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こどもの遊びと環境 [あそびモノがたり]

今日の東京は冷たい曇り。
おかげさまで中耳炎BABYも回復の兆し。
今、すやすやとねむりっこになってます。

さて、昨日から、下記の本を再読しています。

0歳~3歳のちから―モンテッソーリ教育が見守る乳幼児の育ちと大人の心得

0歳~3歳のちから―モンテッソーリ教育が見守る乳幼児の育ちと大人の心得

  • 作者: 松浦 公紀
  • 出版社/メーカー: 学習研究社
  • 発売日: 2005/06
  • メディア: 単行本


長男が1歳の頃、つまり今から2年くらい前、私がおもちゃに目覚めて、面白くてしょうがなくて、おもちゃコンサルタントの資格を取ることを真剣に考えたり(ちょうど、あーさん(http://blog.so-net.ne.jp/color-of-life/)やneigeさん(http://blog.so-net.ne.jp/neige/)のブログにおじゃましたら、おもちゃインストラクターなんて話題が出ていて、びっくりもして。奇遇だなぁ)、いろんなおもちゃのカタログを取り寄せたり、おもちゃ関連の本を片っ端から読んだりしていた時期。
(気になると、とにかく、それに関連する情報をとことん研究してしまうのは私のどうもクセらしい・・・うーん・・・職業病?!いや・・・単にそういうケがあるんだろうなぁ、研究好きみたいだ)

長男の出産祝いで、いろいろな木のおもちゃをいただき、きゃぁ!素敵!こんな世界があるのね~ともう、盛り上がってね。いいおもちゃを扱っている店にもずいぶんと足を運びました。

あのころは、私の第1次おもちゃブーム、とでもいえるのかしらね。
若かったあのころ(笑)。
とにかく、「よいおもちゃ」をこどもに買ってあげたくてしかたなかったし、何より、自分が面白くて遊びたくて、おもちゃがほしかった!

で、この本は当時、薦められた本なのですが、当時はいわゆる、おもちゃ、方法論のことに目がいっていて、一番大切な「精神」のところがわかってなかったんですよね。
今、読み直すと、なるほど、とすごく面白く、また自分の身に染みていくのがわかります。

今は、モンテッソーリ教育とシュタイナー教育を中心としていろいろ本を読みあさっていますが、ある意味、第2次おもちゃブームとでもいえるのかな。

今回は、もう少し視野が広がって、こどもが育っていく環境全体のことを考えながら、おもちゃってどういうのがいいのかしら、なんて思うようになっています。
つまり、おもちゃを買う、のではなく、どういう環境にこどもを置くか、というのがテーマ。

シュタイナーもモンテッソーリも、こどもを中心に据えて、そのこどもの育ちを見て、ふさわしいときに、ふさわしい環境を用意する、という点では同じなんですよね。そして、こどもは自分で必要なときに自分に必要なものを選択し、吸収し、学んでいく。

○○教育というとどうしても「教える」ことだと思いがちだけど、どちらも、教えるのではなくこどもが「育つ」のをどう支えるのか、というのが大人の役割である、という点が共通しているように思います。幼児期に関しては。

ただ、霊学なんかから発生したシュタイナーのほうは、幼児期のこどもをファンタジーの世界に置いておくことを主眼として、いろいろなことを暖かく、手仕事を中心に据えた日常性の中から自然体で吸収させるべく、こどもの居場所やおもちゃ、道具、大人のあり方を整える、というのに対して、モンテッソーリは医学的な発達障害の支援(だから、モンテッソーリ園では障害児を受け入れられるのね!と納得)から発生して、こどもの発達を積極的に支援する「教具」(おもちゃ、道具)を用意する、というところが、違うんだな、と。

その違いは、シュタイナーのてづくりおもちゃの本と、上記のおもちゃの本の違いを見るとよくわかります。こちらも、この間読み返して、なるほど、と、2年前にはわからなかったことを感じました。

子どもと楽しむシュタイナー教育の手作りおもちゃ

子どもと楽しむシュタイナー教育の手作りおもちゃ

  • 作者: クリスティーン ファインズ・クリントン, ステファニー クーパー, メアリー ローリング
  • 出版社/メーカー: 学陽書房
  • 発売日: 2005/06
  • メディア: 単行本


モンテッソーリが、「おもちゃ」を活用して積極的に発達支援をするのに対して、シュタイナーのほうは、自然物やおもちゃを「つくる」、ほうが、中心になってくる。遊びを「つくる」作業で、想像力や創造力を鍛えてるんでしょうか。おなじ、てづくりおもちゃ、を紹介する本でも、その意味が違っているんだな、ということが、なんとなくわかってきた。

なので、いわゆるこどもの発達を支援する目的で市販のおもちゃの購入の目安にするには、モンテッソーリのほうが親の目安になるのだな、と。草花とか拾いモノを活用して遊ぶのは、シュタイナーの方が参考になると思う。

だから、発達に応じて適切な教具を与えるという考えのモンテッソーリは漠然としたシュタイナーの世界より、幼児期のこどもの発達の様子をこまかく定義して、いろいろな能力の萌芽の時期を明らかにしている。

今、それと、長男の毎日を照らし合わせると、本当にそうだ!と腑に落ちることが多いのです。

このところ、脳の中に漠然と漂っていた断片的な記憶が、たぶん脳細胞が結びつきはじめたせいか、彼の中で「わかる」となって「表現」となって現れてきていることも。

絵本を自分で作っちゃったりすることも、長男がいわゆる「すごくできる子」「特別な能力の持ち主」ということではなく、あぁ、3歳というのは、そういう時期なんだなーって。

私が、再びおもちゃのことを考えはじめたのはそういう発達の節目なんだなと。

そう思うと、また、これから、そのこどもがみんな持っているその能力がそのまますくすくと育っていけるように、いい環境を用意してあげたいなぁと、そんな想いが、たぶん、今回の第2次おもちゃブーム、なんでしょうね。もちろん、これから環境を吸収しはじめる次男のため、でもあるけれど。

で、そういうことを考えながら、保育園に通っている我が家のこども達に必要な環境を考えると、いわゆる「教具」「おもちゃ」については、今、長男が通っている園(春からは次男も通える・・・かな・・・今週がたぶん内定出る時期だよなぁ・・・どきどき!)のおもちゃを見ると、しかるべきときに、しかるべきおもちゃがちゃんとそろってる。先生方のてづくり教材なんか、よく見てると、モンテッソーリの教具に近いモノも結構ある。既成のおもちゃも、いいおもちゃがそろっていて、各年代に合ったものが教室に置かれている。

第1次おもちゃブームのときの私は、それと同じようなものが家庭にあったら、もっともっと楽しいよね!と思っていて、だから、いろんなおもちゃを家庭に用意したいっ!て張り切っていたんだけど、今の私は、そこにはないもの、保育園では得られないものを家庭に用意して経験させたい、っていうふうに考えが変わってきてる。

もちろん、おもちゃも、彼等の遊びに必要なモノは最低限用意したいと思ってる。
けれど、おうちでは、それよりも、いろんなものをこころゆくまで観察したり、ものづくりしたり、絵本をゆっくり読んだり、考えたり、わかったり、といった、環境を用意してあげたい。

もちろん、それには、自分自身が、こどもたちにとってふさわしい「環境」であることも大事だと思うし。ものづくりをこどもにさせるだけではなくて、親がやってるところを見るのが、一番、彼等にとっては、自然だし、面白そうだって思うに違いないから。

そういう考えに立ってみると、3歳までのいろんな環境の整え方やしつけ、また、何かを「教える」必要が生じたときのやり方については、モンテッソーリがなるほど、って思うし、3歳を過ぎて手先が器用になってからできるようになってくるいろんなものづくりや想像力を使う環境の整え方やいわゆる「環境」として大人がどういう姿を見せるべきか、というのは、シュタイナーがなるほど、って思う。

あ、もちろん、私は、結構いろいろな教育法とか知ることが好きなので、いろいろ読んだりしてるけど、今、第2次おもちゃブームでこの2つを比べて、の話ね。

まぁ、私はこういうのを考えるのが好きなので、自分が自然に選択していることを、後付で、こうして、納得していたりするんだけど、ね。

難しく考えなくても、まぁ、これまで長男と3年間過ごしてきた毎日は、木の葉さんとじいじが私を育ててくれていた日々の模倣、なんだけど、これで、いいんだな、って。

毎日、こどもの生活リズムを中心に据え、のんびりと歩き、暮らし、自然に触れあい、本を読み、ものをつくり、料理をする。ときに遠出をするときには、その延長線上にあって日常見られないことを経験させる。

こどもたちは、その中から、自分にとって面白いモノ、必要なモノを、気づき、経験し、吸収して、自分で育っていく。

本当に、長男の育ちを見ていると、3歳くらいまでの成長に必要なことは、すべては「環境」にあって、「教える」ことではないんだなぁと。

しかも、そのことも、3歳までは無意識で、3歳以降は意識が存在してくる、ていうのも、観察の結果、確かにそうだ、と納得できる。1歳代の記憶が、今、言葉になって出てきてるんだもんね。本当にびっくりしちゃうよ。

こうして最近、これまでの長男との3年の歩みを振り返っていると、私は、自分が30年前に専業主婦だった木の葉さんによってやってもらえた子育てをしたいと思ってこれまでやってきたけど、それは、日々慌ただしいWGママでも、大都会の喧噪のまっただ中で暮らしてはいても、可能なんだ、ってこれからの子育てにもちょっぴり自信がついて、力強く思えた。

もちろん、両親や友人、保育園、そのほか、いろいろな人の助けを借りて実現するモノだけど、こどもたちが人間の多様性を感じる機会にもなるんだから、ありがたく、甘えさせていただいて。

そんな環境で、これからもゆっくり暮らして行ければ嬉しいな。

ちなみに、この「0歳~3歳のちから」の本には、おもちゃに限らず、ことばの獲得や、また、住空間の作り方など、こどもの育つ環境の作り方が書かれています。
とても面白い本ですよ。
シュタイナーの本にはシュタイナーの考え方にふさわしいそれがあってまた面白いのだけれど。

近々、また他の本をご紹介して、私のおもちゃ選びの今の感覚を書いてみたいと思ってます。

・・・さて、今日は何をしようかな・・・

夕飯の支度は昨日、だいぶ下ごしらえしちゃったしなぁ・・・。

読書と・・・たまには自分のものでも作ってみようかなぁ・・・。


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neige

「良い(と言われている)おもちゃ」や「見た目のオシャレなおもちゃ」から、おもちゃにハマった一人ですが、今回インストラクターの講座を受講してみて、遊び方やその環境の大切さを学び、更におもちゃにハマりました。
さっそく今日、コンサルタントの申し込みしてきましたよ☆
うまくいけば4月から受講です。わくわく。
さてと、私はこれからあわただしく夕食作りでーす!(苦笑)
by neige (2007-02-20 17:21) 

あーさん

0歳~3歳のちから、面白そうですね。
早速アマゾンでチェックしてみまーす!
私もneigeさんと同じような感じで、なんとなく「良さそう」、
昔自分もこんなので遊んでたから、ルックスが可愛いから(笑)
という観点でオモチャを選んでいましたが、デパートやらトイザラスやら
ネットやら見ていると、今は色んなものが溢れていて、何を選んでいいのか
悩む中、本当に子供に必要な物は何か、ということを知りたくなって。
また、買ったおもちゃよりも、手作りのオモチャや、家にある新聞紙や
空き箱、ビニール袋なんかのほうが、かえって面白がって遊んでいる娘なので、そういう家でできる工夫にもすごく興味があります。
そういった意味で、講座などを受けてみるのもいいヒントがもらえるかな~って。mamaruさんのブログも、私にとって大切なヒントになってますよ☆
by あーさん (2007-02-20 18:43) 

mamaru

ねー。おもちゃ、楽しいよね~。

neigeさんも、あーさんも、いろんなものを選ぶセンスが素敵だから、きっとおもちゃにはまった理由もたぶん可愛いモノ好きの私と似てると思ったんですよね。私も、ほんと、なんとなく「良さそう」とか、「可愛いから」がスタートだったもの!!でも、ほんと、そうだよね~。で、この記事を書こうとしてたら、お二人のところで、おもちゃの話題があって、超びっくりした!!!
ほんと、びっくりしちゃったのよ~!!

neigeさんのコンサルタントの受講の過程、ぜひぜひぜひぜひ楽しみにしております☆ 私はとりあえず、今は独学の道(笑)。ということで、いま、おもちゃとか遊びを考える本などなど、mamaruの本棚のご紹介のカテゴリを新設しようと計画中です♪ シュタイナーに続き、読んでみたい本が見つかるといいんだけれど。

あーさん、私も、買って買いすぎて?本当に必要なモノは何か、って思い始めた人です。だって、そこらへんにあるもので遊べるんだもの!ねー。
ということで、そこらへんにある遊びを収集しようと思って、リニューアル後は記事制作に努めているのでヒントがあると思っていただけると、とーっても嬉しいです。ということで、ヒントのさらにさかのぼったところにある本もmamaruの本棚ご紹介で取り上げていきたいと思いまーす♪

みんなで楽しい遊びとおもちゃ、発見しましょうね☆
by mamaru (2007-02-20 20:57) 

mamaru

ということで、お二人の毎日も、ほんと、楽しみにしてるんですよ~。
記事のUP心待ちの読者です(笑)
by mamaru (2007-02-20 20:59) 

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