SSブログ

Progressive Suspension の 5th Element ショックについて [MTB [Tech Tips]]

今、僕の手持ちのフルサスバイクは、Cannondale の Gemini の 2002年モデルのみですが、コイツについてるショックは、FOX の Vanilla RC という、当時の De-facto Standard と呼んでも良いほど人気があり、かつ、信頼性のある素直なショックです。

ただ、最近のマルチリンクでプログレッシブ感を出しているフルサスバイクに比べると、シングルピポット+FOX Vanilla という組み合わせは、非常に素直な動作をする反面、ちょっとした登りなどではボビング感が強く、サスペンションにパワーを奪われる感じがして、気持ちが先に萎えてしまうのも正直なところです。

# ま、そもそもの性格が「へたれ」なので、全部を機材のせいにするつもりはないんですが…。

そこで、ちょっとでも「パワーを奪われる感じ」を無くし、今までより「もう少し登りで頑張れる」ようにするために、ショック単体でプログレッシブな特性を持つ、Progressive Suspension 社の 5th Element ショックを導入することにしました!!

早速、本社の HP に行き、マニュアルを Get …。するつもりでしたが、なんと、既に 5th Element はおろか、MTB 用のショックがラインナップから消えているではないですか。(ガーン…)

とはいえ、気を取り直し、PRODUCT LITERATURE のページから、あるだけ(いつなくなるか判らないしね)のマニュアルをダウンロードし、ついでに Tips ネタを探してみたところ、以下のページを見つけました。

TF Tuned Shox という、サスペンションのセットアップや Tune Up のための Tips を公開している HP なのだ!!(僕のようなメカフェチにはたまりませんねー)

正直、Progressive Suspension 社のマニュアルより、こっちの方が判りやすい記述のような気がするくらい簡単に、かつ、判りやすく書かれています。

とはいえ、このユニットのような、ショック単体でプログレッシブ感を出すタイプのユニットは初めてなので、この HP だけでなく、色んな情報を集めてみたので、自分なりに理解できたところを以下に書き出しておこうと思います。

まず、1 - Spring Preload & Sag 2 - Rebound Damping については、特筆すべきものはないですね。Sag を取るときに、"put 80-100 psi into the shock" だけ気をつけておけば良いでしょう。

で、ここからは未知の世界3 - Air Pressure は、"The air pressure controls the sensitivity of the compression damping of the shock." ってことで、コンプレッション全般に効く(後述される「低速側」、「高速側」両方に影響する)ということのようです。

これは、FOX のユニットで言うところのコンプレッション・アジャスターの代りに、空気圧を油面(というか、油面にあるピストン)に掛けることで、油圧(基本的に空気圧=油圧)を上げ、CV/t バルブの動き難さ(コンプレッションの効き)を制御しているんだと理解しました。

次は 4 - Position-Sensitivity/Air-Volume Adjuster ですが、"The air volume settings control the position sensitive compression damping of the shock." ってことで、今度は位置依存のコンプレッションダンピングを制御するようです。

これは、空気室の容積を変えるものなので、ストローク後半のコンプレッションの効きを制御するもので、基本的には締め込まずにセッティングするべきものだと理解しました。

要は、ショックの後半までピストンが動いた場合、油面にあるピストンが空気を押し、最後のダンピングを「空気の圧縮(エアサスペンションの原理)でまかなうため」の空気室の容量なので、これを締め上げてしまうと、ユニットへの負荷が高くなってしまうと思われます。

で、最後の2つが「低速側」、「高速側」と呼ばれている制御で、5 - Beginning Stroke Compression Adjustment「低速側」6 - Ending Stroke Compression「高速側」のセッティングですね。

これは、ユニットとサブタンクをつなぐブリッジ部分にある二股の細い穴に設けられた、各々のアジャスターをセッティングすることで、これらの制御をおこなっているようです。

まず、5 - Beginning Stroke Compression Adjustment は、今回、僕が欲しかった機能で、ペダリングなどの遅い入力に対するダンピングを制御するもので、実際に作用しているのは、ユニット本体とサブタンクとの間に流れてくるオイルの穴の面積を変える部分(車とかのキャブレターのニードルのようなもの?)のようです。

このオイルの通る穴は、ピストンにあるオリフィス穴とは別のものですが、同じ役目を持っていて、極端な例だと、この穴を締め込んで塞いでしまった場合には、オイルがサブタンク側に流れなくなり、結果としてピストンから圧力を受けるオイル量が少なくなり、ピストンが動作した際に発生する圧力が上がりやすくなる=CV/tバルブが動きにくくなる=ダンピングが強くなる、という効果があると理解しました。

また、6 - Ending Stroke Compression は、ギャップなどを越える際のショックを吸収する際の高速側のダンピングを制御するもので、こちらは、実際に作用しているのは、ユニット本体とサブタンクとの間に流れてくるオイルの穴にあるバルブを制御しているコイルのプリロードのようです。

このバルブは、5. のような、低速なピストン動作程度の圧力では動作せず、急なショックなどで高速にピストンが動作した際に発生する、大きな圧力が掛かった際に一気に油圧をサブタンク側に開放するものと理解しました。

# 確か、マグラのユニットも同じようなバルブを持っていて、低速側と高速側を制御していたような記憶があります。

いずれにしても、FOX のユニットのようにシムバルブでダンピングを制御するのではなく、圧力の差を利用したダンピング・システムなので、エア圧の管理が非常に重要で、これが狂うと、せっかくのセッティングが全て引きずられて狂ってしまう、という面も見えてきました。

まだ実物は手元にないのですが、手に入ったら、自分なりに色々とイジッてみたいと思います。

 ←MTB Blogランキング。Clickお願いします!

ranking_banner2.gif ←人気ブログランキングへのリンクです。Clickお願いします!
nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:スポーツ

nice! 0

コメント 0

コメントを書く

お名前:[必須]
URL:[必須]
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 0

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。