SSブログ

【マボロシの男たち第二回】彼氏と彼女、それぞれの事情 [マボロシの男たち(エロ風味)]

前回(http://blog.so-net.ne.jp/pussycat/2005-01-28)の続き。

 

携帯にきていたメールは「今からいきます」という非常に唐突なものだった。はぁ?と動揺していると、「駅に着きました。近くのローソンにいます」。なにすんだよ…と戸惑いつつも急いで着替え、そちらにむかう。この間と同じ格好でU田はいた。心の中で(どこへ行くんだよ…)外を散歩するには寒すぎるし、ウチは実家だから招くわけにも…と親の車を使い、近くをドライブすることにした。

たらたらと走る。とりあえず30分ぐらいうろちょろした後、停車して、しばし話す。すると突然U田はちんこをとりだしてシゴキはじめた。またもや理解できず、ついてゆけない私。「寝てないんですよ」とU田は言う。「疲れマラを解消させてください」

とにかくやめてくれ、やめないなら車から降ろす、と強硬に宣告した。しぶしぶながらしまおうとし、ふと思いついたようにニヤニヤするとU田は「フェラしてくれたらいいですよ」

頭が痛くなりながらも、なんとなく従ってしまった。そういうフシギなところがU田には確かにあった。

その後なんとなく週イチぐらいのスペースで会うようになる。相変わらずセックスはしなかったが。

或るとき、彼が自分の携帯へ着信した番号を見てかなりおびえ、慌てふためき、「後で返しますから…」と弱弱しく答えているのを偶然見てしまった。話を聞いてみると、20代前半にして彼はン百万の借金を背負っているのであった。消費者金融から。

事情はざっとこんなカンジ。

彼の借金体質は彼の親から受け継いだものらしく、福井出身の彼は、なんでも食卓の上には常に離婚届がおいてあるような、中々豪放磊落な家庭に育ったそうだ。家の生業は定食屋だったが、食材調達は周囲の畑(無断無賃)や川に生えている野草からなどと豪快なことをしていたらしい。苦境から脱出するため、単身高卒で上京し、プレス会社へ就職するも、テンパった挙句、現金支給された給料を袋ごと破り捨てる、はたまた、福沢諭吉の目の部分だけきりとって、会社の寮の窓ガラスへ貼り付け残りはゴミ箱へ、といった奇行を行うようになり、とうとう先輩に対し、工場で使用する大型カッターを振り回すという暴挙に出、依願退職扱いとさせられた、という。

このままじゃいかんと思ったU田は役者を目指し、第三舞台のオーディションに合格するも、「バカばっかりにうんざりし」(U田談)やめてしまう。そして友人たちと劇団を旗揚げするも、はかばかしい結果を出せず…。

私はうなだれてとつとつと語り続けるU田を見るうちに、私がなんとかしなければ…と余計なお世話の共依存なキモチとなり、彼を助けようと、こわるるがままにお金を貸すようになった。最初は小額だったが、だんだんと金額は大きくなる。それと比例するように、U田のドメスティックバイオレンスがはじまるのだった…(まだ少し続く。)


nice!(0)  コメント(8)  トラックバック(1) 
共通テーマ:日記・雑感

nice! 0

コメント 8

phantom

ハードボイルドだど>内藤陳
by phantom (2005-01-28 20:14) 

8

宇多田?
by 8 (2005-01-28 22:33) 

かぜなおた??
by (2005-01-28 22:44) 

8

宇治田?
by 8 (2005-01-29 00:37) 

ささみ

浦田?
by ささみ (2005-01-29 13:36) 

瑠璃子

ちーーす。いま帰宅シマスタ…。
>phantomおぢ
登場する人物は実在の人物です。フィクションではありません。ご了承ください。
>ふじさん
風邪はなおたよー。でも職場でまた罹患…○| ̄|_
>8っつぁん、甘夏センセ
正解は…佐山
by 瑠璃子 (2005-01-29 19:34) 

ささみ

次は「上田?」って書こうと思ってました。
by ささみ (2005-01-29 19:56) 

瑠璃子

>センセ
ぢつは高田かもw
by 瑠璃子 (2005-01-30 01:59) 

トラックバック 1

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。