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【資料】 ムシキング特許 ― 第3712122号の詳細 [日記・雑感]

このエントリーでは、独立行政法人「工業所有権情報・研修館」の運営サイト、特許電子図書館(IPDL)で取得した第3712122号特許の、重要と思われる部分について転載する。
専門用語が並んでいるが、特許内容の大筋は理解できるかと思う。




(以下引用)
出願番号 : 特許出願2002-229044 出願日 : 2002年8月6日
公開番号 : 特許公開2004-65571 公開日 : 2004年3月4日
出願人 : 株式会社セガ 発明者 : 植村 比呂志 外2名
発明の名称 : コンピュータプログラム

○要約:
【課題】ジャンケンゲームをより面白くする。
【解決手段】プレイヤキャラクタ51を操作するプレイヤは、”パー”で対戦相手に勝つと相手により多くのダメージを与えることができるものとする。このとき、”グー”、”チョキ”を表すアイコン61,62よりも”パー”を表すアイコン63の表示サイズを大きくしてゲーム画面80を表示することで、ダメージをより多く与えることのできるジャンケン種別を対戦相手に認識させることができ、対戦相手との駆け引きを通じてゲームをより面白くすることができる。
【選択図】
(図1)



○詳細な説明(抜粋)
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はゲーム画面の表示技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、特開2000-245949号公報に開示されているように、コンピュータゲーム上で”ジャンケン”を行うゲーム装置が知られている。このようなジャンケンゲームにおいては、CPUはプレイヤが入力したキー操作から”グー”、”チョキ”、”パー”のジャンケン種別を判定し、対戦者同士の勝敗を決するようプログラムされている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、従来のジャンケンゲームでは、単に”グー”、”チョキ”、”パー”の優劣関係に応じて勝敗を決していたため、ゲームをより面白くするための工夫がなされていなかった。
【0004】
そこで、本発明はこのようなコンピュータゲームをより面白くするための改良技術を提案することを課題とする。
【0017】
図1は本実施形態に係わるゲーム画面80の一例である。実施形態では、プレイヤAとプレイヤBが対戦する場合を想定して以下の説明を進める。
【0018】
本ゲームにおいては、プレイヤはコンピュータプログラムに予め登録されている複数のキャラクタの中から任意のキャラクタを選択し、当該キャラクタを通じてジャンケン対戦を行う。同図において、51はプレイヤAが選択したキャラクタ、52はプレイヤBが選択したキャラクタ、61~63はプレイヤAの選択するジャンケン種別を表示するアイコン、64~66はプレイヤBの選択するジャンケン種別を表示するアイコン、71はプレイヤAがジャンケンで負けたときに受けるダメージを表示するメータ、72はプレイヤBがジャンケンで負けたときに受けるダメージを表示するメータである。
【0019】
それぞれのキャラクタにはその個性に応じて、対戦相手に勝利したときにより多くのダメージを与えることのできるジャンケン種別が予め設定されている。本明細書では説明の便宜上、このようなジャンケン種別を”特定ジャンケン種別”と称する。例えば、キャラクタ51の特定ジャンケン種別は”パー”に設定されており、キャラクタ52の特定ジャンケン種別は”グー”に設定されている。これに伴い、アイコン61~66は単にジャンケンの種別を表示するだけでなく、キャラクタ51,52の個性を反映させてその表示態様を変えている。同図に示す例では、キャラクタ51の特定ジャンケン種別は”パー”であるため、アイコン63をアイコン61,62よりも大きく表示している。また、キャラクタ52の特定ジャンケン種別は”グー”であるため、アイコン64をアイコン65,66よりも大きく表示している。
【0020】
このように、特定ジャンケン種別に応じてアイコンの表示態様を変えることで、プレイヤは互いに対戦相手の特定ジャンケン種別を把握することができ、駆け引きを通じてジャンケンゲームをより楽しむことができる。例えば、プレイヤBはキャラクタ51の特定ジャンケン種別が”パー”であることから、プレイヤAは”パー”を他のジャンケン種別に対してより多く出すであろうと予想して”チョキ”をより多く出そうと考え、プレイヤAもまた、プレイヤBがそのような予想をして”チョキ”をより多く出すであろうから、その裏をかいて”グー”を出そうと考える。このように特定ジャンケン種別を互いに認識できるように工夫することで、駆け引きを通じてジャンケンをより楽しむことができる

(引用終わり)


■まとめ
本特許のポイントは、
(1) 「じゃんけん」をダメージ制とする。
(2) 「グー」、「チョキ」、「パー」のうち、特定の“手”が相手に対してより多くのダメージを与えることができる。
(3) “多くのダメージを与えることができる手”のアイコンを大きく表示することにより視認性を高め、じゃんけんの駆け引きをより面白くする。
の3点にある。
タイトーの立場としては、上記のシステムはビデオゲームの世界では“新奇な発想”ではないと訴えるのではないかと推測する。

(05/11/5) 引用箇所を縮小し、記事内容を大幅に変更


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