David Childers [Today's Album]
プロフィールにメルアド乗っけました。
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また、誹謗中傷、雑言、罵倒も甘んじて受けます。
その他、励まし、寄付の申し込みも・・・。
「Jailhouse Religion / David Childers & The Modern Don Juans」 (2006)
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- アーティスト: David Childers & the Modern Don Juan
- 出版社/メーカー: Little King/Lucky Dice
- 発売日: 2006/02/21
- メディア: CD
よく聴いているインターネット・ラジオ局は「Amricana Music For Cowhands, Cowpokes And Cowtippers」がキャッチフレーズの "Boot Liquor Radio"。
経済的に苦しいらしく残念ながらPodCastには対応していないが、Springsteen、Dylanはもちろん、Hank WilliamsやJonny Cash等の今は亡き重鎮カントリー・シンガーから現代カントリー・シンガーのBruce RobisonやJim Louderdale、オルタナ・カントリーのSon VoltやJayhawksにいたるまで、ストレートなアメリカーナ・サウンドを聴かせてくれる貴重なステーションだ。現在は他にも多くのステーションを抱えているSOMA FMの一部となっている。もちろん、上に挙げたような有名どころだけでなく、マイナーなアーティストも流してくれるので、、新規のアーティストを開拓するのにも重宝している。
ここでかかっていたDavid Childersの「George Wallace」を聴いて素早く反応、早速注文したのがこのアルバム。
届いた監獄ジャケットを見て一人ニヤつく。
「George Wallace」を聴いてカントリー系SSWだと思っていたのだが、針を落として、じゃない、レーザーを落として腰抜かす。ゴリゴリやんけこのおっさん!
まるで、Johnny CashのバックをBottoleRocketsが、いや物足りない、AC/DCが努めているようなシンプルで豪快なサウンド。嬉しい誤算となった。もちろん、「George Wallace」のようなカントリー色の強いサウンドも魅力だがRockしている曲はそのRockブリが半端じゃない、当然ヴォーカルも自然と怒鳴るのだが、Jon Dee Grahamあたりにも通じるそのオヤジシャウトがまた強烈。
North Carolinaをベースに活動するDavidはなんと弁護士。
彼の曲が不正や理不尽な社会への憤りをエネルギーとして生まれてきているのもうなずける。
本作以前に4枚のアルバムをインディーズより発表、正当な評価を受けるにいたっていないが、本作より地元North CarolinaのLittle King Recordsよりのリリースとなり、心機一転、注目を集め始めているようだ。
①「No Pool Hole」、カントリー系ソングライターを期待していたので、のっけからの想像以上に重たく、ハードなサウンド、オヤジの咆哮に面食らった。もちろんルーツ色は感じられるし、スカスカしたサウンドなので煩すぎはしない。
②「Strayaway Child」、ここで単なるカントリー系ソングライターではないと確信。スリーコード・ベースなアップテンポのロックンロール・ナンバー。
③「Jailhouse Religion」、3曲立て続けのハードな曲でいい加減に想像通りのアーティストではなかったと気づく。信じられる物を求める収監者の切なる願いを叫ぶ。
④「Bottom Of My Bottle」、これはスローで泣かせる。手元に歌詞がなくてわからないが、聞き取れる範囲ではアル中との戦いか?一語一語吐き出すようなDavidのVocalが切ない。
⑤「Roadside Parade」はトランペットも加わった哀愁のTex-Mex調。無骨なヴォーカルがグッと来る曲だ。
⑥「Chaines Of Sadness」、バンジョーがフューチャーされたBluegrass調のアコースティック・ナンバー。やはり、カントリー、ブルーグラスは彼の作品にルーツとして根づいているのは間違いないようだ。
⑦「Danse Macbare」、まるでAC/DCのようなギターリフのハード・ロック・ナンバー。痰が飛び出そうな親父シャウトが炸裂。
⑫「George Wallace」、これが例の私を欺いたアップ・テンポのカントリー・ロック。保守票を獲得するために人種差別政策を打ち出した、Alabama州の悪名高き知事を歌っている。
当初、国内のアメリカーナ系ラジオ・ステーションがこぞってこのアルバムからの曲を流すことを拒絶、見た目に合わず繊細な神経の持ち主である彼は「サウンドがハード過ぎたのでは?」と悩んだらしい。それでもレコードを買いギグに足を運ぶリスナーや、彼等に出演を依頼するクラブが増えていることに「これでいいのだ!」と自信を持ち、今年になって新作「Burning In Hell」をリリースした模様。
いったい何歳なのかわからないが、見た目は立派にメタボリックなおじさん。私より若いとか言うなよ。変な意味でショックだ。
歌え正義の怒れる弁護士。
あなたのような弁護士の登場を待っていました。依頼したい件があるのですが・・・・。
Video 「Danse Macbre」一応PVなのか?
オイーッ、おっさん、前歯ないやんけ!
Video撮るのに差し歯を入れない潔さがかっこ悪くてカッコよすぎる。
赤いホッペもチャーミング。
Ozark Mountain Daredevils [Today's Album]
「Ozark Moutain Daredevils / Ozark Mountain Daredevils」 (1973)
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- アーティスト: Ozark Mountain Daredevils
- 出版社/メーカー: A&M
- 発売日: 1993/10/05
- メディア: CD
画像では小さくてわからないが、和み系パッチワークのジャケット、これもジャケ買いでしょ。出きればレコードで欲しい一枚。彼等のレコードはよく中古盤屋で安価で見かけます。
Ozarksといえばシングル・チャート3位まで登りつめた、2nd「It'll Shine When It Shines」収録の「Jackie Blue」があまりにも有名。、このようなメロウな曲は大抵2曲ぐらいアルバムに収められているのだがOzarksらしいとは言えない曲。
ちょっと調べてみると他にも意外とチャート入りしているアルバムがあるのに驚かせられる。そういう時代だったんでしょうか?
Missouri出身の六人組、殆どのメンバーが複数の楽器をプレイできてヴォーカルも取れたのが強み。
西海岸のEaglesやFirefallの洗練されたセンス、南部のCharlie DanielsやMarshall Tucker Bandの豪快な重さは持ち合わせていなかったが、どこかユーモラスで飄々とした田舎っぽさが魅力のグループだった。って過去形にしちゃってるけど、現在でもどうやら活動しているらしい。
73年のこのデビューアルバムはMarc BennoやRita Coolidge等A&Mスワンパーとの仕事が有名なDavid Anderleと初期のEaglesを手がけたGlyn Jonesの共同プロデュースによるロンドン録音。悪いわけがない。
Ozarksの魅力はSteve Cash、John Dillon、Randle Chowning等が書く、素朴なカントリー・ロックと、後にAORシンガーとしても成功するLarry Leeのメロウなナンバー、その中間を埋めるようなRandle Chowningの曲を同時に楽しめる点。いずれにしても片田舎のバー(っていうかサルーン)や木造家屋のポーチでリラックスして演奏されているような和やかな雰囲気を味わえる。
余談だがAORというのは日本独自のジャンルらしい、以前向こうでAORと言ったら「はぁ?」みたいな反応で、アーティスト名を挙げたら「そういうのはソフト・ロックとかアダルト・コンテンポラリーって言うんだよ。」と言われた。アメリカでAORと言うと、いわゆるジャンルのAdult Oriented Rockではなく、Album Oriented Rockという意味で、シングルに重きをおかずAlbum重視の音作りをするアーティストのこと。場合によっては全く意味が違ってきてしまうのでご注意を!もちろんAdult ContemporaryでAlbum Orientedなアーティストもいると思いますが・・・。
①「Country Girl」はヒットこそしていないが、Ozarkを代表するサウンドといえるカントリー・ロック。Eaglesの"Take It Easy"を意識してるかどうかは知らないが、爽快なコーラスワークが美しい。とはいえヴォーカルの声、全篇で聴かれるハープの響きがEaglesにはない素晴らしきどん臭さを演出。
②「Spaceship Orion」、これがLarry Leeならではのメロウでセンチな曲。いいアクセントになっています。
③「If You Wanna Get To Heaven」はシングル・チャート25位と大健闘したブルージィーでレイドバックしているカントリー・ロック・ナンバー。この曲よく米映画で使われているのを耳にしますね。メンバーの内半分ぐらいがハーモニカ・プレーヤー。そんなわけで手が空いた人が「そんじゃ、ハープでも吹いとくか。」みたいな感じだからハーモニカが登場する曲が多い。それがまた妙な親しみやすさを醸し出す。
④「Chiken Train」ではJew's Harp(口に咥えて指ではじくとビョーンという音がする。西部劇などでたまに見かけるアレ。)とブルーズハープと鉦のようなサウンドのみの伴奏による曲。正に庶民的。
⑥「Standin' On The Rock」、フィドルも加わりBluegrass-Mountain Musicをルーツに持つOzarksらしいシンプルなカントリー・ロック。
⑧「Road To Glory」、田舎の夕暮れ時が目に浮かぶようなハーモニカのフレーズが印象的なChowningの曲。
⑨「Within Without」、またもよいタイミングで出てくるLarryの曲。泥臭いナンバーの間に挟まれているのでメロディの美しさとジェントルなヴォーカルが際立つ。
⑩「Beauty In The River」、これも西部劇中で炭鉱夫や開拓者達が焚き火を囲んで歌っている光景が目に浮かぶようなOzarks流カントリー・ロック。
70年代後半ともなるとEaglesはカントリー色が希薄になり、その他のカントリー・ロック系アーティストも消え去るか、ポップス化していった中、OzarksだけはA&Mでの78年の6枚目までは、「お前等風呂入ってんのかよ!?」というむさくるしいルックスで手作り感覚のカントリー・ロック・サウンドを前面に出し続けた愛すべき田舎っぺたち。
その後の活動に関しては・・・・聴いていないのでわかりません。
Video「If You Wanna Get To Heaven」
音は悪いが、全盛期(76年?)のまともな映像があることにビックリ!
ていうか誰かチューニングがアマイ人がいるような・・・
テープが伸びてんのか?
Dave Matthews [Today's Album]
「Before These Crowded Streets / Dave Matthews Band」 (1998)
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しつこいようだが、そんなわけでDave Matthews。
南アフリカ出身のDave Matthewsが書き溜めていた曲を音に残すため、91年にVirginiaでメンツを集めたのが後に大河となって全米を席巻する大きな流れの源泉だった。
集まったメンツはCarter Beauford(Dr)、Leroi Moore(Sax)、Boyd Tinsley(Violin)、当時16歳ながら驚異的な演奏を聴かせるStefan Lessard(Ba)という編成。
Dave Matthewsは基本的にヴォーカルとアコギを担当するので、ロック・バンドとしては異例のエレキ・ギター無しという編成であった。
各地の大学のキャンパスで演奏を行う彼等の評判は口コミで広まり、1stの「Remember Two Things」も自主盤としてはまずまずの売り上げを示す。興味を持ったRCAとサインをして94年に発表したメジャー・デビュー作「Under the Table and Dreaming」はいきなり100万枚以上のセールスを記録。
Daveのパーカッシヴなアコギのカッティング、Jazz色が強いリズム隊、リード楽器として使われているサックスとバイオリン、とロック界では異例尽くめのサウンドは強いて挙げるなら、よく"Jam Band"という括りで一緒に語られることの多い"Phish"あたりに感触が近いがやはり独特。
これをアメリカン・ルーツ・ロックといって良いのかわからないが、AMGでは"Alternative Rock"、"Jam Band"というジャンル分けと共にAmerican Trad Rockとも記されているので「やはり良いのだ!」と一人納得してレヴューを続行。
インプロビゼーション主体の長めの間奏部やタイトなリズムからも一聴、フュージョンのような感触さえ受けるのだが、何がロックかというとDaveのヴォーカルが超ロック。正に禿げ上がったおでこから湯気が見えてきそうに熱い!
のりに乗ってきた彼等のRCAでの3作目のスタジオ・レコーディング。プロデュースはU2で有名なSteve Lillywhite。デビュー時より付き合いがあったTim Reynoldsが全面的にエレキ・ギタリストとして参加しているのでこれまででもっともヘヴィーに仕上がっている。
①「Pantala Naga Pampa」、まずは軽いジャブのような曲で軽快にスタート、Daveも軽く裏声を聴かせるがほんの小手調べ。間髪いれずに次の曲へと繋がる。
②「Rapunezel」、うわぁ、これは演奏力が高くないとむちゃくちゃになっちゃいそう。しかし巧い・・・。Daveはまだクールだ。でも演奏は徐々に熱気を帯びてきて怒涛のエンディングへ!
③「The Last Stop」は今までにはなかったアラビックなメロディを持ったへヴィな曲。Daveにスイッチが入った模様。唸り、裏返り、がなり、湯気が立ち上り始める!この曲ではゲストの変態バンジョー・プレーヤー、Bela Fleckも登場。どんな主題ならここまで熱くなれるのか?と歌詞をちら見すれば、アラビックなアレンジからも湾岸問題だったんですね・・・。
④「Don't Drink Water」、地をを這うようなドラムとベースにBelaのバンジョー、祈りのようなDaveのヴォーカル。抽象的でわかりにくいがこれも重たいテーマを歌っている。ラスト近くで被ってくる女性ヴォーカルはAlanis Morissette!Daveも沸点に達し蒸発寸前!ふと熱から冷ましてくれるような、組曲になっているインスト部に続いて・・・・。
⑤「Stay」、Daveの歯切れのいいカッティングが心地よい、明るくファンキーな今までのDMBに共通する曲。
⑥「Halloween」、爽やかな全曲を挟んで、Daveのおでこから再び湯気が上がり始める。この曲でストリングスを担当しているのはKronos Quartet。今まで聴きもせず毛嫌いしてたけどいい仕事しています。そのストリングスに煽られたDaveがヤバイ・・・。
⑧「Crush」、うーん、バラードと呼ぶにはグルーヴィーすぎるが、泣けるメロディだ。クールに終わるのかと思いきやラストでたたみ掛けるDaveのヴォーカルは再び沸点へ。8分を超える曲にも関わらず、もう一度リフレインを繰り返してくれっ、と願ってしまう不思議な曲。
⑪「Spoon」、アルバム中最も落ち着いた雰囲気を持ったこの曲では再びAlanisのヴォーカルがフューチャーされている。
その後もコンスタントに活動を続けながらSpringsteenの『Vote For a Change』にも参加。更にPhishのTorey Anastasio、Gov't Mule、AllmansのWarren Hayens、Robert Randlphらと交流を深めながら全米屈指のライブ・バンドとしての地位を不動の物にする。リリースしたアルバムに関しては前記事参照してください!Santanaの大ヒット作、「Super Natural」にも参加しているので、歌声だけは耳にした人も多いかもしれない。
ブルーズ色が薄く、リード楽器がギターではないという点で過去のインプロビゼーションを得意としてきたAllmansやGrareful Dead、近年Jam Bandと言われているGov't MuleやPhish、DTB等とはかなり違う感触を感じるかもしれないし、若ハゲに赤ちゃん顔、普段着のシャツにダボダボのズボンというおよそロックスターには程遠いルックスもマイナス要素なのだろうか?
しかし彼がギターをかき鳴らし、声を発し、人間スチーマーと化した瞬間、彼の背後にはオーラの泉が立ち昇り、何者にも負けないカリスマ性を発散させる!
余談だがこの人「きいてほしいの、あたしのこと~」なる、のけぞるタイトルの映画にも出演している。何でも全米ベストセラーの児童文学が原作らしいが、意外と大人の私が見てもそれなりに楽しめる作品だったのでお子さんがいらっしゃる方は是非ご一緒にどうぞ。
劇中Daveは鼻歌のような弾き語りを披露するが、鼻歌なのに物凄い存在感!彼の歌を聴くと騒いでいた動物達が落ち着く・・・、という設定に妙に納得する精神年齢の低い私。
きいてほしいの、あたしのこと〈特別編〉-ウィン・ディキシーのいた夏
- 出版社/メーカー: 20世紀フォックス・ホーム・エンターテイメント・ジャパン
- 発売日: 2005/10/28
- メディア: DVD
どうやらこれ以外にもチョコチョコ映画に出演しているらしい。
Video 「Don't Drink Water」
強烈!
Video 「Crush」 弾き語り
Video 「Tripping Billies」
前作に収録されている曲だが、私をDMBワールドに引きずり込んだ曲!
過小評価の大物達 [MudslideslimのDetox]
昔から日本向けの洋楽というものがある。本国以上に日本で人気があり、日本でのみのヒット曲なんかも持っていたりする。その反対に日本に向かない洋楽というものもあるようだ。
国民性を反映していることなので、それはそれで悪いことではないと思うのだが・・・。
でも、そこにメディアの情報操作があるとしたら・・・?USやUKで絶大なる評価を得ているのに、評価される機会すら与えられていないアーティストがいるとしたら・・・?
それすらも含めて国民性なのかもしれないが・・・。
実際、状況はますます酷くなっているように思える。
そうでなければ駆け出しの未熟な若いバンドが次々来日公演を行う中、Counting Crows(チケットが発売されたものの中止に。)やDave Matthews Bandのようなアーティストが未だ初来日を果たしていない事実を説明することができるであろうか?
Films About Ghosts: The Best Of...
- アーティスト: Counting Crows
- 出版社/メーカー: Geffen
- 発売日: 2004/11/02
- メディア: CD
音楽を聴く年齢層が極端に低く、一定の年齢に達すると諸所の事情があるのだろうが、現在進行形のアーティストを聴くのをやめてしまうこの国では、彼等のような成熟したサウンドを聴かせる大人向けのアメリカン・ロック・バンドは受け入れられにくいのだろう。
ボーナス付きリマスター盤も素晴らしい。紙ジャケ再発も捨てがたい魅力だ。でもそのようなレコード会社の策略に乗せられて同じ音源を何枚も集めるのに浪費させられ、彼等のような素晴らしいバンドが見逃されている状況はマズイ!
参考までにDave Matthews Bandの輝かしい戦歴を以下に記す。
もちろん "売れた"="素晴らしい" ではないのだけど、彼等の場合素晴らしいんですっ!
以下順位は全てBillboard 200 Albumより
発表年 タイトル 順位
94「Under The Table And Dreaming」 #11
96「Crash」 #2
97「Live At Red Rocks」 Live #3
98「Before These Crowded Streets」 #1
99「Live At Luther College」 Live #2 (Dave Matthews & Tim Reynolds)
99「Listener Supported」 Live #15
01「Everyday」 #1
01「Live In Chicago」 Live #6
02「Busted Stuff」 #1
02「Live At Folsom Field」 Live #9
03「Some Devil」 #2 (Solo)
03「The Central Park Concert」 Live #14
04「The Gorge」 Live #10
05「Stand Up」 #1
05「Weekend On The Rocks」 Live #37
Grammyへのノミネート計11回、96年の「Crash」より「So Much To Say」がGrammy Best Rock Performance受賞。
ちょっと並べてみて自分でもビックリ。
Liveという赤文字に注目して欲しい。短期間にこれだけのライブ・アルバムをチャートの上位に送り込んだグループが他にいるのだろうか?
面白いことに彼等の場合、シングルが殆どチャートの上位に達することはない。
一曲が長尺になることが多いのでシングルとしては不利なのもあるが、彼等の音楽をアルバム単位で楽しみたいというリスナーが多いことの現れかと。
日々、日本のメディアでも多くの洋楽アーティストの来日やアルバム発売が告げられているが、Dave Matthewsの話は全くといっていいほど耳にすることはない。売れていることが、日本で取り上げられる条件なら、取り上げられて然るべき売り上げ成績では無いんでしょうか?ライブの興行成績を合わせたら、間違いなくトップクラスだろう。音楽的に素晴らしいだけでなくセールスでも負けていないのに何故こんなにも認知度に差があるのだろうか?
何故ここまで日本のメディアに黙殺されるのだろうか?
DaveがTom Hanksが丸くなったような赤ちゃん面の若ハゲだからでしょうか?
あまりにもエモーショナルなため歌っている時、まるで蒸し器が湯気を出しているように醜いからだろうか?(失礼!でもDave本人の弁です)
難しい事をだらだらと語るインテリだからでしょうか?
大人があまり音楽を聴かないこの国では、どうせ理解できる奴等は少ないから紹介しても金の無駄だ、とこの国の洋楽ファンはなめられているんじゃないですかね?
こんな極上のマンモス・バンド抱えているのに日本のBMGさんはAvrilたんとAguileraちゃん売るので精一杯なんですかね?上記のうち現在国内盤出しているのは半分以下で残りの権利は放棄しているようだ。アホだろ!
私のような年寄りも、いつまでも“安心して聴けるアダルト・コンテンポラリー”みたいになっちゃったクラプトンだけじゃなく、現在の空気を呼吸する生命力溢れる偉大なライブ・バンドの力を味わって欲しい。
もちろん若い人もね。
彼等のようなBandが正当な評価を得られないのは、国民の音楽性のみならず精神年齢の低さをも露呈しているような気がします。
それとも未だに未調のアーティストを探し出している私が成長してないのか?
DMBの魅力はライブ。人気がないから来日しない、ライブが見れないから人気が出ない、という悪循環。
しかも彼等の場合、本国では超がつくアリーナ・クラスになっちゃっているんで、今から来日はもう難しいかな・・・。
もし、今来たら・・・、髄液を垂れ流してでも見に行くぞDave!見てるか?
流石にこの人達は沢山見つかりました。怒涛の映像攻め。
Video 「Everyday」 PV
彼等知るにはPVよりもライブ映像なのだが、
これは赤いTシャツの兄ちゃんが見る者をハッピーにする不思議なビデオ!
Video 「All Along The Watchtower」
Woodstockでのライブ。人間スチーマー本領発揮!
Video「Gulf Coast Highway」with Emmylou!
曲はNanci Griffith、Daveのミュージシャンとしての懐の深さを感じる。
顔を歪め、足は子供のようにジタバタと落ち着きがない。
げっ、ギターはBuddy Miller(!!!)か!
ちびりそうなメンツだ!
Video 「Too Much」
これが本来の彼等の姿。
ファンキーで引き締まった演奏、タイプは違うがU2のBonoに勝るとも劣らない
説得力を持ったヴォーカル、だと思うのだが・・・。
Steve Forbert [Today's Album]
「Jackrabbit Slim / Steve Forbert」 (1979)
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そんな事で曲の評価を左右されちゃう自分もなんだか・・・。
この映画いわゆるマフィア映画なのだが、自分で組織を築き上げてはいない、いわゆる二代目達の甘さと自尊心のトラウマを描いた異色作。近年観た映画の中では5本の指に入る秀作。
主演のBarry Pepper良いですよ!「Enemy of The States」、「Private Ryan」 「Green Mile」 「25th Hour」、TV映画の「3」と見ているが、映画の出来はともかく、Barryの演技はどれも良いので今後が楽しみ!
Album チャート20位と、恐らく最も商業的な成功を収めた作品。決まっていたプロデューサーをBarbra Streisandに奪われたため、The Bandとの仕事で有名なJohn Simonに依頼。スターBarbraじゃ取り合っても勝ち目無いだろ。でも結果的にこれが大正解!
この人の場合はカントリー色は薄く、ハーモニカ・ホルダーを首からぶら下げるスタイルからもDylanやJohn Prine、古くはJimmie RodgersやWoody Guthrie等、流離いのフォーク・シンガー系に影響を受けていると思われるシンプルなフォークロック・サウンドに乗せて、「孤独」、「自尊心」、そして「希望」と「失望」と言ったテーマを哀愁のしゃがれ声で歌う流離いのブサイク君だ。
①「Romeo's Tune」はシングル・チャート11位とSteveにとって最大のヒットとなった曲。転がるようなピアノのイントロに続いて、声変わりに失敗したかのような、ハスキーでいて青臭さを備えた声で自分をRomeoに例えて甘い恋を歌うフォーク・ロック。その顔でラブソングかよ!という突っ込みはなしだ。
②「The Sweet Love That That You Gave」、珍しくホーンが使われている曲。どこかで聴いた事があるようなイントロだが目をつぶろう・・・。
③「I'm In Love With You」、リズム・セクション、アコースティック・ギターのストロークに控えめなピアノ、オルガンという今後の彼のスタイルもこの辺のサウンドがメインになっていく。これはスローで感傷的な曲。
⑧「Complications」、裏ノリのカッティングが印象的。思うように行かない人生の複雑さをコミカルに歌った曲。
⑨「Sadly Sorta Like a Soap Opera」、循環コードで淡々とシンプルなバックに乗せて、詩を朗読するように歌う彼らしい曲だ。
⑩「January 23-30, 1978」、これはタイトルから解るように日記のように一日の出来事を綴った曲。Dylanの影響大なフォークロック。ハーモニカとアコギとリズム・セクションのみの演奏だがこれも彼らしさが感じられるアレンジかもしれない。
Brad JonesプロデュースでWilcoのメンバーが参加した96年の「Rocking Horse Head」は、当時流行していたオルタナ・カントリーを意識した異色作だが、それ以外は殆ど同じような音作りなので、本作が気に入った人は他の全てのアルバムを受け入れられると思う。メジャーとのディールは途絶えた物の、現在はフォークの名門Vanguardから変わらぬスタイルのアルバムをリリースし続けている。
いまひとつ大物になれないのは特徴のあり過ぎる声が逆に災いしているのかもしれないが、群を抜くセンチメンタリズムは特筆に値する。そこにを共感できるか、または甘っちょろいと思うかが分かれ目であろう。
しかし、Dylan's Childrenと呼ばれる、Dylanがエレキを持ったときに生まれたと言われるフォーク・ロックの継承者達が、あまりにも巨大な影の下で現れては消えていった中、30年近くも第一線で(第二線ぐらい?)活躍できたのは上出来といっても言いのではないだろうか?
よくも悪くもその正統的な継承者の一人であるのは間違いない。
Video「Romeo's Tune」映画Knockaround Guysより問題のシーン。
冒頭で微かに聴こえるのは「My Maria / Brooks & Dunn」(Daniel Moore作B.W. Stevensonでヒット)
「Romeo’s Tune」はVinが暴れだすと同時に・・・
Video「Good Planet Are Hard To Find~Romeo's Tune」
本人とサポート・ギタリストのみのライブ映像
The Derailers [Today's Album]
「Genuine / The Derailers」 2003
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以前スカパーで放映していたCMT(Country Music Television)チャンネルをよく見ていた。その中でもお気に入りだったのが"Rockin' Country"という番組。Steve Earle、Jack Ingram、Junior Brown等、はずれ者のカントリー・シンガーやSpringsteen、John Mellencamp等のルーツ・ロック・シンガー、Doyle BramhallⅡやWidespread Panic等のサザン、ブルーズ・ロック系、Son Volt、Loose DiamondsやBlue Rodeo等オルタナ・カントリー系等と、細かいジャンルには拘らず、American Roots Musicのビデオを流していたのでビデオに録ってまで見ていた。
しかし、だいぶ前にCMTの配信をやめてしまってからはスカパーの音楽プログラムは私にとっては面白くなくなってしまった。唯一、VMCだけ契約を残しているが、これとて殆ど見ることが無い。というか、見るべきものがない。たまに80’S、90Sの特集を懐かしいなと思って見るのみ。新たな発見は皆無。洋楽のプログラムも明らかにメディアというフィルターを通した"日本の洋楽"だけ。
衛星放送や地デジ、ケーブルとTVも多様化してプログラム数も増えてきているのに見たい番組が少ない!新旧アメリカン・ロック流しっぱ、な局が出きれば見る人いると思うんだけどなぁ・・・・・3人は・・・。駄目ですかねぇ?
CMTの番組はネットからも見ることができるけど、できればTVで手軽に見たいです。日本で見れる方法あるんですかね?知っている方教えてください。
興味ある人はここからどうぞ。
今はサイト内の"Wide Open Country"というプログラムで骨太の、又はルーツ色の強いアーティストのビデオを中心に見ることができますよ。
今回紹介するThe Derailersも中々チャートの上位に顔を出すことはないと思われるが、数年前Rockin' Countryで初めてその動く姿を確認したバンド。曲は多分「Reverb Deluxe」収録の「California Angel」だったかな?
Fender好きならこれはジャケ買いでしょ!
それもアタックの強いテレキャスのトワンギーなサウンドとFender Amp独特のトレモロ、ピチャピチャとしたリバーブサウンドが好きなら間違いない!・・・・・多分。
Oregon出身のTony VillanuevaとBrian HofeldtがTexasに移り住み結成したクラシックなホンキートンク・サウンドを聴かせるバンド。ベーカーズ・フィールド・サウンドの立役者、Buck Owensの影響も強く感じさせるし、Fabulaus ThunderbirdsやBlasters等B級ブルーズ・ロック・バンドの匂い、それに50s ロックンロール、サーフロックのエッセンスも少々。 95年にでデビュー後、コンスタントに活動を続け、2003年、6作目で、前作「Here Come the Derailers」に続きSony傘下のLucky Dogから2作目となる本作を発表。
①「The Way To My Heart」は、やはり!という感じでJim Lauderdaleのペンによるホンキートンク・ナンバー。Villanuevaのヴォーカルもかなりディープで良い。Jimが歌ってんのかと思っちゃったよ!眉毛だけでなくJimより声チョイ太いかな。パキパキ・ギターも気持ち良い。
②「Take It Back」、これもJim Lauderdaleがらみの曲、①同様勢いのある曲で私の場合はこのあたりでもう心を鷲掴みにされた。これまたパキパキッ!
③「Leave a Message Juanita」、Twist & Shoutを彷彿させるリズムにメヒコチックなメロディを合わせたR&Rナンバー。
⑥「Genuine」ではVillanuevaと共にあのAl Andersonが共作者としてクレジットされている。これはサビのコーラス部分が癖になるカッコ良さ!やはりパキパキッ!
⑨「Scratch My Back」、深めのトレモロ・サウンドから、なんかPulp Fiction思い出しちゃいました。ハープも加わりレトロな魅力爆発。
パキパキーインッ イン イン イン イン!
⑪「The Happy Go Lucky Guitar」パキパキ・ギターが心地よいサーフ・ロックを思わせるインスト・ナンバー。
⑬「The Wheel」はフィドルとマンドリンを加えた完全なGospel‐Bluegrass。Villanuegaさん、あなたの気持ちはわかりました。
Sonyからのリリースということでメジャーなカントリー・アクトと仕事をしてきたKyle Lehningをプロデュースに迎えたためか、コアなDerailersファンからはあまり評判が良くないアルバムらしい。確かに今までよりキャッチーな楽曲が多めで、サウンドもアクの強さが抑え目。それでも彼等のレトロなカントリーロック嗜好は充分に味わえる佳作なので、初めて彼等を体験する人にはうってつけのアルバムと言えるかも知れない。
VillanuevaとHofeldtの双頭バンドだと思っていたのに本作リリース後、Villanuevaが牧師になるため(オイオイ)バンドを離脱、穴埋めとしてピアニストとスティール奏者を補充。ヴォーカルに関してはVillanuevaのほうが濃厚な味わいがあったので残念!神とR&R(悪魔の音楽なのか?)が共存できる道を模索して欲しいが、最新作の「Soldiers of Love 」を聴く限りでは彼の脱退がそれほどマイナスには作用していないようだ。
変則ダブルネック・ギターの使い手でディープな喉の持ち主、そのイヤらしい眼つきから只者ではない雰囲気を醸し出しているJunior Brown、イナカッペ丸出しの板前カットながらMerle Haggard顔負けの声と歌いまわしのDale Watson等と共に時代錯誤にもレトロなカントリーを継承する貴重なBand。
Video「Bar Exam」
悪い曲ではないがあまり彼等の持ち味が出ている曲ではないかも・・・。
Villanuegaの繋がり眉毛が気になります。
http://www.youtube.com/watch?v=zrndD4Rq-Lw
Video「Mohair Sam」
映像の質が良くないがこちらの方が彼等らしい曲かな。
カメラが揺れて酔いそうになるかも。ご注意を!
不定期病状報告 [脳脊髄液減少症(低髄液圧症候群)]
昨日はS病院へ。
低髄の人で資生堂のコラーゲンEXを飲んだら、調子が良くなった人がいたという情報をいただき、
害があるものではないので早速相方に頼んで購入。(流石に自分では・・・)
10本で¥2600と安くはないが、物は試し。
味はちょっと苦味があるが飲めなくはない。
ドサクサに紛れて相方も飲んでました。
診察時、痛みが酷かったので首の両側にトリガーポイント注射をしてもらう。
少し首、肩周辺が柔らかくなった気がしたが、帰りフラフラしました。
その後大荒れの天候の所為かすっかり元通りに・・・。
今日はかなり悪い。急所と穴以外は
全身モーラス・テープ(シップ)で覆いたいが、四枚だけに留める
晴れていても風が強い日はいつも体調悪い。
以上。
Manassas [Today's Album]
「Manassas / Manassas」 (1972)
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そんなわけでStills・・・。
ある意味、Yより"孤高"という言葉が似合うStillsだが、ここではStills史上最強のメンツを引き連れたバンド・サウンド。
ご存知のようにBuffalo Springfield、CSNと渡り歩いてきたStillsが2作のソロ・アルバムに続いて結成したスーパー・バンド。
Stills以外のメンバーは元Byrds、Flying Burrito BrothersのChris Hillman(Vo,Gt)、同じく元FBBのAl Perkins(Pedal Steel)、CS&Nのバックを努めていたDallas Taylor(Dr)とCalvine "Fuzzy" Samuels(Ba)、Eric Andersen、B.B. Kingのサポート・メンバーであったPaul Harris(Key)、元Blues ImageでRock界屈指のパーカッショニスト、Joe Lalaという強力な布陣。
バンド名が無いままこのメンツでツアーを始めていたが、バージニア州Manassas駅で撮った写真をジャケットに使い、駅の看板をそのままバンド名にする安直さ。
当時はアナログ2枚組み、4面其々のサイドを"The Raven"、"The Wilderness"、"Consider"、"Rock & Roll Is Here To Stay"と名づけ、Bluegrass、Country、Latin、Folk、Bluesといった彼のルーツをRockと融合させ、違和感無く一つの作品にまとめることに成功している。
West Coastのミュージシャンとして語られることの多いStillsだが、生まれはTexas。その後パナマ、コスタリカ、New Orleans、Floridaと渡り歩いてきたのも彼の音楽遍歴に影響を及ぼしているのだろう。
まずはブルーズ・ロックとLatinの融合とも言える"The Raven"サイド。
この面は意図的に曲間を短くしているのだろう。聴く者に息つく間も与えないスリリングな展開が光る!
①「Song Of Love」はタメのあるリズム隊、強烈に唸るAl Perkinsのペダル・スティールがStillsのギターに絡みつくブルーズ・ロック・ナンバー。これ一発でStillsの意識が明らかに南部に向いていることが解る。
②「Rock & Roll Crasy~Cuban Bluegrass」これもへヴィー且つブルージィーながら、ブリッジで元気になるLalaのパーカッション、気がつくとStillsお得意のLatin Rockサウンドに!
③「Jet Set」ジェット機で飛び回るブルジョワ姉ちゃん達を皮肉ったミディアム・シャッフルのブルーズだ。ブルーズ・ハープはStillsが管楽器走者として重用するSydney George。彼のプレイはHumble Pieの「Eat It」でも聴くことができる。ペダル・スティールでRockできる男、Al Perkinsのフレーズも熱い。後半のリズム・チェンジは鳥肌物!
④「Anyway」も強烈にRockする南部色濃い楽曲、Lalaのパーカス、数人で歌いまわすヴォーカル、ゆったりとしたリズム隊、ザクザクとしたギターリフ、どこを切っても極上のStills流Southern Rockだ。
⑤「Both Of Us」ではHillmanのヴォーカルもフューチャー、軽めに聴こえるこの曲でも、途中からLalaのパーカッションによりファンキーにラテン化。只では終わらん!
"The Wilderness"サイドは明らかにBluegrass、Country色が濃厚。
⑥「Fallen Eagle」⑩「Hide It So Deep」はオーソドックスなBluegrassスタイルを持った曲。フィドルでBylon Berline、アコースティック・ベースにRoger BushとCountry-Rock、Bluegrass界の名手がゲスト参加、マンドリンはもちろんHillman!
⑦「Jesus Gave Love Away For Free」、⑧「Colorado」、⑨「So Begins The Task」(後にJudy "Blue Eyes" Collinsがカバー)の3曲の素晴らしいカントリー・ロックを聴く限りでは全くYに負けていない作曲能力。特にCaliforniaの喧騒を逃れてColoradoを拠点に足元を見つめなおしたStillsのこの地への想いを描いた⑧は絶品だぞStills!
Hillmanもサイドに徹しているがやはりこのフィールドでは水を得た魚のようだ!
"The Consider"サイド、これまでの活動に共通するフォーキーなWest-Coastサウンド。
⑪「It Doesn't Matter」は何故かStills-Hillmanとクレジットされているが、FirefallのRick Robertsも一枚噛んでいる筈。繊細で物憂げなメロディーはRickの嗜好が一番強く出ているような気がするのだけど・・・。因みにFirefallのアルバムでは3人の名前がクレジットされている。歌詞が違うからRickは歌詞だけなのかな?・・・名曲だ。
⑫「Johnny's Garden」もCSNに通じるフォーク・ロック。あのハーモニーが無くて寂しいと感じるか、さっぱりしていていいと感じるかは聴く人の好み次第。
⑯「Move Around」、この時代でMoogが使われているのはRock史上でもかなり古い方なのでは・・・。
⑰「The Love Gangster」はBill Wymanとの共作。スワンピーだがスケールがでかいサウンド。Billは「Stonesを止めてManassasに加入したいぐらいだ。」とまで語っていたらしい。Billの「Monkey Grip」を聴けば納得ですね。
"Rock & Roll Is Here To Stay"はそのタイトルが示すとおり、この時点でのStills風Rockが体験できるサイド。
⑱「What To Do」サイケデリックなコーラスとへヴィーなサウンドにカントリー風フィドルを絡めた実験精神に満ちた曲。
⑲「Right Here Now」はスピード感溢れるイントロが印象的。間奏でのStillsのスライドも熱いハード・ロック・ナンバー。
⑳「The Treasure」もへヴィーな演奏に分厚いコーラス、そこにPerkinsのペダル・スティールが絡むManassasにしか出せない音。アコギのテクニックも中々のStillsだが、エレキを弾き捲るとJimi Hendrixの影が見えるような気が・・・。
激シブ内容2枚組にも拘らず、アルバム・チャート4位は凄いぞStills!
戦友たちに捧げたクレジットの
「In tribute: Jimi Hendrix-Al Ailson-Duane Allman」
の文字が泣けるぞStills!
アルバム2枚で終わってしまったのが惜しいっ!オマエはやはり「Stills Alone」なのかStills?
メンバーの何人かのドラッグ、アルコール問題で次作「Down the Road」のレコーディングは難航、エンジニアにも途中で逃げられたらしい。そのためかAMGでは酷評されているが、私は全然好きなんですけど・・・。
Stillsとは?と訊ねられれば、迷うことなくこのアルバムを差し出す。
私のRock史上に燦然と輝く名盤!
Video 「It Doesn't Matter」
髪は薄いがモミアゲがナイスなStills!しかし豪華な布陣。
Video「Hide It So Deep」
うーん、良いです。Perkinsの間奏に不覚にも鳥肌が・・・。
CとSとNとY [MudslideslimのDetox]
(1970)
Rock史に燦然と輝く金字塔か?
(1969)
Yがいない分、評価も下がる?
先日、他の方のブログでStephen Stillsについて書かれている記事があった。そこの管理人の方が、以前から私がStillsに対して持っていた想いに近いコメントを書いていたので調子に乗ります。
「Deja Vu」と「Crosby, Stills & Nash」の2枚は、一般的には歴史に残るRockの名盤らしい。私も誰が主旋律なんだか訳のわからないハーモニーには圧倒されるし、好きな曲もある。だがアルバム通しての感想は・・・。
其々のソロの方が好きなアルバム多いんですよね。Crosbyは抜かして・・・。(すいません風船おじさん)
もちろん、私は上記2枚のアルバムをリアルタイムで聴いていないので、時代が求めていたサウンドがどういうものだったのか、身を持って体験できているわけではない。でもアルバム発売から35年以上経っているのだから、私なりの価値観で評価したい。「私は当時を知っているんだ!」と偉そうに抜かすおっさん達の言いなりになるのはごめんだ。(私も充分おっさんだが)もちろんそれがあって今の彼等ががあるってのが大前提という意味ではリスペクトしてますけど・・・。
そういう人達に限って今でもブランドのようにYだ、Yだとぬかすが、聴く、聴かないは別にして、何故かPearl Jamを理解しようともしないこの矛盾。
今は情報が氾濫している時代だからこそ、言われるがままではなく、自分で自分の好きなものを見つけて欲しいと思う。昔のように必死になって情報をかき集めたり、輸入盤を探し回らなくても洋楽が手に入る時代。TVや雑誌で垂れ流される情報を鵜呑みにして、何もわからぬまま与えられた物だけを受け入れて、これが洋楽だ!と信じ込んでいる人がいる一方で、ネットを介して情報を手に入れやすくなっている今だからこそ、辞書片手にあちこち飛び回り、自分の好きな音楽を探そうと躍起になっている逞しい若者達がいるのも知っている。
まあ、マニアックになるあまり、自分等の好きな音楽を理解しようとしない人々に対して排他的になりすぎるのにも?だが・・・・。まるでデビュー前に追っかけ捲ってたアイドルの認知度が急上昇した途端、興味を失い、次のアイドルに乗り換えるのと似て、そういう音楽の素晴らしさを広めたいのではなく、仲間内だけで盛り上がって楽しみたいだけのような・・・。
そうなっちゃうと本末転倒。その音楽が好きなのか、それとも少数派の優越意識が好きなのか?
とにかく、私が現役のときから懸念していたことだけど、この分野でもやらない奴とやる奴の格差が広がっている気がする。近いうちに絶対亀裂が入りますよ、日本社会に。後者の方が少数派だから『20代そこそこなのにTony Joeが好きだなんて言ったがために、会社で仲間はずれにされて自殺!』なんて見出しが新聞に・・・。
話が逸れました。CSNYですね。
Nはソロの1,2枚目、とCとの共演盤が良いし、Yのソロ活動に関してはご乱心(?)の時代もあったが、其々全てが深い意味のある作品。
SはCSNの2枚よりManassasの二枚の方が全然好きだ!私はRockファン失格かぁ?
歌だってギターだってYより正統派の巧さがあり、Bluegrass、CountryからSoul、Blues、Latinにまで造詣が深い音楽性にも舌を巻く。もちろんYの唯一無二のカリスマ性、巧いんだかなんだかわからないけど、「すいません、負けました!」と言わざるを得ないオリジナリティ溢れるギターとヴォーカル、その作曲能力と詩人としての表現力には疑いの余地はありません。私もYの信奉者です。しかしSとYに対する世間の評価はどこでこんなに差がついちゃったのだろうか??髪の毛の量だろうか・・・?いや、それは似たようなもんだ。
言ってしまえばこの人は器用貧乏なのかなあ。何でもある程度できちゃうんだけど、Yに比べると抜きん出ているカリスマ性が無いということか。それでも私にとっては充分魅力的なのだが・・・。
もう十数年前だがCSNのライブを見たことがある。Yは一人でホールを埋めちゃうのに、こちらは3人寄ってたかってチッタ("散った"じゃないですよ△◆さん!)ですよ。
あんまりじゃぁ、あーりませんかっ!?CSNやBuffalo SpringfieldのアルバムをRock史に輝く名盤だというあーた方、チッタ行きました?
何せ病気と年の所為で記憶が薄れていっているので定かではないが、Sが凄かったのだけは覚えている。あとの2人は歌の上手い普通の痩せたおじさんと太ったおじさん。ところがSはバックのバンドも連れて来ていないのに強引に、まるで鉈を振りかざし、ジャングルを突進するランボーのようにギターを弾き捲っていた。
それでも昔の確執が嘘のようにNさんとCさんは根っから良い人そうだし、Sさんも終始ニコヤカなライブであった。問題はSとYなんだろうな。
それでも、どちらから声をかけるのか知らないが、懲りずにたまに一緒にやってしまう二人・・・。
(1976)
これはYのメロウな曲には一聴の価値があるもの有り。
Sは・・・うーん、いいとこ探さなきゃ・・・(汗)
Brad [Today's Album]
「Welcome To Discovery Park / Brad」 2002
Click the Picture!
一般的に言うとAlternative Rockという括りに入ってしまうのかな?
でもMudslideslim的に言わせてもらえば、これはれっきとしたアメリカン・ロックだ!
年配のRockファンで、「Pearl Jamは悪くないんだけどちょっと重すぎ。」、という人にもお薦めのグループだ。
ご存知Pearl Jamのギタリスト、Stone Gossardがサイド・プロジェクトとして、元MalfunkshunのドラマーRegan Hager、自らもソロ・シンガーとして活動するベーシストのJeremy Toback、ヴォーカリストのShawn Smith等、Seattle周辺のミュージシャンと92年にスタートさせたバンド。
1stアルバム「Shame」を93年にリリース。そそられる曲もあったのだが全体的に中途半端で。、今聴いてもGossardがPearl Jamでの活動以外に何をやりたかったのかがいまいち伝わってこない作品。
GossardがPearl Jamに戻り、Jeremyはソロ活動、残りの2人はSatchelとして活動するがいまいち世間の注目を集めるに至っていない。
再度Bradとしてトライした97年の「Interior」も同じくセールス的には失敗、だがその70s Rockへのオマージュとも取れる素晴らしい内容で、Rockファンの注目を集め始める。
3rdになる本作も2ndの路線を推し進めた快作だ!Satchelのベーシスト、Mike Bergもベース、キーボードにと全面参加、加えて今回よりCherrywine(知らなかったなあ、何でも元Digable PlanetsのIshmael Butlerが結成したよりルーツ嗜好のHip-Hopグループらしい・・・。おっ、Digable Planetsは知ってます。)というHip-Hop系グループのThaddeus Turnerというギタリストも参加。こいつが隠し玉的に要所要所でいい仕事してます。今作では気心知れたSeattleをベースに活動するアーティストがShawnを中心に集まり、時間が空いている時に自分のパートを録音するという形態をとったんではないだろうか?なんせ、Gossardが参加していない曲もあるぐらいだから・・・。
タイトだが適度に緩いバンド・サウンドに加えて、本人がPrince(!)に影響を受けたと語る、激エモーショナルなShawnのヴォーカルがBradの武器か。
それにしてもShawnのソングライティング、ヴォーカリストとしての成長は著しい。
①「Brothres And Sisters」、これはもうタイトル勝ち。でもハードなオープニングを期待していたら、のっけからスローな楽曲でガクッと来たが、何故かグイグイと引き込まれ、気がついたら一緒に口ずさんでいた・・・。「Hey Hey Hey~♪」と・・・。ブリッジでのナリフリ構わぬShawnの歌唱が熱い!
②「Shinin'」は2ndの名曲「The Day Brings」に共通する雰囲気をもった美しい曲。こういう囁くような語り口もまたShawnの魅力だ。
④「Never Let Each Other Down」、⑤「If You Could Make It Good」、⑦「Takin' It Easy」⑧「Sheepish」とNeil Young調の曲が目立つ。⑧なんかはそのワルツ調のリズムからも「Only You Can Break My Heart」を思い出した。ShawnがPrinceに影響を受けたと知る前は、この人のルーツは絶対Neilだと思っていた。Princeに影響を受けたと知った今でもこういう曲を聴くと・・・・。ぜったいNeilだろっ!正直に言いなさい!
⑥「Revolution」キターッ!これぞGossardというギター・リフでグイグイ引っ張るRockナンバー。エンディングも潔いぞ!
⑪「La, La, La」これも70’s ハードロックを思わせるへヴィーなナンバー。出だしから崖っぷち、危ういShawnのヴォーカルに痺れる。⑥同様、このようなクラシックなハード・ロックもBradの魅力だ。Pearl JamではMike McCreadyにリード・パートを譲りがちなGossardだが、此処では時代錯誤なワウ・リードで弾きまくりだ!髪の毛切ってからは栄養失調のガリ勉君みたいだが、あんたの魂がRockしているのは私にはよくわかっているぞGossard!(ロンゲの時もGeekyだったかな?)
⑫「Yes, You Are」は再び淡々とした語り口調で始まるが、次第に熱を帯びてくるShawn、そしてエンディングのリード・パートへ!驚いたのが此処でのリードがGossardではなく前述のThaddeus Turner。ロックしてます!Cherrywine要チェックか?リズム隊も呼応してグッと盛り上げる。
当初は"Another Side of Gossard"という感があったBradだが、Shawnの成長と共に独立したバンド・サウンドを聴かせる様になった。
これをアメリカン・ロックと呼ぶのには異論もあるかもしれないが、90年代シアトル発のRockを全てAlternative、あるいはGrungeの一言で片付けてしまうのもなんだかなあ。
うーん、やっぱアメリカン・ロックだ。
蛇足ですが、ベーシストのJeremy Tobackも味わい深い喉の持ち主でRCAでのソロ作は中々!
Video「The Day Brings」 PV
えっ?あんたJack Black?というShawnのいでたちながら繊細な歌を聴かせます。
タイトなリズム隊、必要最低限のGossardのリードパートもNice!