コンタクト検査料金の改定について(続報) [コンタクトの話]
昨年末、突然発表された「コンタクト診療の自己負担化」ですが、だんだん詳細が解ってきました。コンタクトユーザーさん皆さんが注目されていると思いますので、少々予測も含めながら、このブログで中間報告したいと思います。
コンタクトの処方について、初診は保険が取れますので、患者さんの自己負担は大きく代わらないと思います。むしろ全体には点数が引き下げられていますので、やや安くなると思います。
しかし、定期検査-使い捨てコンタクトの再処方を含む-は、完全に自己負担となります。今までのコストをすべてユーザーに転嫁しようとすれば、およそ1回あたり2,000円~6,000円くらいになると思います。果たして年間数回もこのコストを受け入れて頂けるか疑問です。
もちろん、疾病があった場合の治療については保険が認められます。しかもコンタクト関連の疾病ということで、今回から比較的安価な配点がされていますので、ユーザーへの負担は少ないと思います。
だからといって、検査の度にいつも疾病を伴うようでは本末転倒です。
おそらくそれぞれのクリニックで、お客様負担が少なくなるようなシステムを検討中と思います。ただ、大きな流れとしてはコンタクトレンズの代金は確実に上昇するということになると思います。
ここ10年くらい、毎年のようにレンズの価格は下落傾向を続けてきました。特に保険で入る検査料収入をアテにして、コンタクトレンズは仕入れ価格を下回るような売り方をしてきた一部のクリニックや、それに上手く便乗したコンタクトメーカーに基本的な問題があることは当然です。これを機会に、適正なレンズ価格と安心の持てる医療体制を作り直すことが我々業界人のつとめではないでしょうか。
使い捨てコンタクトが普及し、コンタクトの処方も簡単になり、安全性も高まった為かえってトラブルが起こった場合の危険性が忘れられています。私のつとめるクリニックも、原点に帰って安全なコンタクト診療と販売を続けていきたいと考えております。
PS.ラビ子さんのような場合は、今回改訂の対象からはずれると思いますので、今までと同じサービスが受けられると思いますよ^^ 本当にコンタクトレンズの恩恵を受けられるのは、こういった方でなければいけないと思います。レンズ代金も保険請求出来るようにして頂きたいですね。
なるほど参考になります。トラックバックさせていただきました。
by koo-koo-rabits (2006-03-21 02:14)
4月も下旬に入り、思ったよりも混乱なく推移しているようです。ただ、今までほぼ県ごとで統一感があったコンタクト検査時の自己負担ですが、今年度になってからは、クリニックによってかなり差が出ている感じです。消費者としてはますます賢くならなければと思います。
一般診療が中心の眼科で処方を受けたときに、比較的に高くなっているのは当然としても(コンタクト検査料Ⅰがそもそも高いので・・・)明らかにコンタクトの患者が多いクリニックでも健康保険を使って自己負担が3,000円以上になるケースもあるようです。
コンタクト中心の眼科はコンタクト検査料Ⅱになり、検査料Ⅰよりも少なくなるはずなのですが、これでは3月までと比べても値上がりしている。何かトリックがあるのでしょうか?何にしても、そのつけが患者さんや健康保険財源に回されていることは疑問です。
こういったクリニックは、およそコンタクトレンズの価格を仕入れ値以下で設定し、あいかわらずディスカウントを煽って集客をして、健康保険からの給付を受けていると思われます。まあ、商売上手な先生方なんでしょう。そこまで割り切ってやれれば、世の中楽なんでしょうかね・・・正直にやるのがあほらしくなることって結構世の中にあるものだなあと関心してしまいます。僕はそんなキャラではないので、真似しないことにしていますけど・・・。
うちのクリニックでは今年になり、円錐角膜などの特殊症例も扱うようになりました。そうしたら患者さんの評判も上向きになってきました。はっきり言ってコンタクトレンズの値段は激安ではありませんが、それなりに評価をいただけていることに感謝し、研鑽を積んでいきたいと思うこのごろです。
by 喜阿弥庵 (2006-04-26 12:51)