CDチェンジャーの中味見せちゃいます^^ 2/2 [新春特別企画]
昨日のつづきです^^
⑦MOTT THE HOOPLE "All The Young Dudes"(1972)
ルー・リード作のM-1「Sweet Jane」、デイヴィッド・ボウイ作の表題曲「すべての若き野郎ども」、ストーンズを思わせるリフがやたらかっこいいM-5「Jerkin' Crous」など名曲が目白押しのアルバムだが、個人的ベスト・チューンはM-9「Sea Diver」だ。
ストリングスを配して静かに盛り上がるバラードは初期の佐野元春あたりにも影響を与えているのではないかと思われる。
それと、この紙ジャケにはボウイのガイド・ヴォーカルの聞ける「すべての若き野郎ども」のデモ・ヴァージョンが収められていて、これが実にうれしい。
⑧CACTUS "ONE WAY…OR ANOTHER"(1971)
M-1「のっぽのサリー」のヘヴィ・ロック・ヴァージョンで始まるカクタスのセカンド・アルバムは、以前取り上げたときに書いたようにヴァラエティに富んで飽きさせない音作りがされている。
タイトル曲はまるで2ndのころのゼッペリンみたいだが、個人的ベストはM-5「Feel So Bad」だ。
ブログでも書いたようにCCR初期の傑作「Susie Q」を思わせるイントロで始まるのだが、ワウを用いたギター・ソロはジミともクラプトンとも異なるサイケデリックな世界を創り出している。
ただ、音楽的な深みに乏しいので意外に聞き飽きするのが残念だ。
⑨KENNY LOGGINS WITH JIM MESSINA "SITTIN' IN"(1972)
バッファロー・スプリングフィールド~ポコと活躍したジム・メッシーナは好きなのだが、ケニー・ロギンズにあまり興味をもてない僕は、今回の紙ジャケまで真剣にロギンズ・アンド・メッシーナを聴いたことがなかった。
今回このアルバムを聴いてみて思うのは、あまりにも清潔で淡白なアルバムだということだ。
バッファローからイーグルスに至るウエスト・コースト・ロックの系譜にはポリティカルな毒があったと思うのだが、よくも悪くもMORの枠のなかにすっぽりと入ってしまいそうだ。
唯一8分を超すメッシーナの力作「Same Old Wine」がヘヴィな側面を表している。
個人的なベスト・トラックはM-3「Vahevala」。
スティーヴン・スティルスにも通じるラテン・フレイヴァーをもった曲で、カリプソの香り高い佳曲だ。
⑩スキマスイッチ "夕風ブレンド"(2006)
このアルバムを買ったのは12月初めの日曜日だったと思うが、その日ちょうどFMの石井竜也の番組にスキマの二人がゲストとして出ていた。
スキマスイッチというグループ名や、常田くんがアフロにしている理由を尋ねられて、「自分たちの作る歌があまりにもスタンダードと評されるのでインパクトを与えたかった」と答えていた。
石井は「それって究極の褒め言葉だと思うよ」とコメントしていたが、アルバムはまさにスタンダードな楽曲が13曲詰まっている。
日本語の歌になると、どうしても歌詞に耳を傾けてしまう。
たとえばオープニングの「藍」という曲は
最大の問題点はね 現状じゃね どうしようもない関係だね
そのうえ会いたくなるんじゃ もう嫌になるよ
どうかいなくなれ こんなんなら存在自体よ消えちまえ
そう思ってどのくらい経つだろう
という、現代の若者に普遍的ともいえる重いテーマをミディアム・テンポのバラードで軽やかに歌い、そのあと
来週はいつ会えるんだろう
と結ぶのだから、深刻さと力の抜きぐあいの絶妙なバランスはたいした構成力だと思う。
個人的ベスト・ソングはM-8「ズラチナルーカ」。
何かに堰きたてられるような性急な歌詞とメロディが胸騒ぎを覚えさせるようで忘れられない名曲だ。
⑪宇多田ヒカル "ULTRA BLUE"(2006)
宇多田のアルバムは1stから欠かさずに買っているが、どのアルバムもその完成度の高さで目を見張らせられる。
今回も13曲すべてが見事な出来だ。
M-1「This Is Love」をいいなあと思って聴いていると、次の「Keep Tryin'」はさらにいいと思われ、3曲目の「BLUE」はさらにそれよりももっとよく聞こえる。
そうやって次々に前の曲を超えるようなすばらしい曲が流れ出して、一気にラストの「Passion」まで行ってしまうのだが、オープニングに戻ると「This Is Love」はやはり名曲だと思ってしまうのだから怖ろしいクオリティの高さだ。
すべてがベストといっていいが強いて1曲選ぶならば、アルバム・タイトルとも関係があるのかもしれないM-7「COLORS」。
思わず唸ってしまった歌詞の一節。
幸せとか不幸だとか
基本的に間違ったコンセプト
彼氏だとか彼女だとか
呼び合わないけれど君が好きだ
なぞなぞは解けないまま
ずっとずっと魅力的だった
M-4「日曜の朝」
⑫aiko "彼女"(2006)
aikoは『夏服』(2001)ぐらいまではずっと聴いていたのだが、ポニーキャニオンがCCCDを採用してから聴かなくなってしまった。
CCCDではないということもあって今回は久しぶりにレンタルしてみた(ので写真ではブランク・メディアみたいに写っている)。
5年ぶりのaikoは、その個性的な世界はそのままに以前聴いていたころと比べて洗練された感じに聞こえた。
個人的には必ずといっていいほどバックで鳴っていたスライド・ギターがすっかり影を潜めてしまったのが残念だが、オープニングの「シャッター」から切れのいいギターが響いている。
M-8「ひとりよがり」はイントロのチェンバロから、オックスの往年の名曲「ガール・フレンド」(←だれも知らんっちゅうねん!)を思わせる感傷的で甘美なバラード。
ベスト・チューンはドラマの主題歌にもなったM-3「キラキラ」だと思うけれど、aikoお得意の声量を活かした堂々たる歌唱が魅力的な曲はほかにもたっぷりある。
思わず唸ってしまった歌詞の一節はM-5「深海冷蔵庫」から。
ガムの味がなくなって
甘さはあたしのカラダになる
謹賀新年!
いやあ、とんでもなく分裂症なセレクションでナイスですねー。(爆)
CDチェンジャーにこんなセレクション入れてる人は世界で一人でしょう…
最初の三枚だけでも驚愕モンですが、そこに絡んでくるのが邦楽って...
私はクルマで通勤はしませんが、電車通勤の時はKenwoodのデジタル・プレイヤーを使っています。
クルマにはちなみにHDDナビが付いているので、CDをかけると自動的に全てHDDに転送されます。(便利ですよー)
ただ、昔みたいに一人で遠出することがなくなったのであまり聴かなくなってしまいましたが…
ってなところで今年もヨロシクです。
by MORE (2007-01-06 10:25)
遼さん
明けましておめでとうございます。今年もよろしくお願いしますね。
いやぁ、ほんと幅広いですねぇ。
スキマとかウタダとかアイコとか、私、アルバム単位では聴いたことありませ~ん。
(CD買ってる邦楽はミスチルのみです 笑)
ちなみに、私、通勤時間は10分なので、車中は一曲しか聴けません。
車載CDは、CDではなくって、全部、アナログおとしのCD-Rです(笑)
by Refugee (2007-01-06 15:37)
MOREさん、明けましておめでとうございます。
今年もよろしくお願いいたします。
>とんでもなく分裂症なセレクションでナイスですねー。(爆)
わはは、ありがとうございます。
最大級のお褒めの言葉だと思っています(←とんでもない勘違い?)
>CDをかけると自動的に全てHDDに転送されます。(便利ですよー)
おお、そいつあスゴイやつですね~。
ぼくなんてナビってナニ?
みたいな世界です^^
by parlophone (2007-01-06 17:59)
Refugeeさん、明けましておめでとうございます。
昨年はいろいろとお世話になりました。
>スキマとかウタダとかアイコとか
おそらくのらちゃんは好きだと思いますよ^^
ぜひマスターも聞いてみてくださいませ。
>CD買ってる邦楽はミスチルのみです
ぼくもミスチルは欠かさず買ってますねえ。
「しるし」は久しぶりにヘヴィロテ状態でした^^
>アナログおとしのCD-R
シブイなあ。
1曲「Jordu」を聴いて仕事へ・・・。
かっこいい^^
今年もよろしくお願いいたしますm(_ _)m
by parlophone (2007-01-06 18:08)
私も、「しるし」はヘビロテでした。すっかり覚えて、この前カラオケで歌いました(笑)
のらちゃんは、確かに好きかもしれませんね~
って、私も、嫌いじゃないですよ。
今度、のらちゃんにカラオケで歌ってもらおうかな?(笑)
by Refugee (2007-01-06 22:44)
遼さんのブログに今年初カキコです(笑)。
私も札幌にいる時はクルマで会社へ通ってますが、やはり通勤時間が20分弱で着いてしまうのであんまりクルマの中ではCDを聴きませんねえ。もっぱらFMばっかりです。
この中で私も持っているのは宇多田ヒカルだけですね。私も彼女はデビュー当時からずっと聴いてますよ^^。
Refugeeさんみたいにアナログ落しのCD-RでCD化されていなかったりCD化されていてもアナログしか持っていないお気に入りのアルバムを聴いたりすることもあります^^。
by MASA (2007-01-06 22:51)
へえ~、Refugeeさん、カラオケに行かれるんですね。
ぼくはずいぶん行ってないなあ。
ミスチルで1曲歌うとしたら「くるみ」か「口笛」ですかね~。
あ、「サイン」もいいなあ。
のらちゃんには「ジャニスの祈り」のあややヴァージョンを歌ってほしいなあ(って、どういう基準?…^^)
by parlophone (2007-01-06 23:49)
>通勤時間が20分弱で着いてしまう
それがふつうですよね~。
ぼくも今の職場になったときは気が遠くなりそうでした。
でもクルマが音楽鑑賞の場になってからは苦にならなくなりましたね^^
宇多田いいですよね~。
機会があったらMASAさん流のレヴューをぜひ読んでみたいです。
by parlophone (2007-01-06 23:57)
遼さん
どうも、こんにちは。
宇多田ヒカルの歌詞、なぜか気に入りました。(^^;
さすが、いろいろ幅広く聴いているんですね。
あまり、音楽的なことわからないわたしですが、
今年もよろしくお願いします。
by Reiko (2007-01-07 14:16)
Reikoさん、こんばんは~。
なぞなぞって解けないときはすごく気になるけど、答えがわかった瞬間に忘れてしまいますよね。
たしかに「彼女」とか「彼氏」とか名前をつけた瞬間にふたりのあいだに何か変化があるのかもしれません。
するどい感受性ですよね~。
もし機会があったらぜひ聴いてみてくださいね^^
今年もよろしく~。
by parlophone (2007-01-07 23:49)
遅ればせながら、明けましておめでとうございます!
>ベスト・チューンはドラマの主題歌にもなったM-3「キラキラ」
普段、J-Popには見向きもしないのですけれど。これは昨年、FMで流されると自然と手を休めて聴き入っていたものです。
先ほど動画を落とし込んで、ひたすら音だけを流している次第です。
本年もどうぞよろしくお願いいたします!
by chitlin (2007-01-08 00:39)
chitlinさん、明けましておめでとうございます。
aikoの歌って、ぼくの印象としては圧倒的な魅力というほどじゃないんですがジワジワ効いてくる…って感じなんですよね。
あれだけさまざまな楽曲を聴いていらっしゃるchitlinさんも興味を惹かれるというのもすごいですね^^
こちらこそ今年もよろしくお願いいたします。
by parlophone (2007-01-08 11:44)