Vol.35 貯蓄で大切なのはモチベーション
投資や保険など、お金に関する様々な質問や相談に
幅広い分野のプロフェッショナルがズバリ答えるこのコラム。
今回もVol.31、Vol.32、Vol.33、Vol.34に引き続き、
「給料は上手にやりくりしよう!マル秘貯めテク」
を取り上げます。
35歳までに1,000万貯めたいと考えています。
残業が多いせいで、外食費を削れないのが悩みです!?
◆現在、実施中の貯めテク◆
・貯蓄が苦手だったので、給与天引きの財形貯蓄を利用して、
強制的&確実に貯めています。
・家賃が銀行振込なので、ネットバンクを使って、
振込手数料を抑えています。
・実家や彼女との連絡には、IP電話を利用しています。
・買い物の前にはウェブで価格比較しています。
(25歳 男性)
今回はファミリーリスクコンサルタントとして
家計のリスク管理について豊富な相談実績を持っている
ファイナンシャルプランナーの豊田眞弓さんに
貯蓄のアドバイスをしてもらいました。
豊田眞弓 プロフィール
ファイナンシャルプランナー
ファミリーリスクコンサルタント
「マネーカウンセリングネットWealth」を基盤に
個人相談業務を行うほか、マネーコラムの寄稿、
記事の監修、講演などで活躍。
保険、住宅ローン、教育資金、資産運用など、
広く家計のリスク管理をテーマとしている。
ライフワークとして子どもの金銭教育にも携わる。
同じ家族構成で同程度の収入があっても、
「貯められる人」と「貯められない人」とがいます。
その違いは何でしょうか?
相談業務や家計診断を通じて
これまでたくさんの家計を見てきた中で感じるのは、
「貯める必要性」を自覚している人ほど
貯められる傾向が強いということ。
「昼のランチ、コーヒーつきの800円のにしよう」
「コーヒーは職場で飲めるから650円のにしよう」
日々のちょっとした選択を決定づけているのは、
「貯めたい」「貯めなきゃ」と思う
気持ちの本気度だと思っています。
さらに気持ちが強い人であれば、
「今日は○丼と味噌汁で500円」
「弁当とマグタイプの水筒持参で実質300円」
なども考えられるでしょう。
1日の昼食代だけで仮に500円違えば、
20日間で1万円もの差になります。
300円でも6000円。
この例のように、貯められる家計の第一歩となるのが
「モチベーション」だというのが私の持論です。
貯蓄は未来の自分への仕送りです。
何のために、いつまでに、いくら仕送りをする(=貯める)のか。
それが明確になれば、収入に対して
どの程度の生活レベルで行けばいいのかが定まります。
また、支出削減を実現する方法の1つとして、
家計簿や費目を絞った部分家計簿をつけようという
気持ちにもなる人もいるでしょう。
「マル秘貯めテク・やりくりテク」と聞かれたら、
私はこの「モチベーション」を挙げます。
では、相談者さんの
未来の自分への仕送りはどうなるでしょう。
「マンションを購入するために、10年間で目指せ1000万円」
とのことですので、明確になっていますね!
でも、結婚資金はどうするのでしょう?
彼女もいるようですし、
結婚資金も早めに用意しておきたいのでは?
1000万円を、結婚資金300万円と
マンション購入資金700万円に分けて考えてみましょう。
また、それらのほかに生活予備費を確保する必要もあります。
生活予備費とは家計の防波堤。
病気やけがで仕事を休むかもしれないし、
親が倒れて看病に通うかもしれない。
また、会社をリストラされたり、
会社が倒産するような事態もないとは限りません。
そうした突発的な事態が起きた時の
自家保険となるのが、この生活予備費です。
優先順位から考えると、
生活費3~6か月の生活予備費をまず確保して、
さらに結婚資金やマンション購入資金を貯めます。
結婚資金300万円は5年後、
700万円は10年後を想定して
貯蓄プランをたててはいかがでしょう。
現在の貯蓄も分けて整理してみましょう。
<貯蓄プラン>
あとはこのプランが成り立つように
家計を見直すことですね。
前半では、貯蓄モチベーションを上げるための
貯蓄プランについて見てきました。
次回は、いよいよ具体的な家計見直し案についてです。
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