『フィッシュストーリー』 伊坂幸太郎 [読書]
四つの物語が収められています。連作ではない短編集。
表題作の「フィッシュストーリー」が一番好き。
「二十数年前」
正義感の強い男が大音量で音楽を鳴らしながら車を運転している。
静かな山道。突然、曲が止まる。
無音の部分が間奏に一分間ほどあるからだ。
その静かな瞬間、開け放した窓の外から女の悲鳴が聞こえた。
それを無視して走り去ることはできない。正義感が強いから。
「現在」
正義の味方になるように育てられた男が正義の味方になってしまう。
「礼なら、父に」
ずっと前から準備はできていたんですね。
「三十数年前」と「十年後」 全部で4つのパートがリンクしている。
そして、世界は救われた。
「動物園のエンジン」2001年初出
奇妙な味わいの物語。
「サクリファイス」2004年初出
伊坂幸太郎ファンに大人気(私も好き)の黒澤が登場します。
「ポテチ」書き下ろし。これにも黒澤が出演。
こんな子供でお母ちゃんが可哀想だと、
何よりもまず思ってしまう今村くん。
本当の息子よりもずっといい息子だよ、君は。
黒澤って『死神の精度』の千葉とキャラクターが似ているような気がする。
作品をまたがる人物のリンク、私にはさっぱりわからない。
わかったのはDNA鑑定を依頼した人物のみ。
でも、気になる
伊坂幸太郎ファンサイト「無重力ピエロ」に素晴らしい相関図がありました。
でも、これを見てもピンとこない私って…記憶力、悪すぎorz
「オーデュポンの祈り」は読んでないし
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