SSブログ

ラファエロの描いた肖像画が45億円で落札される [イタリア]

ラファエロがフィレンツェのメディチ家のロレンツォ2世を描いた肖像画が、
クリスティーズの競売において、1850万ポンド(約45億7000万円)で落札されたようです。

スポニチ、7月6日
ラファエロの絵 45億円落札

ラフェエロは、ルネサンス時代を代表する画家。
(1483~1520年)
メディチ家は、いうまでもなくフィレンツェを支配した一族で、
ルネサンスのスポンサーでもありました。

ロレンツォ2世は、一時フィレンツェから追放されていたメディチ家が、
復帰した時の当主です。叔父さんは、教皇レオ十世。
妻は、オーヴェルニュ伯の娘マドレーヌ。1518年6月に結婚。
今回、オークションにかけられた絵画は、その結婚式の際にローマで、
描かれた肖像画とされている。
(最上級の服を着て、未来の妻の肖像画を右手に持って立っている構図)

娘は、フランスのアンリ2世に嫁いだカトリーヌ・ド・メディチ。
(ロレンツォは、1519年4月、娘が生れてすぐに亡くなっている) 
あの有名なマキャベリの君主論は、ロレンツォ2世に捧げられたものですね。
新訳 君主論 (文庫)
こちらは、政治学者の佐々木毅氏の訳と脚注。
君主論
メディチ家は、教皇庁の財務を担当することで、発展をとげました。

あのウフィッツィ美術館は、メディチ家が建てた役所を美術館にしたもの。
(ウフィッツィとはオフィス、事務所、役所という意味)

金融を営んだメディチ家が、芸術を保護したのは、キリスト教の教えと関係があります。
中世のキリスト教においては、利息を取ることは罪だったのです。
そのため利息をとって商売する銀行家は、教会に、絵画や彫刻さらには、建物を
寄進して、自らの罪を贖おうとしたのです。
メディチ家がいかに、富を蓄積そして、衰退していったかが詳細に描かれています。
メディチ・マネー―ルネサンス芸術を生んだ金融ビジネス
漫画で一気にわかりやすく、メディチ家の歴史を総ざらい。
マンガ メディチ家物語 フィレンツェ300年の奇跡

フィレンツェの歴史関係のエントリー
「モナリザ」の埋葬先判明? フィレンツェ修道院に
フランチェスコ1世は毒殺! 愛人から大公妃になった女性

里中満智子先生が描く天才画家ラファエロの生涯。
ラファエロ その愛 (コミック)

サルヴァスタイル美術館のラフェエロのページ
http://www.salvastyle.com/menu_renaissance/raphael.html
師匠は、ペルジーノ。
7月1日まで、損保ジャパン東郷青児美術館でペルジーノ展が開催されていた。

ルネサンス時代の英雄チェーザレ・ボルジア伝を漫画で。
チェーザレ 1―破壊の創造者 (1) (コミック)
チェーザレ・ボルジア、レオナルド・ダ・ヴィンチ、クリストファー・コロンブス、
ジョヴァンニ・デ・メディチたちが、いかに交わり、どのような歴史を刻んだのか。
チェーザレ 2―破壊の創造者 (2) (コミック)
マキャベリとチェーザレがついに出会う。
チェーザレ 3―破壊の創造者 (3) (コミック)

下に、今回の肖像画の画像と詳しいニュースが。(英語)
http://www.theartwolf.com/news/raphael-christies.htm
http://www.artknowledgenews.com/Christies_London_Old_Masters.html



nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(1) 
共通テーマ:アート

nice! 0

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 1

トラックバックの受付は締め切りました