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Timb.とTamb. [打ち込み方法]

ベルリオーズ 幻想交響曲第4楽章の170小節から最後までの9小節にはTimb.とTamb.が鳴っています。さてこれは日本語で言うとなんのことでしょう。
答え:Timb.はフランス語でTimbales、英語ではKettledrums(K.D.)、イタリア語ではTimpani、日本語ではティンパニです。
Tamb.はフランス語でTambour militaire、英語ではSnare drum(S.D.)、イタリア語ではTamburo militare、日本語では小太鼓です。

さらにやっかいなのは、タンブリン(タンバリン)です。フランス語でTambour de Basque(Tamb.)、英語ではTambourine(Tamb.)、イタリア語ではTamburinoです。
従って、楽譜でフランス語でTamb.と書いてあると、小太鼓なのかタンブリンなのか分からないのです。フランス語でちゃんと区別するときはTamb.milit.とTamb.de Basqueと書くようですが。
幻想交響曲第4楽章の170小節からを正しく小太鼓で演奏するとこうなります。

これが間違ってタンブリンにしてしまうと、全然違ったものになってしまいます。


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落ちた首は何回ころがるか [音楽表現、解釈]

ベルリオーズ 幻想交響曲第4楽章の169小節のffでギロチンの一撃となったあと、弦のピッチカートで首がころがる描写があります。
普通の演奏を聞いていると、これは2回「ポン、ポン」と聞こえるのですが、実際には3回鳴らしています。

1回目は第1、第2バイオリン、
2回目は第1、第2バイオリン、ヴィオラ、チェロ
3回目はチェロ、コントラバス
が鳴らしており、1回目がその前のジャンにまぎれて聞こえにくくなっています。

果たしてベルリオーズはこの1回目をどの程度聞かせたかったのでしょうか?


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イデー・フィクスの扱い [音楽表現、解釈]

ベルリオーズ 幻想交響曲第4楽章の164小節からのイデー・フィクス(固定観念、恋人の旋律)がデクレッシェンドで消えるとffでギロチンの一撃となります。

小林研一郎指揮、日本フィルハーモニー交響楽団の演奏では、デクレッシェンドの部分をクレッシェンドで演奏しています。こんな感じになります。

考えるに、イデー・フィクスが自分で聞こえるとすると、意識が遠のいてギロチンの一撃となり、処刑を他人が見ているとすると、ギロチンの刃が上がっていく緊張感をクレッシェンドで表しているのではないでしょうか。


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えらいやっちゃ、よいよい、の裏で [音量バランス]

昨日書いた、ベルリオーズ 幻想交響曲第4楽章の141小節からの「えらいやっちゃ、よいよい」の裏で弦楽器がキコキコやっています。
第1、第2バイオリンはこんな感じです。

ヴィオラ、チェロ、コントラバスは、はこんな感じです。

これらを合わせるのですが、上行旋律でクレッシェンドし、下行旋律でデクレッシェンドするようにしてみました。これでうまく混ざり合うようになったかと思います。


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えらいやっちゃ、よいよい [オーケストレーション]

ベルリオーズ 幻想交響曲第4楽章の141小節からの管楽器パートは、
「えら(い)やっ(ちゃ)、えら(い)やっ(ちゃ)、えら(い)やっ(ちゃ)、えら(い)やっ(ちゃ)、
 よい、よい!」
と、私には聞こえます。
2回目にはトロンボーンとティンパニが加わって、さらにフルートとファゴットのオクターブ上が重なってパワーアップします。


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ベルリオーズ 幻想交響曲第4楽章、更新しました [更新情報]

ベルリオーズ 幻想交響曲第4楽章を134小節まで追加しました。9月29日のBlogで聞いてください。


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ギュインギュイン [オーケストレーション]

ベルリオーズ 幻想交響曲第4楽章の114〜123小節では金管楽器とファゴットがメロディを奏でている裏で、弦楽器は「ギュインギュイン」という音形がでてきます。
第1バイオリンだけだと、こんな感じです。

弦楽器を全部合わせると、分厚い「ギュインギュイン」になります。

木管楽器(フルート、オーボエ、クラリネット)は、6連符でこんな音を出します。

これらにメロディパートの金管楽器を合わせると、次第に盛り上がる素晴らしい効果がでます。


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KONTAKT3、結構売れているみたい [ソフト]

 いよいよ腹を決めてKONTAKT3 クロスグレード版を注文したら、メーカー在庫切れとの連絡がありました。10月下旬頃には入荷予定ということで、予約注文しました。
それにしても、KONTAKT2の時と比べて容量が倍以上の33GBのサンプリング音源で3万円台とは随分お得感があると思います。
 今週はずっと咳がひどく、打ち込みが進みませんでした。今日になってやっと治ってきたので、ぼちぼち再開したいと思います。


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脳は音楽をどう処理するのか(その2) [その他]

昨日紹介した、「脳を揺さぶる音楽」という記事の中で、面白いことが書かれています。

聴覚野を含む左右の側頭葉を損傷した人は、知力と一般的な記憶力は正常で言語も問題ないが、以前に聴き知った曲や最近繰り返し聴いた曲は、理解も認識もできない。にもかかわらず、うれしい曲や悲しい曲を聴くと、それに対して正常な情動反応を示す。

ということです。情動反応は皮質下の脳と、前頭葉の一部なので、感じるところは別なのだそうです。言葉を理解するのと、そこから感情を読み取るのとが別であるのと同じようなことなのでしょう。


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脳は音楽をどう処理するのか [音程]

少し前に発売になった本を買ってみました。

感覚と錯覚のミステリー―五感はなぜだまされる (別冊日経サイエンス 157)

感覚と錯覚のミステリー―五感はなぜだまされる (別冊日経サイエンス 157)

  • 作者:
  • 出版社/メーカー: 日本経済新聞出版社
  • 発売日: 2007/09
  • メディア: 単行本


この中に、「脳を揺さぶる音楽」という記事があり、脳は音楽をどう処理するのかについて最近の研究で分かったことが紹介されています。
それによると、音の高さ(周波数)を認識するのは蝸牛の基底膜と、その内側の有毛細胞なのですが、どの周波数により強く反応するかは学習によって容易に変化するようです。
10月9日のBlogに書いた、半音の違いが聞き取れないというのも、何度も聞いていると強調していないものでも聞き取れるようになってきましたし、オーケストラの曲も何度も聞いているといろいろな音が聞き取れるようになることも、脳のしくみに関係しているように思います。
自分で打ち込み中の曲も、自分ではちゃんとできているように聞こえても、他のひとが聞くと違和感があり、自分でも時間をおいて聞き直すと違和感がある、といったことがよくあります。これも自分の頭で音量バランスを変えてしまっているためではないかと思われます。


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