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君はレースの途中のランナー [音楽]

 

君はレースの途中のランナー/ 小さな頃のように/働楽~ドウラク

君はレースの途中のランナー/ 小さな頃のように/働楽~ドウラク

  • アーティスト: 馬場俊英, 五十嵐宏治
  • 出版社/メーカー: フォーライフミュージックエンタテインメント
  • 発売日: 2007/04/25
  • メディア: CD

 最近CDを買ってまで聞くと言うことをしなくなっていた。仕事の帰りに久しぶりで聞いたFMラジオから聞こえてきたこのアーティストの声はそれまで何度か耳にし、印象に残っていた声だった。クリス・モンタンのように暖かみのある声音、かと思えば吉田拓郎のようなフレーズの切り替わり、尾崎豊のどこかで聞いたようなフレーズ、確信犯的なパクリの粋なちりばめ方etc…ボーイズ オン ザ ラン、ただ君を待つ、人世という名の列車、スタートライン、…

偶然が二度三度重なり、自分の若かったころの出来事とオーバーラップするものがいくつか重なり、無視できなくなった。私はもういい年のじいさんなのだが、大学時代にクラッシックとジャズに浸り、50をすぎてからミスチルを聞いて鳥肌が立って、それ以来彼らの時を経た変化を耳にしてきた。ミスチルを好きと言うより、桜井和寿というアーティストの詩の持つ言葉の動きに惚れているだけではなく、声の持つ魅力にもやられていた。だから、彼が中島みゆきを歌っても、浜田省吾を歌っても陽水を歌っても無理なく飲み下すことが出来ている。シニカルに徹するのではなく、どこかにうつむいていてもチャンスがあれば顔を上げてもう一度足を前に進めようとする不屈が聞こえる。

彼の世界から比べると、あまりにも居心地の良い場所が用意されているこの馬場俊英というアーティストは多様性を感じると共にそれぞれに突き詰めていない甘さも感じる。でも、理屈じゃ割り切れない総合力って言うのもあるんだね。

このCDは長く聞けるかもしれない。私も走ることは諦めてるけれど、まだ立ち止まれずにいるひとりで、自分の後ろ姿を高いところから自分で見下ろしているような切ない生々しさがあった。彼が次にどんな歌をうたうのだろうか、言葉は変わっても一つのテーマから離れないような気もするけれど、続きを聴きたい。 


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