★ことば062「イキる」 [ことばトレンド最前線]
★シリーズ 【ことばトレンド最前線】 vol.062 2007.12.10
「イキる」
関東の人には通じないかもしれない。調子に乗ったり、ダサいのに格好つけてる人のことを、関西では「あいつイキりだよな」とか「イキるなよ」と言う。
思うに、生きるとは往々にしてイキることではないか。遠慮して、気ばっかり遣って、互いの顔色ばかり伺って…そんな中、たった一人自己中なヤツがいたとする。でも、案外そいつがおいしい所を持っていく。
KY、KYと言うが、結構皆空気を読んでいるのだ。読みすぎて、内向的になったり、敢えて馬鹿を演じたり、「モンスター云々」になってゴネ得したり。
中学生が読売に投稿していた。「皆が掃除をしていたら、サボるヤツがKY。でも、皆がサボっていたら、一人真面目にやってるヤツはKY」。そうそう。そうなんだよ。いじめの構造もそこにある。
空気とは読むものではない。作っていくものだ。読むのは当たり前。読んで、どう変えていくか、だよ。こういう時に、明るいイキりがイニシアチブを握るのだ。
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