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お気に入りのCD(67)-『薔薇の中の薔薇』- [CD・DVD・Video]

スペインの賢王アルフォンソⅩ(1221-1284)の編纂した「聖母マリアのカンティガス」という、400曲もの聖母マリアをたたえる頌歌集があります。譜面はネウマという記譜法で書かれ、当時の民衆の言葉であったガリシア語で歌われます。

ネウマ譜のファクシミリはこちらで見られます。

 

2006年12月に発売されました、濱田芳通さん率いるアントネッロによる演奏。

薔薇の中の薔薇』(アントネッロ)
1. 序「詩を作り歌うとは」
2. カンティガ第1番「詩を作り歌います」
3. カンティガ第10番「薔薇の中の薔薇」
4. カンティガ第15番「すべての聖人たち」
5. カンティガ第139番「驚くような、慈悲にあふれ」
6. カンティガ第384番「その大変な美しさゆえに」
7. カンティガ第167番「聖処女を信頼する者は誰でも」
8. カンティガ第100番「聖母マリア、夜明けの星よ」
9. カンティガ第166番「人々の体は罪によって」
10. カンティガ第60番「アヴェとエヴァの間には」
11. カンティガ第26番「驚くには値しません」
12. カンティガ第422番「神の母よ」
13.-14. カンティガ第37番「美しく驚くべき奇蹟を」
~カンティガ第159番「聖母マリアは許しません」
~エスタンピー
15. カンティガ第425番「喜びよ、喜びよ」

アントネッロ
ディレクター:濱田芳通(リコーダー、コルネット、ショーム、スライド・トランペット、ダブル・フルート、ブラッダー・パイプ)
石川かおり(フィーデル)
西山まりえ(歌、ゴシックハープ、オルガネット、カスタネット)
春日保人(歌、フルート)
花井尚美(歌)
藤澤絵里香(歌、ダルシマー、パーカッション)
岡庭弥生(歌、パーカッション)
矢野薫(オルガネット、プサルテリー)
中村孝志(スライド・トランペット、コルネット)
わだみつひろ(パーカッション)

こちらで試聴できます。

13世紀、中世スペインの雰囲気が伝わってくるようです。「聖母マリアのカンティガス」はいわゆるメロディしか書かれていませんので、演奏者によりいろいろな演奏形態が考えられます。

そう言えば、つのだたかしさんもアンサンブル・エクレジアで「聖母マリアのカンティガス」をとりあげた『サンタマリア』というCDを録音されていましたし、師匠もCDで1曲(第166番)録音されていました。イエペスもギター・ソロ、テレサ・ベルガンサの歌との共演で取り上げていましたね。

本日の練習:指ならしに3音のアルペジオの練習、"58 Very Easy Pieces for Renaissance Lute"のNo.54~58、ダウランドの"Lachrimae"。

明日は今年初レッスンです。


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さんとす

リブレットの解説読んだらガリシアについては特に書かれていませんね。
《ガリシア》とはスペイン北部地方の州でサンティアゴ・デ・ラ・コンポステラがあるところです。ここは一般的なスペイン語とともにポルトガル語にも似たガリシア語が公用語として使われています。雨が多いので日本ほどではないにせよ緑が多い地方でもあります(食べ物が安くて旨い!)。
 さて“カンティガス”とはガリシア語で叙情歌曲を表わす言葉で、当時のスペインではこうした歌とか詩歌などは、その響きの美しさからガリシア語で歌われていたそうです。アントネッロの演奏は、私には西洋人による演奏よりもアラブ的に聴こえます。これもありですね。
 ところで、西山まりえさんが10番『薔薇の中の薔薇』と60番『アヴェとエヴァの間には』で歌ってます。凄いなぁ、歌もこれだけ歌えるんだ。
ちなみに67番「聖処女を信頼する者は誰でも」のソロを歌っているのは私の知人で二度ほどビウエラ歌曲とかを練習した事があります。なんとか彼女とコンサートを開きたいと思っているのですが…
by さんとす (2007-01-13 08:00) 

Cecilia

私はアントネッロのHPで試聴しました。
地声での発声・・・というのに惹かれて。(あれ、これはもうひとつのほうかな?)
私もさんとすさん同様、アラブ的に聴こえました。
西山まりえさんの演奏・・・ネコタマメイさんも評価していらっしゃいましたね。
歌っていらっしゃるとは知りませんでした。
by Cecilia (2007-01-13 10:06) 

c-tail

今年初のレッスンはいかがでしたでしょうか。
私もレッスンに通うとしたら、やはり土日だとありがたいのですが、調べた範囲では土日にレッスンをしているところが少ないのです・・・
nyankomeさんは、レッスン曜日は決まっているのでしょうか?
by c-tail (2007-01-13 16:34) 

nyankome

さんとすさん
コメントありがとうございます♪
サンティアゴ・デ・コンポステラは行ってみたいところです。
これを読まれた方は、位置を地図でご確認下さい。
http://blog.so-net.ne.jp/pavane/2006-12-25
西山さんは、ハープとチェンバロが弾けて、歌も上手いですね。
以前西山さんのハープとボナヴィータさんのバロックギターのCDを紹介しました。
http://blog.so-net.ne.jp/pavane/2006-08-08
そう言えば、このCDの1曲目で、ボナヴィータさんが朗読で参加していますね。

Ceciliaさん
nice&コメントありがとうございます♪
地声での発声、というのはこのCDですね。
私はアラブ的なものを感じますが、以前聴いたパニアグアの土臭い演奏よりは洗練されたものも感じました。
西山さん、多才な方ですね。

c-tailさん
nice&コメントありがとうございます♪
レッスンは、師匠と私の都合を合わせて決めて頂いていますので、土日とは限りません。今日はたまたま土曜日でしたが。
by nyankome (2007-01-13 17:44) 

faiischirmjager

カンティガ。いいですね。
当方も初めてこの曲集を聴いたのは,パニアグアとアトリウムムジケーの演奏でした。よく言えば素朴,素人っぽい感じを受けました。
その後,西hispavoxで他の曲とともに復刻されたので,当方入手しましたが,今のお気に入りは,英chandosから出ている中世を得意としている古楽バンド,デュファイ コレクティブの演奏でしょうか。
西欧の中世というより中東,エスニックな感じの演奏でした。
ttp://www.amazon.com/Miracles-Century-Spanish-Praise-Virgin/dp/B000000B0K/sr=1-4/qid=1168683506/ref=sr_1_4/002-9672439-6608009?ie=UTF8&s=music
アントネッロのcdにも興味が出てきました。
by faiischirmjager (2007-01-13 19:40) 

nyankome

fallschirmjagerさん
コメントありがとうございます♪
パニアグアの演奏は、土臭い素朴なものを感じます。
カンティガスは、西洋の中世という感じはしませんね。スペインという国の特殊性からくるものでしょうか。
アントネッロの演奏、是非試聴なさって下さい。
by nyankome (2007-01-13 20:03) 

さんとす

 そうそうカルロス・ゴンサーレスがこのカンティガスのファクシミリを持っています。値段はリュート一本分だとか…
そういえばカルロスのWEBが完成しました!
http://www.luthier.org
この中にビウエラ製作講座の案内があるのですが
http://www.luthier.org/cursos.htm
スペインでのコース中に私が演奏会をやる事になりました!
by さんとす (2007-01-14 09:09) 

さんとす

fallschirmjagerさん
 デュファイ・コレクティブ、いいですね。好きなグループであります。
昨夏グラナダで彼らの演奏会を聴きました(ヘリンマンも来てましたよ)。さて、そのCDはChandosに入れた最後のレコーディングですね、ジャケットが大聖堂の形をしている。
http://www.dufay.com/recordings.es.html
ハルモニア・ムンディに移ってから作成した《Music for Alfonso the Wise》にも11曲入れてます。こちらは前回よりおとなし目です。そちなみに、私が大好きなマルティン・コダックスの《Cantigas de amigo》が収録されています!お勧め。
by さんとす (2007-01-14 10:07) 

nyankome

さんとすさん
コメントありがとうございます♪
カルロスのHP拝見しました。
ビウエラの製作講座は弦楽器フェアで見たチラシのものですね。魅力的なのですが、ちょっと行けそうにないです。演奏会頑張って下さいね。
デュファイのHPなぜか応答しません。カンティガスのCD注文しました。
by nyankome (2007-01-14 17:30) 

アートフル ドジャー

これも知らないCDです。いっや、いや参考になります。明日はCDショップでまとめ買いにでかけよう~うと思ってましたので参考になります。
by アートフル ドジャー (2007-01-14 22:22) 

nyankome

アートフル ドジャーさん
nice&コメントありがとうございます♪
CDショップでまとめ買いですか、楽しみですね。
これは面白いですよ。是非是非お買い求め下さい。
聴かれたら、また感想をお聞かせ下さい。
by nyankome (2007-01-14 22:42) 

Papalin

ああそうそう、これでした。ポルトガルじゃなくて、スペインでした。本当に困った記憶力です。(笑)

友達に喫茶店で携帯オーディオでちらっと聞かせてもらったのですが、いわゆる西洋の発声法とはまったく違って、ブルガリアン・ボイスによく似た歌。こういう歌が歌える日本人もいるんだなぁと思いました。ケチャとか、日本の追分とも似た感じです。心の奥底をえぐられるような魅力があります。変かなぁ。(笑)

先日ギタルラ社でこのCDを買おうと思ったら、ありませんで、そのままになっています。
by Papalin (2007-05-05 18:45) 

nyankome

Papalinさん
nice&コメントありがとうございます♪
ガリシア語はポルトガル語に近い言葉だそうで、あながち間違いではなさそうです。
>心の奥底をえぐられるような魅力
そうですよね。ハートにズンとくるような、不思議な魅力を持った音楽です。
目白のギタルラ社ですね。私も一度行ったことがあります。
要町のGGショップならあると思うのですが。
by nyankome (2007-05-05 19:56) 

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