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Chris Whitley [Today's Album]

Today's Album
「Chris Whitley / Terra Incognita」 (1997)
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Terra Incognita

Terra Incognita

  • アーティスト: Chris Whitley
  • 出版社/メーカー: Work
  • 発売日: 1997/02/18
  • メディア: CD

幼少期から親の都合で南部を転々、果ては離婚した母親と共にメキシコにまで。バーモント州で落ち着くがハイスクールを中退、ギター片手にニューヨークへ向かい、そこでストリート・ミュージシャンとして演奏し始める。その後ベルギーで音楽活動を始め、数枚のアルバムを録音してちょっとした成功を収めるが、それには飽き足らず再びNew Yorkへ戻り、当時既にPeter Gabriel、U2からBob Dylanまで手がけていた“空間”を感じさせる録音が特徴のプロデューサー、Daniel Lanoisと運命的な出会いを果たす。Chrisのシンガー、ソングライター、ギタリストとしての類まれなる才能を見抜いたLanoisは、Columbiaとの契約をお膳立てし自らのスタジオを提供。リリースされた1stアルバム「Living With the Law 」はカントリー・ブルース色が強く、ファルセットを多用する粘り気のあるChrisのヴォーカルと相まって、何かに執り憑かれたような不思議な雰囲気を醸し出しており、コアなブルーズファンと批評家から賛辞を受ける。
が、移り気なChrisは2ndアルバム「
Din of Ecstasy 」でグランジ・ロックに急接近。アグレッシブなサウンドに難解過ぎる曲と歌詞はオルタナティブ・ロック・マーケットで新たなファンを獲得するに至らず、以前からのファンにも見放されることになり、3rdアルバムとなる本作でノイズやサンプリングを上手くちりばめたAlternative-Blues-Rockとも呼べる独自の作風を確立したのにも拘らず、時既に遅し・・・。4th以降はマイナーレーベルでの活動を余儀なくされてしまった。

弾き語りの①「
As Flat As The Earth」に続いて、彼にしては明るいメロディーを持ったストレートなナンバー②「Automatic」で幕を開けるが、③「Clear Blue Sky」でそのタイトルとは裏腹にダークで妖艶なサウンドで一転、怪しげな彼の世界に引きずり込まれる。Daniel Lanoisの“いっちゃってる”ギターが聴ける④「Weightless」、⑤「Power Down」はメロディアスでありながら湿り気のあるChrisならではの、“他に代替が利かないサウンド”を持っており、発売から10年経った今でも時折無性に聴きたくなることがある。自身のバンジョーによるカントリー・ブルース調の「Still Point」だが、挿入される神経を逆なでするようなノイズギターで変態ぶりを発揮。単純なリフに見事に強弱を付けて押し捲る⑫「Aerial」の間奏部では極限まで歪んだワウギターで否が応でもクライマックスに!

時流を見る才能には恵まれなかったようだが、時流に関係の無いよい作品を作る能力は授かっていると思うのだが・・・・。

Video 「Power Down (solo) / Chris Whitley」


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