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GBA『昆虫の森の大冒険』レビュー その2 《 発動篇 》  [レビュー]

前回の記事から10日ぶりとなってしまいましたが、引き続きカルチャーブレーンのGBAソフト、『昆虫の森の大冒険~不思議な世界の住人達~』のレビューをお届けします。

尚、今回の文章は「ムシモンカードバトル」の解説を中心にしているため、無駄に長いです(笑)
せっかちな人は、一番下の「感想」だけ読むと吉。



※ムシモンカードでデッキをつくろう

夏休みを利用して、親戚の住む田舎にやってきたヒカルくん。採集した昆虫を、「けんきゅうじょ」でムシモンカードに交換してもらいました。
このカードを元にして、ムシモンカードバトルのための「デッキ」を作ります。



■デッキ作成中…

ムシモンカードは、大別すると

●赤カード … カブトムシ系
●青カード … クワガタムシ系
●緑カード … その他の昆虫類

の3タイプに分けることができます。さらに、個々のカードには攻撃力や特殊能力の違いが存在し、「アタッカータイプ」か「サポータータイプ」かの性格付け(後述)がなされています。

まず一つ目のルールとして、デッキに組み込むことができるムシモンカードは30枚と決まっています。30枚以上でも、それ以下でも、ムシモンカードバトルをプレイすることはできません。
次に、二つ目のルールとして、「同一カードは3枚までしかデッキに組み込めない」という制限があります。強力なカードを無尽蔵に使うことができる訳ではないのですね。

以上のルールを元にデッキをつくり、ムシモンカードバトルに挑みます。



※ムシモンカードバトルの大まかな流れ

(1) ムシモンカードバトルは1対1で行われます。「もりのたからカード」と呼ばれる勝利ポイントを、相手よりも先に3ポイント先取することが最終的な目標です。


■これが「もりのたからカード」(ポイントは+1)


(2) 「もりのたからカード」の勝利ポイントは、試合をはじめる前にあらかじめ提示されます。
これはランダムで決められるようで、1ポイントの時もあれば、いきなり3ポイントのカードが現れることも。当然、3ポイントのカードをゲットできればその時点でバトルは終了し、勝者となります。


(3) バトルの前に、ジャンケンで先攻か後攻かを決定します(先攻・後攻の意味は後述)。先攻・後攻が決まりましたら、各プレイヤーにデッキの中から無作為に6枚の手札が配られます。この6枚のカードのみで、一回目のバトルを戦わなければなりません。


■ジャンケン…ほい!


(4) カードを配り終えると早速、第一ラウンドが始まります。
まず先攻プレイヤーが、手札の中から「アタッカー」となるカードを場に提示します。この後同様に、後攻のプレイヤーも「アタッカー」のカードを提示します。


■アタッカーがご対面。この時点では共に攻撃力180で互角


(5) 次に、両プレイヤーは「サポーター」のカードを同時に決定し、提示することができます。
これにより、

(1P アタッカーカード) × (2P アタッカーカード) 
(1P サポーターカード)   (2P サポーターカード)

以上、合計4枚のカードが場に出ていることになります。


■1P側のサポーター。特殊能力発動中です


(6) 個々のムシモンカードには、アタッカーとして使用した際の攻撃力、およびサポーターとして使用した際の攻撃力の、2種類の攻撃力値が記されています。

アタッカーカードの攻撃力とサポーターカードの攻撃力を合計した、総合的な攻撃力が高い方が「勝ち」となります。その結果、負けたプレイヤーのアタッカーとサポーターのカードは破壊され、場より取り除かれます。

一方、勝ったプレイヤーのアタッカーカードは場に残りますが、サポーターカードはやはり場から取り除かれます。「サポーターカードは一回しか使えない」というのが、このゲームの鍵の一つですね。


■攻撃力340対280で1Pの勝ち!(この直後、2P側カードを破壊)

尚、攻撃力が同じ値であった場合は、「後攻」のプレイヤーのカードが破壊されます。これは、「先攻」は先にアタッカーを提示しなければならないハンデを抱えているためです。


(7) アタッカーを破壊されても手札が残っていれば、バトルを続行し次のラウンドを戦うことができます。「負けた」プレイヤーは改めてアタッカーカードを場に提示します。(勝てないと判断した時は、試合をあきらめることもできます)
相手の手札を0にする、あるいはラウンドを3回先取したプレイヤーがそのバトルの勝者となり、「もりのたからカード」をゲットできます。


(8) どちらかのプレイヤーが、「もりのたからカード」を3ポイント獲得するまで、バトルが繰り返されます。2回目以降のバトルでは、その前のバトルの勝者が先攻となります。

試合を終えて、仮に手札が残っていた場合はそのまま次のバトルに引き継がれます。その場合は、ちょうど6枚になるようにデッキから補充される訳です。(手札が0枚の場合は当然、デッキより6枚配られます)
これもゲームの鍵の一つ。強力なカードが手札にあるのなら、次のバトルに温存するという戦略を取る事ができます。


■デッキよりカードを補充中


(9) 最後に説明が前後しましたが、各カードには「特殊能力」が存在します。
特殊能力は、そのカードが場に提示され、発動条件を満たしていれば効果を発揮します。
基本的には「特定条件で攻撃力が増加」するカードが多いですが、「相手アタッカーの攻撃力を半減」、「特殊能力を無効化」、「相手サポーターを消しさる」といった、使いどころを間違えなければ非常に強力な能力を持つカードもあります。

注意すべきは、特殊能力には「アタッカーとして使用すると発動」するタイプと、「サポーターとして使用すると発動」するタイプの2種類の系統が存在する点です。


(例)

■「相手アタッカーが赤カードの場合、攻撃力が+40」。
サジタリアスは対カブトムシ用の強力アタッカーだ。


■サポーターとして使用した際、「アタッカーの攻撃力を入れ替える能力」を持つダンゴムシ。
完全にサポート専用カードです。



攻撃力、および特殊能力の系統を考えれば、そのカードがアタッカーとサポーターのどちらに向いているかが判ると思います。


以上がムシモンカードバトルの大まかな流れです。


■威風堂々



※感想

率直に言います。
普通に面白いカードゲームだと思います。僕も一時期はゲーム本編そっちのけで、対CPU戦ばかり遊んでいました。

ルール自体はシンプルですが、デッキ構成、バトルの際のカードの選択、次回バトルへの手札持ち越しなどの要素が合いまって、戦略性は思ったよりも高い。
「もりのたからカード」の勝利ポイントがランダムなことから一発逆転性も秘めており、常に気の抜けない試合展開となります。

ただ、遊びなれてくると不満もだんだん出てくる訳です。
特に、カード収集がある程度進むと「強いカード」or「使えるカード」が自ずから限られてしまうこと。
その結果、ムシモンカードバトルの戦法としては

(1) 攻撃力の強いアタッカーとサポーターを用い、正攻法でねじ伏せる
(2) 「相手の攻撃力半減」、「サポーター無効」といったドレイン系の能力カードでカウンター狙い

この2点に、最終的に絞られることになります。

また、実はムシモンカードは赤系(カブトムシ)の方が、青系(クワガタ)よりも攻撃力が高いカードが多い。明らかに赤を主体にデッキを組んだ方が有利です。(緑系は論外)


■(左)カブトムシ最大の攻撃力をもつハーキュリー。攻撃力200。
 (右)一方、クワガタで最強のカード、ルシファー。しかし攻撃力180…



これは、クワガタファンには辛い事実ですね。

さらに言えばムシモンカードには、「昆虫ならでは」の個性が感じられない点。
カブト(赤)、クワガタ(青)、その他の昆虫(緑)と色分けされているのに、結局のところは攻撃力値と特殊能力にしか差異が無い。
せっかくの「昆虫ゲーム」なのに、これでは少々物足りません。

そこで、例えば「赤>青>緑>赤」といった三すくみの特性をカードに持たせるとか、バトルの際に「夜」、「昼」といった条件を加える(元の昆虫の習性により能力が変動)、レアカードは「金」カードとし他のムシモンと差別化をはかる、等などといった追加ルールだって考えられます。

ただ、この僕の提案はすべて、ルールを複雑化するベクトルのものです。プレイヤーに子供を想定していると思われる本作には、不適当なのかもしれません。
ちなみにカードバトル中のBGMは4~5曲ほど(ランダムで選ばれる)ありますが、どの曲も無駄にカッコよかったりします。
やるな、カルチャーブレーン!


という訳でこの「ムシモンカードバトル」、人間との対戦は地味に盛り上がると僕は思うのですが、
最大の問題は

『昆虫の森』を持っている人を探すのが困難

ということですね(笑) マジで誰か対戦相手希望♪



さて、『昆虫の森の大冒険』の舞台となる田舎は、カードバトル以外にも様々な遊び場所があります。
次回のレビューでは、ミニゲームやイベントの数々を取り上げようと思います。

(さらにつづく)


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