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ジャマイカ楽園の真実 LIFE&DEBT [映画]

堺駅近くのレンタルビデオショップで、以前から見たかったドキュメンタリー映画のDVDを見つけたので、早速借りて観ました。衝撃の映像でした。

ジャマイカ楽園の真実 LIFE&DEBT

ジャマイカ楽園の真実 LIFE&DEBT

  • 出版社/メーカー: ビデオメーカー
  • 発売日: 2005/12/22
  • メディア: DVD

以下、簡単に解説を。でも、これは観てもらうのが一番!是非多くの人に観て頂きたいと思います。

ジャマイカは昔、イギリスの植民地でした。300年におよぶイギリス統治からの独立後、今度はお金による支配が始まったのです。

何の資源もない貧乏な独立国、お金がないから、借金をしました。どこから?アメリカ主導で設立されたIMFや世界銀行からでした。ジャマイカが借りた利率は、なんと13%。かなりの高利率です。

その上、ジャマイカの国内市場を外国資本に開放することが、この借金の条件でした。自由化、自由化。その結果、ジャマイカの農業が死にました。広大な農場で機械によって生産されたアメリカ産ポテト、カナダ産たまねぎ。島国のジャマイカで、手作業で作ったものでは、価格面で全く太刀打ちできません。そもそも、種も肥料も外国から輸入しなきゃいけないのです。ある農業従事者が画面に向かってつぶやきます。「鉈が機械に勝てると思うかい?」

次は酪農。アメリカから安い粉ミルクがやってきました。手作業で絞るジャマイカ産のミルクは粉ミルクより高かったので、全く買い手が付かず、せっかく集められたミルクがジャブジャブと土に流され、捨てられてしまいました。農場の経営も悪化し、やせ細り、売られていく乳牛たち。

失業者対策として、特区(フリーゾーン)が設けられ、アメリカ資本の衣料裁縫工場ができました。驚くほどの低賃金、長時間の単純労働。ついに労働者がストライキを行うようになるころには、その工場はより人件費が安い他の国に移っていきました。失業者対策はどうなったのでしょうか?資本の論理で民間会社は動くのです。

楽園とも呼ばれる美しい観光地ジャマイカ、その経済の厳しさを、レゲエのリズムに乗せて歌う登場人物。「みんなでわければ、みんなが食べられる」。

グローバリゼーションの影で貧困にあえぐ国々の状況、フェアトレードの大切さ、この映画には私たちが知っておかなければいけないことが詰まっています。


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