SSブログ

子供の心 [┣身辺雑事]

今日はお天気がよかったので、夏休みの街中を歩いた。多少、仕事がらみなのだが。
さて、とあるイベント会場でのこと。着ぐるみっていうのかな?キャラクターが出演していた。キャラクターは、子供たちに抱きつかれ、会場を練り歩いている。
男の子のキャラクターと、女の子のキャラクターがいたのだが、私の近くにいた少女のお目当ては、男の子のキャラクターだったらしい。
女の子のキャラクターはすぐ近くにいたのだが、彼女はそのキャラクターにはあまり近寄らず、向こうにいる、男の子のキャラクターに近寄りたいと母親に再三訴えていた。
母親は、その場所から離れることができないのか、娘だけを言葉でけしかけていた。
が、娘は、母親と一緒でなければ、そこに近寄ることができないようだった。引っ込み思案なのか、けっこうなひとごみだったので、母親とはぐれることを危惧していたのか。
そうこうするうちに、キャラクターの退散する時間になった。
去っていくキャラクターを見て、少女は、号泣した。
さっきまで所在なげにしていた彼女のどこに、これだけの大声が出せたのか、不思議な気分だった。
母親は、娘を宥めて、ご飯食べよう?などと言っている。
娘は泣き続けている。
きっと大好きなキャラクターに抱きしめてもらえなかったことと、その悲しみを母親が理解してくれないことの両方が悲しいのだろう。
母親は、泣きじゃくる娘を連れて去っていった。

母親は、子供の心のアヤには無関心だ。
それはたぶん一生。
なんとなく、その少女に小さな頃の自分を重ね合わせてしまったのは、私が母親という存在になっていないからかもしれない。

あ…でも、小さな頃の、そんな心の断絶を忘れてはいなくても、たいていの子供にとって、母親は、絶対的に大切な存在であり続ける。心のアヤは理解してくれないかもしれないけれど、自分の存在を、ただ、存在するだけで、無条件で愛してくれるからだ。
子供たちのヒーローのキャラクターがみんなのヒーローであるのと違って、その子供にはたったひとりの「おかあさん」。
いつだって抱きしめてくれる大事な存在だから。
きっと、あの少女も明日になれば、やっぱりお母さん大好き!って言っているはず!…号泣を耳に残しながら、イベント会場を後にした。


nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:日記・雑感

nice! 0

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 0