(日曜日)、再建を断念する貼り紙が窓口に貼られていた姿を見て、背筋が凍った。こまめに撮る私でも、この貼り紙は撮る気になれない。

鹿島鉄道はなくなっても、鉾田線が生き続けることを信じた沿線住民の願いは散ることになった。大変残念である。これにより、2007年3月31日(土曜日)で鉄道は消え、バス転換に向けて、調整中である。

私は「廃止」という言葉を使うのは好きではなく、「フォーエヴァー」を使っている。映画では①完結編②最終回という使われ方をしているので、「廃止」で悲しく、惜しむのではなく、「フォーエヴァー」で労をねぎらい、新たな旅立ち、最後の旅立ちを静かに見届けよう。

ステーションギャラリーでは関鉄レールファンCLUB主催、鉄道模型の運転会が行なわれていた。入場無料なので、さっそく入ってみると、スタッフの男性から硬券入場券を渡され、更に、この日から『鹿島鉄道オフィシャルDVD 鹿島鉄道の旅(本体2,800円)』が発売。奮発して購入する。2007年4月1日(日曜日)以降、もう見れない車窓なのだから。

さて、鉄道模型は首都圏新都市鉄道つくばエクスプレスや関東鉄道、鹿島鉄道、新幹線の車両など、“夢のオールスター”となった。そして、『みんなでカシノリ』というサボも展示していた。

「みんなでカシノリ、野球はカツノリ、食べる前にノム」

という早口言葉を思いついたのであった。

★備考

・鹿島鉄道ホームページ…http://www.katetsu.co.jp/

・鹿島鉄道の参考記事として、http://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%B9%BF%E5%B3%B6%E9%89%84%E9%81%93http://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%B9%BF%E5%B3%B6%E9%89%84%E9%81%93%E7%B7%9Aもあります。

②くりはら田園鉄道フォーエヴァー

2007年1月7日(日曜日)、JR東日本東北本線の普通電車一ノ関行き(クモハ455-51:セミクロスシート改造車)は石越に到着し、くりはら田園鉄道(くりはら田園鉄道線。次からは「くりでん」と略す)に乗り換え。1番列車はなんと7時29分発という、鉄道では珍しい“朝寝坊”ぶりだが、これは休日ダイヤのため。平日ダイヤの1番列車は6時26分発である。

東北本線とくりでんの駅舎は別々になっており、後者は施錠されているが、ホームには入れる。しかし、ホームは弱々しさを感じてならない。常日頃からに赤字に悩まされていたことを物語る光景だが、列車の到着を待つ。ホームは弱々しくても、列車に乗ることを楽しみにする情熱は衰えを知らない。

7時15分、101系統細倉マインパーク前行き(KD951:ワンマン)が入線。若柳始発のため、お客は1人のみ。鹿島鉄道もそうだったが、こちらもタブレットを使用している。

ドアが開き、ボックスシートに落ち着くと、天気雨。フォーエヴァーを惜しむ涙雨のようだ。

運転士は駅舎、トイレにカギをさし、開ける。本日のくりでん営業を開始する光景で、運転士は駅舎内にある駅長室で休息をとる。

少し離れた東北本線のホームでは、7時31分発、701系1000番台の普通電車仙台行きの車掌はくりでんを見つめていた。おそらく、レールファンで、くりでんが2007年3月31日(土曜日)で姿を消すことがさびしいのであろう。目に焼きつけ、休みの日は乗りに行くつもりなのかもしれない。

KD95形は平成7年(1995年)に入団。経営再建のため、栗原電鉄から、くりでんに社名が変わることになり、電車から気動車への運行にチェンジしたものである。

車内はボックスシート&ロングシートのセミクロスシートで、床は木のぬくもりを採用したレトロ調。ボックスシートはJR東日本キハ110系と同じ2人掛け-4人掛けとなっているが、前者は小型、後者は大型のテーブルがついており、観光客向けである(画像は復路の列車で撮影)。

くりでん発足後、名古屋鉄道から気動車2両が移籍したものの、2005年1月から休車の状態にあるという。ワンマン運転対応でなかったことが原因のようだが、それだけ利用客が少なくなり、1両かつKD95形で足りるという悲しい現実を物語っている。

雨はやみ、てぃだ(太陽)が昇ると、7時25分、定刻通りに発車。すぐさま東北本線と別れる。

くりでんはJR北海道・鹿島鉄道と同様、前乗り前降り式で、荒町に着くも、乗降ゼロだが、社名通りの田園をひた走る。東京急行電鉄田園都市線ではまず見られない、のどかな車窓だ。

若柳は栗原電鉄時代に活躍していた電車が留置されていたが、無残かつ哀れな姿。すでに架線を撤去しているため、自力で走ることもできない。くりでんでは「保存車両」という名目で留置しているが、メンテナンスをほとんどしておらず、“本当はスクラップするカネがないほど、経営がいき詰まっていた”のではないかと思わせてしまう。

天気は曇りだし、再び雨が降る。この日の天気予報も大当たりとなった。

大岡小前は近辺に小学校があり、JA栗っこ大岡農業倉庫がある。「栗っこ」というのは栗原の人々という意味だが、なんとなくシャレている。

JR東日本東北新幹線をくぐると、大岡に到着。かつては行き違い可能だった。

沢辺はかつて、東北新幹線くりこま高原駅へ向かう路線バスがあったが、2006年9月30日(土曜日)でフォーエヴァー。利用客が少なかったのだろう(但し、仙台へ向かう高速バスは走っている)。

ここで101系統石越行き(ワンマン)と行き違うが、上下線のホームはかなり離れている。駅員(あるいは駅長)が101系統石越行き(ワンマン)のタブレットを持ってきて、渡すと、すぐさま発車(どうやら、私が乗っている列車では到着後、すぐにタブレットを渡していたらしい)。

津久毛はかつて、行き違い可能だった。架線柱は残されているが、サビついているところがあり、悲壮感が漂う。

くりでんは発車して、時間がたってから自動放送を流すのが難点で、できればすぐにやって欲しいところだ。

栗駒で、再びタブレットChangeがあり、行き違いはなかった。くりでんの車両は1995年製でも、昭和のローカル線の雰囲気がある。かつて、タブレットはローカル線の代名詞だったからだが、今はそういうやり取りはなく、お客に見せる鉄道員(Poppoya)同士のぬくもりは乗務員交代だけになっているようだ。これも時代の流れである(画像のタブレットは復路の列車)。

栗原田町を発車すると、くりでんの歴史と同様、少し険しい道を進むが、それは次の尾松まで。車窓は田園に戻るが、山が近づいてゆく。

鶯沢を発車すると、進行方向右側に工事中の道路があり、引導を渡す存在になるようである。2007年4月1日(日曜日)から路線バスに転換されるが、それに対応した道路なのだろう。

とろいスピードで、山道を登る。勾配とカーブでスピードはあがらず、一段と天気は悪くなってゆく。

唯一のトンネルを通り、花粉症の季節になると猛威をふるう杉を横目に力走。ブリキの警報音がする唯一の踏切を通ってゆく。

ボックスシートの居住性はよく、大型のテーブルでメモをとっていたが、本来は細川マインパークなどへ向かう、行楽客がお弁当を広げたり、お茶を置いたりするスペースとして、設けたのであろう。しかし、利用客は減るばかりで、行楽で満員になる姿は夢で終わってしまいそうだ。

8時16分、雨が強く降りしきる中、終点細倉マインパーク前に到着し、全線完乗を達成した。席が埋まる程度の乗車率だったが、大半のお客は折り返し、8時25分発の101系統石越行き(ワンマン)に乗っていた。

細倉マインパーク前は『東北の駅百選』に選定されており、駅舎はくりでんポスター、待合室と男女共用トイレに、本棚がささやかな特設図書館となっている。ちなみに駅舎の外に男女別々のトイレが設置されており、こちらのほうが利用率が多いようである。

駅舎を出ると、電気機関車と貨車が静態保存。上屋をつけないと、若柳と同じようなメにあうので、早急の設置を望みたいところ。また、『乗って残そう栗原電鉄』のカンバンもあるが、残せなかった。沿線住民は鉄道の存続にどれだけ関心があったのかは定かではないが、“お隣りさんが乗ってくれるでしょ”というような心があったのかもしれない。

10時06分発の101系統石越行き(KD953:ワンマン)に乗り、発車して、進行方向右側、数百メートルのところに細倉駅がある。これは平成2年(1990年)6月15日(金曜日)まで営業していた。

翌日から細倉マインパーク前まで延伸かつ移転。細倉駅は役目を終えたが、実は移転する以前から、現在の細倉マインパーク前は終点の地だったという。残念ながら、復路の列車で気づいたため、撮影していない。

余談だが、復路のベテラン運転士はさかんにタイフォンを鳴らしまくっていた。“おらの鉄道を終生忘れないでくれ”と言いたそうな感じである。

終点石越で下車し、徒歩1分のところにある石越郵便局へ。時間外窓口があったので、旅行貯金の交渉を行なったところ、快諾。ATMに1,000円入金(お札しか出し入れできないため)して、局名印を押していただき、旅行貯金が成立した。

★備考

・くりはら田園鉄道ホームページ…http://www.pref.miyagi.jp/soukou/kuriden/k_HYODAI.htm

・くりはら田園鉄道応援団くりでん応援クラブWebサイト…http://members2.tsukaeru.net/kuriden/index.html

・フリー百科事典『Wikipedia』にも、くりはら田園鉄道に関する記事があります。 

『Yahoo! セカンドライフ』にも、くりはら田園鉄道に関する記事があります(私が執筆したものではありません)。

・細倉マインパークホームページ…http://www.kuriharacity.jp/kuriharacity/contents/kanko/learning

③西日本鉄道宮地岳線フォーエヴァー

2007年3月3日(土曜日)、JR九州香椎線の各駅停車西戸崎行きワンマン列車(キハ47 72)は和白に到着。ここで西日本鉄道(次からは「西鉄」と略す)宮地岳線に乗り換えようとするが、目と鼻の先だというのに、こせん橋を渡り、反対側にある改札を出なければならず、大きく遠回りしないと乗り換えられない。そのおかげで、9時15分発の津屋崎行き(ワンマン)に乗り換えられず、くやしい。チクショー!! JR九州も西戸崎行きのりばに連絡改札を設けてくれないと困る。

窓口で乗車券を購入し、三苫行き(For Mitoma.ワンマン)が発車したあと、ようやく津屋崎行き(619:ワンマン)が到着。貝塚行き(ワンマン)と行き違い、9時28分に発車。進行方向左側にある玄界灘を覗かせながら、坂を下り、快走してゆく。

三苫では始発の貝塚行き(ワンマン)と行き違う。ちなみに和白に到着した時、三苫行き(ワンマン)に乗ったお客は誰もいなかった。

西鉄新宮に到着。貝塚行き(ワンマン)と行き違うが、ホームにいるお客は津屋崎行き(ワンマン)には目も向けない。古賀ゴルフ場前では到着と同時に1人乗って、5人下車した。

発車すると、とても廃線になるとは思えないようなところで、本数は多いし、一戸建てやマンションも多く、ローカル線にありがちなサビれた様子もない。

西鉄古賀で貝塚行き(ワンマン)と行き違う。ちなみに方向幕はわかりやすいよう、カラー化しており、貝塚行きはグリーン三苫行きは赤津屋崎行きはスカイブルーである。

発車すると、住宅密集地ではなくなり、のどかな雰囲気だ。レールファンは少なく、乗っているのが1人いて、花見では撮る人が1人いた。

車窓は田園となり、線路には一部、雑草が生えだしている。もう手入れする必要がないのであろう。

宮地岳線のワンマンは車内に整理券発行機、運賃表、運賃箱はなく、駅係員が集札を行なっている(一部無人駅)。但し、営業時間が限られている駅が多く、コストを削減し、路線をなくさまいという企業努力をしてきたものの、その苦労は報われなかった。

宮地岳はホームに山がある。駅員のいない無人駅だが、のどかさがただよう。

宮地岳線は2007年3月31日(土曜日)でフォーエヴァー。しかし、全線ではなく、西鉄新宮-津屋崎間だけだが、宮地岳に行かないため、2007年4月1日(日曜日)から「貝塚線」として、再出発する。

電車はゆっくり、ホームに滑り込み、終点津屋崎に到着。なお、宮地岳線は2001年10月7日(日曜日)に全線完乗しているものの、日が暮れてしまったため、昼間の景色が見たくて、改めて乗った。

津屋崎郵便局で旅行貯金したあと、10時35分発の貝塚行き(656:ワンマン)に乗り、西鉄福間で下車。津屋崎の地図を見たら、西鉄福間と鹿児島本線福間の距離が近くにあることがわかったからである。

宮地岳線は鹿児島本線に並行しており、天神へ行くなら宮地岳線と福岡市交通局(福岡市営地下鉄)箱崎線の乗り継ぎで近いものの、博多へは遠回りとなってしまう。鹿児島本線からの車窓でも貝塚は見えるが、JR九州は至近距離に駅を設置していない。天神は近くても、博多は遠く、西鉄千早-西鉄福間間は近くに鹿児島本線の駅が所在するところが多いのである。

沿線では宮地岳線の利用を呼びかけるノボリがいくつか見られたものの、効果はなく、残念ながら宮地岳線の一部区間を切り捨て、貝塚線として再出発することになったのである。

★備考

・西日本鉄道ホームページはココにクリック!!

・宮地岳線について、くわしくお知りになりたい方はこちらにクリックして下さい。

・土曜日と休日は、旅行貯金できるという保証はまったくありません。ゆうゆう窓口で交渉し、成立したものです(旅行貯金は局名印がないと成立しない)。

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★お知らせ

①『Yahoo! セカンドライフ』のコラム一覧はこちらにクリック!!

②2007年4月1日(日曜日)で観客動員数が95,000人を突破しました。ありがとうございます。なお、多忙により、次回の記事は来週以降になる予定です。御了承下さい。

③岸田法眼のRailway Blog.「Forever Railway 2005.3.31総集編」はこちらにクリック!!


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みゆき生け花教室

こんにちは!
いつもながら、楽しいブログですね♪

3月21日の「yahoo!セカンドライフについて」を拝読しました。
わたくしもまったく同じ思いです。

せめて、従来のレポーターとリニュアール後は「新レポーター」
とでもして、依頼した限りは・・ましてやすでに何回も掲載され
ましたのに最低級からと言うのは、とても不快に思います。

岸田様のこのブログは、このまゝご本にされましても十分
売れると思います。

また、楽しみに伺います。
上梓されましたら、是非教えてくださいね!♪
by みゆき生け花教室 (2007-04-01 04:48) 

岸田法眼

どうもありがとうございます。

きたのてつろうさんもコメントしていましたが、誰でも登録できることに不快感を表し、ほかにも掲載を打ち切る選抜サポーターさんも少なくないようで、今まで通り掲載されている方は私が知る限り、2名様のみとなっております。

今後、掲載するかどうかは未定ですが、今後ともよろしくお願いします。
by 岸田法眼 (2007-04-01 16:40) 

オーミヤ

昨日3月31日を持って鹿島鉄道は廃線されてしまいましたね・・・。

結局、「乗ろう乗ろう」とは思っておったものの石岡に足を運ぶこと自体が全くなく乗ることなく今日の日を迎えてしまいました。考えると、空しいものでしたよね・・・。地元が「かしてつ応援団」を結成してまで存続を望んだにもかかわらずこうなってしまったのですから。
by オーミヤ (2007-04-01 19:29) 

岸田法眼

オーミヤさん、どうもありがとうございます。

3路線で共通することは存続を願っていたものの、かなわなかったことです。ちなみにかしてつ応援団は昨日で解散したとのこと。

カシテツの場合、存続を願っていたのは高校生だけのような印象を持ちますね。あとは願ってはいるものの、なにか“強い押し”というものが感じられなかったです。

3つとも今日からバスに転換されますが、バスファンにとっては大歓迎な1日になっていることは想像つきます。また、西鉄の場合は貝塚線に改称されたので、目当てのファンも多かったことでしょう。

鉄道存続とバス転換、どちらが正しい道であるかは皆様の御判断にお任せします。
by 岸田法眼 (2007-04-01 22:34) 

MAKIKYU

こんばんは。
3月限りで廃止された3路線は、こちらも何度か乗車する機会がありましたが、中型バスでも空気を運んで走る状況になりそうな過疎地帯を走る路線もあるものの、中にはもう少し積極的な施策に出ていればこの様な結末にはならなかったのでは…と感じてしまう路線もある様に感じています。
またバスへの代替ともなれば、今まで鉄道では実現不可能であった路線設定なども可能になりますが、これも日本一のバス会社が運営する路線では都心直通や他社駅などへのバスが設定され、利便性の確保を図っているのに対し、路線によっては単純に鉄道代替でバスを走らせて至近の他社線駅へのアクセスも確保されず、定期券の購入にすら難儀する所もあり、代替バスの状況も地域によって随分違いがありますね。
by MAKIKYU (2007-04-05 21:09) 

岸田法眼

MAKIKYUさん、どうもありがとうございます。

西鉄の場合は鉄道よりバス事業が積極的な印象がありますね。くりでんも仙台直行便が設定されたとかという話を聞いたことがありますが、鹿島鉄道は若干、経路地を変更した便もあるそうです。
by 岸田法眼 (2007-04-06 00:12) 

はなまる鉄道

くりはら田園鉄道の件
細倉マインパークの郵便局は「秋法郵便局」ですよね。今年1月16日に訪問しました。廃止前にどうしても乗りたかったので、ドリーム政宗11号で仙台に向かいました。
by はなまる鉄道 (2007-04-11 12:08) 

岸田法眼

はなまる鉄道さん、どうもありがとうございます。

細倉マインパーク前に郵便局がありましたか。全然気づかなかったです。

どうしても乗りたいのはレールファンの心境でしょうが、3月に入ったら全員乗り切れないわ、かなり遅れるわで事業者側も大変だったようです。仙台空港鉄道の開業が重なったことも混雑に拍車をかけたのかもしれませんね。
by 岸田法眼 (2007-04-12 00:05) 

マー坊

先日は当方のブログへのコメントありがとうございます。
ブログの方、拝見させていただきました。当方のブログは多忙で画像が中心になってしまっていますが、岸田法眼 様のブログは詳しいコメントですばらしいブログであると感心致します。今後とも宜しくお願い致します。
by マー坊 (2007-04-28 21:40) 

岸田法眼

マー坊さん、どうもありがとうございます。

私は撮影技術がないものですから、及ばないところはありますが、こちらこそ、今後ともよろしくお願いいたします。

先日はコメントの際、撮影場所を誤りましたが、確かに緑地公園は高架構造ではあるものの、地平っぽいんですよね。地上出入口となる中津付近だと歩道橋があるため、そこから撮ったのかなぁーと思っておりました。

またのお越しをお待ちしております。
by 岸田法眼 (2007-04-28 23:07) 

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