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会いたくて…会えなくて…会いたくて…。 [あの日から今日まで]

やっと…。そう、本当にやっと二人の想いが重なった…。

大きな双六ゲームをしてきたようなものだ…。

何度も”一回休み”をくり返し、時には”ふり出しに戻る”ことだってあった。

でも、最後の”あがり”を決めるサイコロは”彼”が投げてくれた。

 

そして…ふたたび”新しい双六ゲーム”の始まり。

これから先もきっと、たくさん”一回休み”をくり返しながら…”あがり”を決めるまでの長い、長い道のりを”1マス”づつコマを進めていくのだろう。

どれだけ長くても大丈夫! サイコロを投げるのも、”一回休む”のも一人ではない…”彼”が一緒なら平気…。

”彼”の気持ちが私から離れてしまう事…それ以外に怖いものは何もない! ”彼”から感じる≪ダイスキダヨ≫には、私を”無敵”に進化させるパワーがあるんだなぁ…(笑)。

気持ちを確認し合うまで、長い時間をかけてしまった分だけ、心と心が寄り添い合ってからはお互い箍が外れたように…わずかな時間も二人でいる事に執着した。

とはいうものの…”彼”が最初に言った「美由にあげられる時間は少しだけしかないよ…。」の言葉通りで、話したい事や決めなくてはいけない事は山積みなのに、ゆっくりと過ごせる時間はなかった。

”彼”のお昼休み一時間弱と、仕事が終わって帰り道に会いに来てくれる一時間を合わせてたった二時間…。

そんなわずかな時間も、普通のカップルが話すような”甘い会話”で過ごす事は許されないのである。 大切な話は電話でしたくなかった、きちんと顔を見てでなければ決められないと思っていたから…。

それでも私は”たった二時間…”と言ってはいけない気がしていた。なぜなら彼”は最初に”少しだけしか…”と言った。それは”彼”も、もっと一緒にいる事が出来たらと思っていてくれるのだと受け止めたからだ。

そして、そのわずかな時間を毎日つなげていく中で二人で決めた事…。

  ≪彼からの条件≫

  • 子供たちが自分で自分の事が決められる様になるまで”父親”であることを優先する。(今は結婚しない…という意味)
  • 結婚しないということは、”俺と美由の子供はつくらない”ということ。

そう、この2つが”彼”が私の夢を全部奪う事だと思い告白をためらった原因であり、私が”彼”の側で生きていくために必要な”覚悟”だった…。

もう私の中で”覚悟”は出来ていたし、それを”彼”も知っていたはず…それでも”彼”の言葉でちゃんとケジメとして言ってくれた事で、私は自分で選択する事が出来たのかもしれない。

”夢をあきらめた”のではない”夢とひきかえ”にしたのである。

そして”彼と一緒に歩く権利”を手に入れた…

それを後悔することはないと絶対の自信がある、逆に”夢”に固執してその手を放してしまったら、きっと後悔する事になると思ったくらいだ。

  ≪私からの条件≫

  • 毎日会いたい。(ケンカしてしまった時でも…。)

          私から”彼”にお願いしたのは”この1つ”

”彼”にとっては”この1つ”がどれだけ大変な事かは分かっている。 分かっているけれど、これだけは譲れない気持ちである。

それは”私が我慢を強いられているのだから…”という意味では全然なくて、”彼”を好きになってから今日までの長い長い時間…ずっと思いつづけていた気持ちなのだ。

≪会いたくて…会えなくて…でも会いたくてたまらない!!!≫

そんな気持ちを抑えて、やりきれない夜を幾つ越えてきたことか…。

「まさか!それだけ…?」と”彼”は驚きと同時にやや拍子抜けした感じで言った。

「簡単なコトじゃないと思う…ずっと、ずっと毎日だから(笑)」

「簡単だよ。(笑)それが無理ならその先はない、俺の都合で待たせてしまうけど、気持ち的には結婚してるのと同じだから…。」

「ずるい…(笑)そんな風に言われたら、ワガママいえなくなっちゃうじゃない…。」

「もとから言わないじゃん…。だから美由が望むコトには”ダメ”と言いたくないと思うだけだよ。」

この言葉をもらった時、私は思った。

限られた時間で向き合う事しか出来ないから…”彼”はこんなにストレートに自分の気持ちを伝えてくれるのだろう…と。

思いが通い合って、近い距離から”大好き”が私の心に舞い降りる…。

ずっと以前に奈央が言った言葉を思い出す。

    ≪彼を思った時のように誰かを思う日は来ない気がする。≫

    ≪嫌いになる要素がないの…。≫

この言葉の意味を今、私は身をもって感じている。

”オヤスミ” ”じゃあ…またね”そう言葉を交わして”彼”が帰ってしまったその瞬間から、もう会いたくて…会いたくて…会いたくて…の気持ちで一杯になってしまう。

一度だけ、半分本気で半分ふざけて、帰宅途中の”彼”に電話で「もう、会いたくなっちゃった…。」と言った時がある。

笑いながら「戻るよ…。」 と言われた時に”彼”の言葉に嘘はナイと思い知る。

そして…その≪私からの条件≫は七年目を迎えている今も”特別な用事”がない限りは破られてはいない…。

そんな”彼”だから…≪会いたい≫と思う気持ちに終わりがないのである。

 

 

     

 

 

 


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