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『家日和』 奥田英朗 [読書]

家を舞台にした夫婦の物語。短編集。
どこかで読んだようなありきたりな話が多いです。
それを奥田英朗がうまく料理していると感じるかどうか。
わたしにはあまりおもしろくなかった。
わたしがリアル家にいる人だからかもしれないけれど。

ネットオークションにはまる専業主婦。
会社が倒産し、主夫となる営業マン。
若い男性にときめき妄想する内職専業主婦。
このへんはいまいち。

「家においでよ」
妻が出ていった家を自分好みに変えてしまう男性。
本格的な「男の隠れ家」になっていくところが楽しい。
出ていった妻の反応もよくわかります。
「女はホームパーティーが好きなんだよ。」
苦痛だと男性は言いますが、私も苦手です^^;

「夫とカーテン」
栄一みたいに営業が天職のような人が近所にもいます。
人の懐にふっと入ってしまう不思議な行動力。
こういう描写はとてもうまいですね。

「妻と玄米御飯」
ロハスを揶揄して同時に揶揄した自分を嫌悪する。
よくわかります。

ミスチル桜井さんが「ap bank fes'07」 終演にあたってのメッセージで
この短編に触れています。
(このフェスは環境問題への意識を高めることが目的です)

短編集『家日和』奥田英朗
この本の中の一遍「妻と玄米御飯」。 
これは直接環境とは関係ないんだけど、
”生活にゆとりがあってこそ”のスローフードにハマる人達を皮肉った短編で、
なんか自分の事を笑われてるような気がして、胸がチクッとしました。
http://www.apbank-ecoreso.jp/07/generalinfo/message/index.html

嘲笑しているだけの作品ではないけれど
育ち盛りの息子たちを巻き込む主婦の姿は滑稽でした。
お肉も白い御飯も食べたいよね。
学校給食を拒否し弁当持参の許可が出なかったために
娘二人を小学校に行かせず家庭で教育していた方が
実際にいました。(今だったら許可が出たかもしれない)
細かい事情はわからなかったけれど
親の信念で子供たちを支配しているだけならそれはどうなのかな。

病気の子供への輸血や治療を拒否する親の姿が
だぶって見えたりしました。

家日和

家日和

  • 作者: 奥田 英朗
  • 出版社/メーカー: 集英社
  • 発売日: 2007/04
  • メディア: 単行本



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コメント 2

おきざりスゥ。

ロハスかぢゃないけど相変わらず色々ビンボたらしくエコ活動中[ニコニコ]
いま状況的に気合を入れているのは打ち水です[汗汗]
風呂桶一杯分バケツに汲み直して撒くのは結構な重労働で汗まみれになっちゃいますがタダ栓を抜いて排水するなんて勿体無くて出来ません[汗]
…でも…多治見で40・9度…[温泉マーク]
近くなんですよ~[ショック!]
                             焼け石に水なのかなァ[ぴゅ~]
by おきざりスゥ。 (2007-08-18 09:52) 

miyuco

>スゥ。さん
お風呂の残り湯を流すことは私もできません[汗汗]
必ず洗濯に使ってますが、今はわたし以外
湯船に入ろうとしないためシャワーで済ませているので
残り湯が発生しない^^;

名古屋の暑さは厳しいですね[目玉]
どうかご無理なさらずにお過ごし下さいませ。
今日は少しは涼しいかな?
nice!とコメントありがとうございました♪
by miyuco (2007-08-18 10:17) 

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