フィンランディア [音楽]
高校時代、所属していた吹奏楽部が合奏の楽しさを教えてもらった最初の場。
マーチがほとんどだったクラブで、初めてクラシックらしい曲をしたのが、
シベリウスのフィンランディア。当時、大学生だった先輩が、ほぼ毎日指揮をしに来てくれた。
<結構、大学って暇なんだなぁ>なんて不遜なことを思ったりもしたが。
で、初めての曲、「フィンランディア」
フィンランドに対するロシアの圧制を思わせるような低音の迫力ある出だし。
先輩の言葉・・・
「最初の音は、四角い感じ・・・そう! 羊羹のように四角く」
「パッと発音してそのままの音量を保って・・・・」
「ふわっと出るんじゃなくて、最初から大きな音で」など、今でも結構はっきりと覚えている。
マーチとは全く違った緊張感に包まれて、ちょっとビビってしまったことも。
後半のいわゆる「賛美歌」の部分
<こんなきれいなメロディがあったんや>
思わず聞きほれる。
個人的にとても好きなところ。
そのあと、クライマックスへ
先輩がシンバルを両手に持った。
「シンバルは、こういう風に!」
ジャーン
シンバルは両方ともそっくり返っていた。
「安もんやなぁ」
両足でシンバルの端を踏んで、持ち手をぐいっと引っ張る・・・
ベコッ
鈍い音がしてシンバルはもとどおり。
懐かしい思い出・・・
しかし、指揮の見方や周りの音を聞く姿勢などもその時に少しは会得したかもしれない。
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