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歓びを歌にのせて [映画[2006]]

出演:ミカエル・ニュクビスト、フリーダ・ハルグレン、ヘレン・ヒョホルム、レナート・ヤーケル他

監督:ケイ・ポラック

原題:Så som i himmelen  (AS IT IS IN HEAVEN) 2004年 スウェーデン

トラウマを抱えた著名な指揮者が、健康上の理由から人気絶頂の時に引退を余儀なくされ、トラウマの元になった村へ引越し、自分の心の殻を破ろうともがく物語。

指揮者ダニエル・ダレウスは、幼少の頃に受けたいじめが原因で、対人関係を上手く築けないでいた。が、指揮者としての才能はピカイチな為、彼のスケジュールは8年先までぎっしりと埋まっている。
彼の指揮は全身全霊をささげたような激しいもので、時には興奮しすぎて鼻血を吹き出しながら指揮したりしてました(楽員は最初はびっくりするだろうな~)。とても情熱的なのですが、ある時演奏の合間に心臓発作で倒れ、その発作が元で安静を強いられることになり、彼は何故か良い思い出など一つもない幼少時代を過ごした村へ引っ越すことを決意する。

音楽界へのデビューを機に名前を変えていたので、いじめられっこだった昔の自分と気付く人はいなかった。
そして、廃校になった村の小学校を買い取って越してきた彼。新しい希望に満ち溢れながらも、何から手を付ければ良いかわからず手探り状態で自分の道を探し始める。

そこへ、著名な指揮者が村へ来たという噂を聴いて、牧師が彼を訪ねてくる。村の聖歌隊の指導をしてほしいと、お願いに来たのであった。音楽関係の指導は一切行わないと頑なに拒否するダニエルだったが、村に買い物に出た際に雑貨屋に無理強いされて、訳のわからぬうちに聖歌隊の見学にいく約束をさせられてしまったのでした。
そして、軽く感想を言うだけ・・・のつもりが、プロ魂が災いして(?)聖歌隊の正規の指導者として彼らの改革に挑むのです・・・・・

でも、問題は歌の技術だけではなかった・・・・・


ハッピーエンドの物語でもないし、解決しない問題も残されてますが、どこにでもあるような寒村の生活を生き生きと描き出し、すごくよくまとめてたと思います。

問題を抱えた一人ひとりの気持ちが細かく描写されてるので、それぞれの気持ちが理解できたし、共感してしまうところもちらほら。

ダニエルの指導(歌の指導は初めて)により、『自分の声』というものを探し当て、そしてそれを更にたかめてゆく村人達には、笑顔が満ち溢れています。一風変わった指導法の為に、反発する人も勿論いますが(自分が中心になれないからとか、自分の人気が落ちてるからとか)、大多数はその開放感に浸り歌うよろこびを実感してゆきます。そして、それによって自信をつけた彼らは、自らの問題にもまっすぐに向き合ってゆくのです。

ダニエルはとっても慎重なんです。一歩前に出たいのに、どうにも踏み切ることができない彼。観ていてもどかしくてもどかしくて・・・

新しいことに楽しんで挑戦する人、反感ばかり募らせて楽しめない人・・・これはとても勉強になりますね。何であれ、心から楽しまなきゃって気分にさせられます。たとえ敵ができても、相手が権力に訴えようとも、まっすぐな気持ちでいれば、解ってくれる人は解ってくれるんですよね。

本国スウェーデンで大ヒットして、アカデミー賞の外国語映画賞にノミネートされた作品です。
公式HP--→ http://www.elephant-picture.jp/yorokobi/
ガブリエラの歌、いいですよ~。


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コメント 5

darumaruma

まみりんさん、こんにちは!
みんなとっても人間くさくていいですよね。
ガブリエラの歌、いいですよね~。
by darumaruma (2006-01-13 14:56) 

うるる

いい映画見てますね~。
一応地元のミニシアターの名前も挙がっているけど、大体半年ぐらい後になるから行きそびれるのよねえ。
サントラ輸入盤はないのかしらね。試聴しようとケンサクしたけど日本盤した出てこなかったわ。
by うるる (2006-01-13 15:19) 

うつぼ

まみりんさん、こんばんは。
この映画、友人が先週観にいって泣きのツボにはまったと言っていました。まみりんさんのコメントを読んで、かなり混んでいるようですが私も観にいこうと思います。
by うつぼ (2006-01-13 22:10) 

まみりん

Dharmaさん、こんばんは。niceありがとうございます。
人間くさい!そうですそうです、おっしゃるとおりですよ~。
観ていて、勉強にも反省にもなりました。
ガブリエラの歌、よかったです。

うるるさん、こんばんは~。
美しいだけのドラマではないのですが、良かったですよ~。深い物語ですね。
徹底的に悪い役をしている役者さんが、『悪バージョンのマット・デイモン』っぽっくって(笑)不謹慎ですね(笑)

utsubohanさん、こんばんは。niceありがとうございます。
はい!!泣きのツボど真ん中ですね~(笑)
特に終盤にさしかかるに従って、それが増してきます。歌詞のある合唱ではないのですが、会場全体が声で満ちてく場面は、一歩間違うと号泣してしまいそうな感じでした。要注意です!!
by まみりん (2006-01-15 21:19) 

救世主

いじめる人たちの言動を思い返したら、彼らは、言葉数が少なく、幼稚な
レベルの低いことしか言えず、バカだと思った。
暴君で有名なチャウシェスク、金 正日、金 日成は、文才が全然なく、
だめな奴だと父から聞いた。そんな奴は、地獄の苦しみを受けるから、
気にするな!地獄と天国は、つくり話だと思ってるかもしれないが、
地獄と天国を言ってるキリストに関することをまず言う。
彼の教えを聞いたヤクザは、心の奥底から、感動して、泣いて、キリストの教えを信じるようになった。だから、地獄と天国は、必ず存在する。
私の言ったことを信じて前向きに生きましょう。
by 救世主 (2006-12-31 11:44) 

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