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「下妻物語」 ヤンキーちゃんとロリータちゃんと殺人事件(完) [読書]

下妻物語―ヤンキーちゃんとロリータちゃんと殺人事件 (完)

下妻物語―ヤンキーちゃんとロリータちゃんと殺人事件 (完)

  • 作者: 嶽本 野ばら
  • 出版社/メーカー: 小学館
  • 発売日: 2005/07
  • メディア: 単行本

今回読んだのは、この本、続編のほうです。
モモコの性格の悪さが炸裂しすぎで、
かわいくないな~と思いながら読み進めていきました。
イチゴも、なんでこんなモモコをマブダチだと思っているのかわかんない、
とブツブツ心の中で文句を言いながらページをめくっていきます。
そうすると、最後にステキなラブレターが現れます 

嶽本野ばらは、(完)にする前にこれを書きたかったんだね。
見事に泣かされました。「パリコレ上等」 
イチゴが一週間も掛けて頑張ってつくったどうしようもない刺繍の特攻服、
最高!

「下妻物語」が映画化される直前に、
この本を高校生の息子とダンナに読ませたところ、とっても好評でした。
でも・・・あんたたちロリータの服ってわかるの?ギモン・・・
「薔薇レースの白いブラウスに、黒い別珍素材で、
前には梯子レースやら様々な種類の白いレースの装飾が施された、
バックがカーテンの中央の上部だけを締めて
下部は両サイド捲って括ってあるようになってる、
そして本来、別珍の生地がなければならない場所、
つまりヒップの真ん中には幾重にもなった白いチュールをわざと覗かせているという、
少しバッスルなイメージの膝丈のスカートを組み合せ」 
イチゴと初めて会う場面の「ある程度きちんとした身なり」です。
・・・別珍素材と梯子レースで撃沈でしょうね・・・

イチゴの服装は、ダンナの世代はよーくわかると思うけれど、息子はどうかな
「紺の短ランのブレザーに、やたら長い、
そしてプリーツが異常に沢山入ったスカートを引き摺っていました。」
モモコの服装よりも想像しやすいかな。

映画を観て、初めて納得したようです。

「下妻物語」は傑作です。ふたりのキャラクターが素晴らしい!
視覚的にも内面的にも正反対に見えるのに、
根っこのところでは、深く同調しているのがわかる。
「こいつは、何時も一人で立ってるんだよ。誰にも流されず、
自分のルールだけに忠実に生きていやがるんだよ。
群れなきゃ歩くことも出来ないあんたらと、格が違うんだよ」
イチゴはモモコをよく理解しています。
(モモコには頭悪すぎと罵倒されていますが)
最高の誉め言葉。
そんなステキな贈り物にモモコがどんなに心を動かされているのか、
よくわかります。
時代錯誤のおバカなヤンキーのイチゴが、実はきれいな女の子で、
モデルになってしまうというシンデレラストーリーも添えられていて、
とても楽しい物語です。

読んでみて損はないですよ。
読むのが、ためらわれるのだったら映画を観てください。
ステキな気分になれるから。

下妻物語―ヤンキーちゃんとロリータちゃん

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