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波長 ~二人の距離~ [あの日から今日まで]

男女関係に限らず、誰かとの相性を語る時に「波長が合う…」という言葉をよく耳にする。

この場合の≪波長が合う≫とは?

相手のバイオリズムと同様にぴったりと寄り添う曲線の時を波長が合うというのか…。

それとも、相手の曲線とは逆の弧を描き補い合える時を波長が合うというのか…。

もしも、波長が合う=同調のバイオリズムであるという事であれば、”彼”と私は波長が合わない…という事になる。しかも!強烈に真反対と言ってもいい。

8月某日、パパである”彼”は夏休み中の子供達のために、その前後をかなりハードな勤務予定を組んで一週間の休暇をとっていた。

当然、会うことも話すことも出来ない一週間をそれはそれは長く感じながら過ごしていた4日目の夜”彼”からが入った。この時点で私の気持ちは↓から↑になった。

一週間聞けないと思っていた”大好きな彼の声”に舞い上がった私は、”彼”が何故電話をくれたかを聞くこともなく、代わりに来ているのが前任のドライバーさんだった話や近況とかを一方的に話した。

「なーんだ、元気じゃん!」 (ん?ちょっとイヤな感じの声?)

「うん…まぁね(笑)」 (声を聞いて元気になったのに)

「休み前に明日から誰が来るの?って心配してたから、どんなかなーと思ってさ。楽しそうでよかったよ。」 (何で?)

言葉に詰まった…。人見知りの激しい私は、確かに代わりに来る人の心配をしていた。でも”彼”にそう言ったのは、会えない寂しさと不安から出たもので、”彼”でないのなら誰だってかまわないのである。

けれど、それをストレートに伝える関係ではなかったから、”誰がくるの?”という微妙なニュアンスの言葉になったのだと思う。

「そんなことないよ…」と言うだけで精一杯。

「でもさー、何で徹はテッチャンで俺は苗字なわけ?」 (更に意味不明

”テッチャン”はもともと来ていた人で最初からそう呼ばれていたから私も合わせていただけのこと。それ以上でも以下でもないのだ。

動揺して言った私の発言がいけなかった。

「えー!さてはジェラシーかぁ?」 

「誰が?誰にだよ?

「ありえない…か」 (ちょっぴり期待したのに

「まぁいいや!オヤスミ」  そのままブチっと切れた

後日、その”テッチャン”の情報で、休暇中の担当が前任者の”テッチャン”になるように”彼”がシフトを組んでおいてくれた事を知る。

(最初に言ってよぉー)と思ったけれど、言わせなかったのは私だ。

それを伝えようと電話をくれたのだとして、ちゃんと始めにその言葉を聞いていたとしたら?きっとあの日の電話は私にとって、もっとうれしい電話になっていたはずで…少なくとも”彼”があきれて電話を切るような結果にはなっていなかった。

一事が万事こんな感じなのだ…

波長が合う合わない以前の問題なのかもしれない。おそらく、”彼”と私の相性はひどく距離の空いた平行線。

それならそれでもいい。平行線なら少しずつ距離を縮めてぴったりと寄り添うことが出来たら、一本の直線になるはずだもの。

私の独りよがりで、”彼”の優しさを受け取るタイミングがひどく遅れてしまったけれど、≪受け取りました≫の受領印のかわりに、休暇が明けて”彼”に会ったら勇気を出して言ってみよう。

「おはよう今日もよろしくね! 雅さん」と。

 

 

 

 

 

 


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