あたらしい教科書11「民芸」 [民藝]
あたらしい教科書シリーズの最新刊は「民芸」でした!
柳宗悦らによる民藝運動は誕生して80年経つようです。
80年も前なのに民芸運動の考え方は今なお新鮮。
民藝運動や民芸ブームを知らない世代にとっても、
とても惹かれるものがあるように思います。
ぼく自身も惹かれているひとりです。
一方、80年経つなかで、
民藝の一般的なイメージが作られて、
民藝が生まれた当時に比べて狭義に受け取られているのも
また事実のようです。
この教科書は
民藝を知らない人には
民藝という新たな視点を提供するとともに、
民藝を知っている人にも
一般的なイメージにこだわらず
現代的な視点で民藝の意味を考えるきっかけをくれる
教科書となっています。
あたらしい教科書シリーズらしく
肩の凝らないのになかなか深い内容となっています。
いろいろと発見がありました。
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より本格的な教科書では、こちらがおもしろかったです。
民藝や柳宗悦の一般的なイメージを超える
現代的な読み直しを試みた14名の執筆者による論文集です。
いろいろと新たな視点を提供してくれます。
この本は読んでみたいです。
民藝に関する興味から
最近は李朝の白磁に興味があって
いろいろな本を読んでいます。
運動としての民藝も興味深いのですが、
物に対する見立て方へ関心が向いています。
当時の考えによって見立てられたものと
現代の生活の中での見立てはおのずと違うだろうし、
そんな観点で当世の民藝的な視点で見た時に
「何でもないもの」から見出だされる美しさって
何だろうと思っています。
by sora_hikari (2007-02-27 01:58)
この本の後半では民藝的な眼を持つ方々による
現代的な見立てがなされていて面白いです。
料理研究科の福田里香さん、
ビームス・バイヤーの北村さんとテリー・エリスさん
(BRUTUSの濱田庄司特集号にも出ていらっしゃいました)、
ランドスケープ・プロダクツの中原慎一郎さん、
D&DDEPARTMENTのナガオカケンメイさん。
気になる方々ばかりです。
いろんな方の見立てを元に、
自分の眼も育てていきたいなと思います。
by mckee (2007-02-27 21:54)