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今週の「バカは死ね」/クレジットカード会社の偽善 [Archives]

クレジットカードの個人情報流出が社会問題になってる。

俺が使ってるのはVISAのゴールドなんだが
アメリカじゃVISAやMASTERCARD4000万枚分の
個人情報が流出しちまってるらしい。

それじゃなくても最近はスキミング犯罪が巧妙化してる。
カバンに入れて持ち歩いてるカードのバーコード情報なんか
機械で簡単に読み取れるとかニュースでもよくやってる。

個人の情報管理がますます難しくなってるこのご時世。
にもかかわらずだ。
池袋のサンシャイン通りのHMVでCDを買おうとすると
毎度毎度フザケた応対をされて無性に腹が立つ。

レジに行くと店員が、この電卓みてえな機械の端末に
何の承諾もなしに俺のカードを突き刺して
「暗証番号を押して下さい」とかヌカシやがる。

カードに「ICチップ」とやらがついてるからだ。

銀行やコンビニのATMで金を下ろす時だって
後ろのヤツが暗証番号覗いてねえか不安になるのに
HMVの店頭ごときで、なぜそんな危険を冒さにゃならんのだ?

それ以前に俺はクレジットカードの暗証番号を使ったコトがない。
本来クレジットカードで暗証番号が必要なのは現金を引き出す時
ぐらいだと思うが、現金は銀行のキャッシュカードで引き出してる。
カード会社から金を借りなきゃならねえほど金に困ったコトはない。
だから暗証番号自体を忘れちまってる。

なのに、電卓みてえな端末を突き出す店員は何の断りもなく
「暗証番号を押せ」と迫る。多分、押したら間違える。
店員は俺を犯罪者のような軽蔑の眼差しで見下すに違いない。

毎度毎度ゴールドカードでCDを10枚とか20枚とか大人買い
してる俺が、なぜこんな目に遭わにゃならんのだ?

そんなワケでいつも店頭で文句を言うのだが
怪訝な顔の店員は決まり文句のマニュアルでもあるかのように
「喜んでらっしゃるお客様も多いのですが…」とかホザきやがる。
ホントにそうかぁ?

「またペトロはくだらねえコトで目くじら立ててやがる」と思われる
かも知れないが、どーにも納得がいかんのだ。

今でこそゴールドカードを持ってる俺だが
最初クレジットカードを申請した時は審査の時点でハネられた。
「大手企業の社員じゃないから信用がない」って理由で。

まあ確かに「credit」を辞書で引けば「信用」って意味だし
銀行がどこの馬の骨とも知らねえ俺を信用するハズがない。

東大出て普通に就職してりゃそんなコトはなかったんだろーけど
それが社会のルールだから仕方ねえ。
だから「蛇の道」なりの方法でようやく三井住友銀行の信頼を得て
VISAカードを手にしたワケだ。

でもって今の俺は世間一般の信用はともかく、経済力に関しては
銀行から「信用を金で買った」クレジットカードユーザーだ。
手持ちの現金が無くても、カードを出せば誰にも疑われるコトなく
サイン一発で好きなモノが買える。それこそが利便性を重視して
「信用取引」を成立させてる資本主義のルールなのだから。

そしてこの信用を保つ為に、俺はカード会社に会費を払ってる。
そんな俺に「暗証番号を押せ」と迫るのは失礼にもほどがある上に
客を危険にさらす可能性があるコトを、HMVは考えてねーのか?
あの電卓みてえな端末に入力した暗証番号がどこにも漏れねえ
って保証は一体どこにあるんだ?

それにHMVだって、現金販売だけよりも客の間口が広くなって
売上が増えるからクレジットカードを使えるようにしてるハズだ。
銀行の信用を得てクレジットカードを使う客を疑うような対応を
しやがるなら、カード取引なんか辞めりゃいいじゃねーか。
その代わり、確実に売上は減るハズだ。

テメエの売上は増やしたいクセして、カード利用客を疑った上に
情報流出やカード犯罪の危険にまでさらしやがる。
サインする時に電話番号まで書かせようとする販売店もそうだが
「神様」であるハズのお客様をどこまでもナメた行為だ。

しかし、問題の元凶は消費者への対応の基本を忘れちまってる
のもさることながら、販売店側がカード会社の主張を全く鵜呑み
にしちまってることだ。

「ICチップ導入でサイン不要!より安全!より便利になりました!」
なんてクレジットカード会社は主張して、ICチップの普及運動を
進めてるのだが、便利でもなけりゃ安全でもない。
カードユーザーのコトを考えてるワケでもない。
それは単なる建前。全くもってデタラメだ。

要するにカード会社はカード犯罪で損害が出た販売店に払う
賠償用の保険料を減らして、利益率を上げたいだけなのだ。

別に企業のコスト削減対策に異を唱えるつもりはない。
問題は、やってるコトが詐欺同然ってことだ。

だってクレジットカード会社はカードユーザーに「信用」を売る
のが業務だ。その為にカードユーザーから会費を徴収して
提携先の販売店からは売上の一部をピンハネして儲けてる。

でもクレジットカード会社は「信用」を客に販売した以上
商取引に伴うリスクとコストは受け持たなきゃならない。
そこがGIVE & TAKEだからこそ経済的に成立してるのだ。

例えば損害保険で、決められた保険料を払ってきたのに
「採算合わなくなりそうから来月から保険料上げます」なんて
突然損保会社から言われたら、誰だって怒るだろ?

「信用」を売るクレジットカード会社の業務は保険会社に近い。
カード犯罪への対策とかってのは本来クレジットカード会社が
取り組むべき問題だ。カード犯罪の激増で利益が減少しようが
どーなろうが、俺らカードユーザーは知ったこっちゃない。

「手持ちの金が無くても買い物できる利便性がある」って
システムだから、俺らは会費を払ってカードを使ってるのだし
だいたい悪いのはカード犯罪者どもだ。
クレジットカード会社は犯罪者にタカられるリスクも承知の上で
巨額の利益を上げているのだ。

それなのに会費を払って「信用を買ってる」カードユーザーに
暗証番号の提示を迫るようなシステムの普及を目指すのは
カードユーザーから金だけふんだくって負担を転嫁する行為
に他ならない。詐欺と言わずして何と言えばいいのだ?

しかも最近は指紋や瞳孔や静脈なんかでカードユーザーが
本人かどうか識別できるバイオメトリクス(生体認証システム)
なんてのもある。コレ使えばカード犯罪のほとんどは未然に
防げるんじゃねーのか?

なのにこうした最新セキュリティシステムの導入は遅々として
進まない。それでいて今さらカードユーザーには暗証番号を
求めるなんて、時代遅れも甚だしい。

結局のところ、カード犯罪にせよ個人情報の情報流出にせよ
新技術の導入がコストの上昇を招くからって理由でクレジット
カード会社がアグラを掻いた怠慢の結果じゃねーのか?

ちなみに銀行のキャッシュカードも、最近は東京三菱銀行が
この「生体認証システム」をようやく導入したぐらいで
俺のキャッシュカードは未だにボロボロの「さくら銀行」だぜ?
新しいカード作ろうとすると、金取るらしいし。

どーも金の流れを牛耳るカード会社や銀行って金融企業は
扱ってる商品が「目に見えない」のをいいコトに、思いっきり
消費者をナメくさってるキライがある。

それでいて本来テメエが負うべきリスクやコストは払わずに
「便利」とか「安全」とかデタラメ並び立てやがる。偽善だ。
そして負担だけは消費者に強いる。

でもHMVの店先で文句言う度、決まって俺は変人扱いだ。
後ろで並んでる客まで、まるで悪質なクレーマーみてえに
俺を見てやがる。トチ狂ってるのはどっちなんだろ?
考えれば考えるほど、全てがオカシク見えてくる。


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