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足もとにご注意を! [ネイチャー&アウトドア]

 

           ―この記事は「麗しの青空ダイニング」の続編です。―

 

GWの春キャンプで、特筆すべきは朝!

トップ写真は、最終日の早朝、4時40分過ぎの サイトの様子です。

 

深い森に囲まれた丘陵地にあるキャンプ場では、

生い茂る木々に阻まれて、

夕焼けや朝焼けを見ることができません。

それでも、時にはこんな幻想的な光景に出くわすことができます。

なぜ、キャンプに来ていて、こんな時間に起きているのでしょう…?

それには理由があります。

 

このキャンプ場がある場所は国有林の中にあり、

渡り鳥の中継地となるポイントとも隣接しているため、

野鳥の種類、数が多いことで有名です。

日の出の少し前、あたりが薄っすらと明るくなってくると、

森に潜むさまざまな野鳥たちが目覚め、一斉にさえずり始めます。

 

チュルリ、チュルリ、ピーチク、チーチィ。

ドゥル~ルル…。

チーチク、チーチク、キョロン、ピーピーィ。

 

テント越しに聞こえてくる森の住人たちの朝のおしゃべりは、

実にぎやかです。 夢と夢の隙間に、彼らの声がオーバーラップして、

気づけば、目はパッチリ Ф_Ф; 

嫌でも日の出とともに目が覚めるというワケです(苦笑

 

…でも、眠たい。もうちょっと。なんて思いつつ、

夢うつつに小鳥のおしゃべりを聴きつつ、トロトロとまどろむ

数十分間がまた、妙に心地よかったりもします(苦笑

 

    

             

 

森の住人たちに起こされて、とりあえずは、

暖をとるために炭を起こし、お湯を沸かして、

朝一番のコーヒーを。カフェインで体の芯からしゃんとしたら、

朝食の準備です。定番は、野菜たっぷりのスープ。

 

たまねぎに人参、キャベツ、白カブ、インゲン。

旨みを加えるために、鶏の手羽先も加えて、大鍋でコトコト煮込みます。

野菜の甘みと鶏のダシが染み出したスープは、まさに黄金の雫。

栄養満点のスープをすすれば、冷えた胃袋も手足もホカホカに。

 

今回は、同行した友人がアメリカで入手したキャンプ用の

ホットサンド製造機を持ってきて、チーズとハムをたっぷりと

挟んだホットサンドを作ってくれました。パリッと焼けたパンの

内側にはとろりと溶けた熱々のチーズが…。

ハフハフ、ほお張れば、胃袋の底から元気が復活! です(^^

 

 

 

野鳥のおしゃべりをBGMに朝ご飯をいただいた後は、

ココロから満ち足りた気分で、もう一度、シュラフにもぐりこみ

…たくなりますが、そんなことはしていられません。

サイトの周りには澄んだ森の水が流れる

ウツナイ川が流れる森が広がり、じっと目を凝らせば

野鳥の姿も。 そうここは、極上のアウトドア・リゾートであるとともに、

絶好の自然観察スポットでもあるのです。 ここは、ボーっとしているのが、

なんだか、もったいない。そんな気分に誰もがなる場所なのです。

 

                  

 

残念ながら、ワタクシが愛用するIXYではレンズが

短くて、野鳥の姿をカメラに収めることができませんでした。

しかし、今回のキャンプではコガラにシジュウカラ、ゴジュウカラ、

アカゲラ、アオジ、セキレイ、アカハラ、アオサギ、オオルリ、

ヤマゲラ、コゲラなど、たくさんの鳥たちの姿を

↑の双眼鏡で観察することができました。レンズ越しに眺める彼らの姿は、

当たり前だけれど、超自然体。門外漢なれども、飽きることを知らずに

ついつい、その様子に見入ってしまいます。

 

 

本格的な芽吹きを前にしたポロトの森は、一見すると

何もないように見えます。 でも、目を凝らして、足もとを注意深く

見れば、既に春の命の営みの数々が…。

 

茶色い森にいち早く、春の訪れを告げるのは、水芭蕉。

北海道では高地の湿原に出掛けなくても、

川の周りや湿った土地で普通に見ることができます。

ウツナイ川の周りにも群生地が広がり、

クリーム色の水芭蕉が点々と散らばっていました。 

 

             

 

さらに、視線をググッと足もとに近づけると、

可憐な花々が春を謳っていました。

 

 

サイトの近くの草地や林床にひっそりと咲く

スミレ。草丈はわずか3cmほど。うつむき加減に咲く

薄紫色の花は、まさにオトメの風情ですね。

 

                 

               湿った林床には、黄緑色のコケのじゅうたんが。

             

白とセピア色の取り合わせがシックな「フッキソウ」。

花の後には、シラタマノキに似た真っ白くて、

まぁるい実をつけます。

 

                   

               明るい林床には、ジンチョウゲ科の「ナニワズ」の花。

              黄色い花が振りまく甘い香りは、なるほど、

              ジンチョウゲに良く似ています(^^

              夏には葉がなくなることから「ナツボウズ」とも呼ばれて

              いるとか(可哀想!)。

              本州の中部以南では見られません。

 

 

さまざまな命を育む森から流れ出す清水を集めて流れる

ウツナイ川は、周囲3km、面積k約33haのポロト湖に注いでいます。

揺ら揺らたゆとう静かな湖水には、

豊かな北の森の恵みが息づいているのです。

 

この湖を一周できる遊歩道、サイクリングロードも完備。

刻々と変わる風景とさまざまな森の命の彩りに触れ、

湖畔を渡る涼やかな風と出遭うひと時はまた格別です。

 

特別な装備や知識がなくても、ゆるりと自然の中で遊べる。

コレこそが、毎年出掛けてていても、また訪ねたくなる

ポロトの休日の魅力なのかもしれません。

 

*******

 

もっと、もっと、伝えたいことはあるような気がするけれど、

明日もシゴトなので、今夜はここでおしまい。

また、後日、追記、修正いたします。とりあえず、今の、旬の

北の自然の美しさをご堪能くださいませね♪

また、ねっ…。

                 


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コメント 20

knacke

お空も風景もお食事も空気も、みーんなキレイ。
とーめいだね。素晴らしい、の、ひとことです。
水芭蕉、好きぃ・・・。きりりキレイね。
冷たい水なのかな?そんな水が似合っちゃうね。

前記事のお返事のカルパッチョ、という文字で、
うっすら涙が浮かびました。
ワタシネ、どこでもなんでも、カルパッチョ、ってメニューみたら、
絶対注文するの。それほど好きなの。
by knacke (2006-05-13 03:21) 

Baldhead1010

一枚目は山火事を思わせるような光景ですね。
春になり始めの大地の命、こういう時、これからの命の躍動を感じます。
坊主は、植物でも人間でもかわいそうです^^;
by Baldhead1010 (2006-05-13 09:47) 

ぱふ

あんな絶妙な色の空を見て、小鳥の声に包まれて
大自然にどっぷり(しかもうまい朝飯)・・・そんな朝には、
日々の嫌なことのデトックス作用がありそう。
この夏には、そんな休暇をとりたい! 目標ができました。
by ぱふ (2006-05-13 10:02) 

ナツパパ

朝の、日の光が素敵です。幸福な朝の予感だし、幸福な一日の記憶ですね。
個人的には、「なにわず」の花が見られて幸福でした。
前から、この花を探し回ってたんですけど、なかなか巡り会えなくて..
この時期に花が咲くんですね。
by ナツパパ (2006-05-13 10:13) 

MORIHANA

きむたこさん>川の水は底の砂や石までくっきり見えるくらいキレイ。
そして、冷たいのよ~。清冽…って言葉が似合う川の流れに育つ
ミズバショウは、凛としたたたずまい。 川床には、清流でしか育たない
水草、バイカモもゆらゆら、揺れてます。初夏には梅型のかわいい花が
水中~水面で咲いてね、とーてもキレイです。友禅流し、みたいなの。
そんなに好きなのね、カルパッチョ。 極上の塩とオリーブ油を奮発して、
いつか、おもてなしいたしましょう(^^b

Baldheadさん>春は、爆発だっ!岡本太郎じゃありませんが、
いたるところで命が弾ける5月は、人も心うきうき。何かしないといけない
…そんな気持ちにさせられます。 だからなのか、それなのになのか、
わかりませんが、シゴトだけは、誘惑が多すぎて進みません(滝汗

ぱふさん>ぜひ、この夏は、北の緑の書斎へどうぞ(^^
シゴトだって、きっと、格段に進む…はずです。いや、誘惑が多くて、
だめかなぁ(笑 気持ちがパリッと、洗いたてのシーツのように
リセットされることは確約、いたしまする。

ナツパパさん>ナニワズは、たしか、本州でも見られる植物
…だったと思います。でも、背丈が人間のくるぶし~足首くらいの
高さですから、見つけにくいかもしれません。本当に良い香りの花でした。
朝日を全身にたっぷりと浴びた日は、なんだかイイコトがありそうな
気がしますよね(^^ そう想うせいか、最近は夕方よりも朝、それも
早朝が大好きになりました。…これって、歳のせいでしょうか(・・?
by MORIHANA (2006-05-13 16:12) 

Washy

鳥の声にも平気で寝ているflyingshack家でーす。いつも寝ている間にスープを煮込んでいていただき恐縮です。こんな夜明けが来てたんですねえ。次回は早起きしてみるか…無理と思いますが。

白老は人間より鳥の数が圧倒的に多いところがいいですよね。声を聞くだけで、双眼鏡を持たずとも満足してしまいます。今回わたしがキャンプサイトから双眼鏡で見たのは、MORIHANAさんが見つけたオオルリくらいだったりして。
by Washy (2006-05-13 17:36) 

MORIHANA

Washyさん>そう、そう。あのおびただしい野鳥のさえずりの中に
居ることこそが、この世の奇跡…のような気がします。
あのオオルリ…キレイでしたよね。あの後、オオルリのお気に入りの
木の下に家族連れがテントを張ったため、再び、その姿を見ることは
できなかったのですよ。 今年のキャンプの良い思い出になりました。
by MORIHANA (2006-05-16 10:30) 

MORIHANA

barbieさん>nice! ポチッとありがとう♪ メンテで少しは、
動きやすくなった…かしら(・・?
by MORIHANA (2006-05-16 10:33) 

ヴォイス

こんな極上の朝は経験したことがありませんね。
頭も体もがらっと変化しそう。
by ヴォイス (2006-05-16 10:58) 

MORIHANA

ヴォイスくん>こんにちは♪ 意外と気づかないものですが、
よくよく探してみると、こんな朝の風景、感動は身近なところにも
あるのです。 アウトドアしなくても、ちょっと早く目覚めた朝に、
ブラッと歩いてみると、思わぬ発見があるかもしれませんよ。
気候も良くなってきました。ぜひ、ヴォイスくんだけの極上の朝を
探してみてください(^^
by MORIHANA (2006-05-16 11:31) 

barbie

すみません。昨日はnice押し逃げでコメントを書こうとしたら突然IEが強制終了してしまいました。MORIHANAさんの記事はまるでアウトドア雑誌を見てるようです。大自然に抱かれながらの休日でリフレッシュ出来たことでしょう。
by barbie (2006-05-16 11:51) 

MORIHANA

barbieさん>あはは…っ。それはお互い様ってことで。
うちのPCもね、ソネットのツールバーと相性が悪いのか、
IEが強制終了されてしまうことがある、ですよ。何でだろう…(・・?
バイクもキャンプも、自然との一体感を楽しむもの。 スピードは大分、
違いますけれどね(笑 環境保護を声高に叫ぶのは苦手ですが、
こういう場所に行くと、いつまでもこの環境を大事にしたいなって思います(^^ゞ
by MORIHANA (2006-05-16 12:17) 

nicolas

北海道って、ホントに素敵ですね・・・・
バードウォッチングもすごいしたいんですよ。
家の周りに来る鳥は、かなりわかってきたので、山間部にいる鳥の
鳴き声を聞き分けられたらいいなぁ。
それと、すごいヘンな突込みかもしれませんが、苔が大好きなんです。
苔類にすごく興味があります。
緑色の絨毯を湿気のある場所に敷き詰める、苔。。。。綺麗です。
by nicolas (2006-05-16 13:23) 

MORIHANA

にこちゃん>正しい鳥見人は、姿じゃなくて、声で識別が
できるそうです。同行した友人は、この鳴き声はOOOと、即座に
教えてくれます。今度、野鳥の鳴き声のCDを買って、車で移動する時の
BGMにしようか…と真剣に考える今日この頃です。
苔ね、ワタクシも大好きです。 キャンプ場で(勝手に)拠点にしている
東屋の周りは湿り気が強いのか、周囲が苔のじゅうたんで覆われています。
写真の苔も、東屋裏の森の縁に生えていたものです。
もし庭がもてるなら、北側にシェードガーデンをつくって、いろんな種類の
ギボウシと山の苔を植えたい…と思っているくらい、好きなの (*^。^*)
by MORIHANA (2006-05-16 13:39) 

param

なんて清清しい朝なのでしょう。
いつかきっとMORIHANAさんのようなキャンプが出来ることを夢見て頑張ります(どうやって?^^;)。
美しい鳥のお声とお姿。確かに寝ているのがもったいないですね。
by param (2006-05-16 17:26) 

MORIHANA

paramさん>おはようございます。今日の札幌は、昨日に引き続き、
お天気が良くて、暖か。夏日予想です(^^
休養に出掛けているはずなのに、いつも、鳥たちに起こされて、
朝早くから起き出してしまう不幸と幸福…。いつか、ぜひ、キャンプ道具
持参で帰省して、その醍醐味を味わってみてくださいね♪
by MORIHANA (2006-05-17 09:32) 

ムンチョバ

ああ、心が洗われる~(●^-^●)
とても清い人間になれた気がするのですぅ!
MOEIHANAさんのおかげで汚れ切った(笑)ムンチョバの心が
透明に清らかに美しくなりました^^v
ありがとうございます!
来年は勝手に後からくっついて行きたいです♪
by ムンチョバ (2006-05-19 13:54) 

MORIHANA

ムンチョバさん>レスが遅くなりました(^^ゞ
自然の無為。これほど無駄なく美しいものは世の中には
ないと思う、今日この頃。 益々、つくりものめいたモノたち、
街並みが疎ましく感じられます。 自然の中でひと時、ボケッと
過ごすのが一番のリフレッシュ法ですね。 いつか、機会があったら、
北海道へココロの洗濯へおいでください。 とっておきの洗濯場へ
ご案内しますよ。ウフフ (^_-)-☆
by MORIHANA (2006-05-22 11:48) 

harry

水辺って、気分が不思議と落ち着いて、いいものですね。
やっぱり遠ーい先祖の遺伝子がどこかに残っているのかしらん。
3年前に訪れた長野の霧が峰の近くの湿原も、時間を忘れる楽しさでした。
ねえ、双眼鏡にIXYを当ててみたら、撮れるんじゃないかな...?
by harry (2006-06-04 22:46) 

MORIHANA

harryさん>水と緑の組み合わせって、マイナスイオンも倍掛けになるでしょ。
だから、ほっとするのかも・・・。 大きな川や湖、海も良いけれど、
林の中を何気なく流れている小川や、ひっそりと湧き水をたたえる池、
小さな名前もないような湿地…っていうのが、個人的には好きです。
双眼鏡+コンパクト…って、ほかの人も挑戦していたような。
ふっふっふっ。でもね、ぢつはとうとう、EOS Kiss Digiを買っちゃったの。
だから、いまよりずっと望遠がきくレンズもあるので、きっと、この次は
鳥の写真も少しは撮れる、んじゃないかと期待しているのです(^^b
by MORIHANA (2006-06-06 12:16) 

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