『グラスホッパー』 伊坂幸太郎

う～ん、いまいちでございました。
２００４年発売の伊坂幸太郎初期の作品です。
鯨、蝉、鈴木、三人の登場人物は見事に書きわけられています。
でも、まるで物語をすすめるための記号でしかないように思えてしまう。
きれいにまとまった絵空事。
この先どうなるんだろうと読ませる力はあるけれど、わくわくしない。
悪い人が成敗されるという結末は救いがありますし
そんなとこに伏兵がいたのかというサプライズもあります。

「俺の前に立つ奴らが、勝手に自殺をしていくだけだ」
と「自殺屋」と呼ばれる「鯨」は言う。
死に追いやった人物の亡霊に悩まされ
現実と幻覚との狭間をさまよっている。
「罪と罰」を愛読するそのキャラは印象に残ります。
でもな～この殺し方はあまりにムリっぽいと思ってしまう…
伊坂幸太郎にはもっとうまく読者を（わたしを）騙してほしい。
もっともこの後発表された作品群でおおいに楽しませていただいているので
今さらこんな事言うのもヘンな話です＾＾；
もうしわけない

槿（あさがお）と名乗る男はおもしろかった。
おいしいとこ、もっていきましたね。

グラスホッパー (角川文庫 い 59-1)

• 作者: 伊坂 幸太郎
• 出版社/メーカー: 角川書店
• 発売日: 2007/06
• メディア: 文庫

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