コバケン「巨人」(江戸川フィル演奏会) [音楽・楽器]
2日連続でアマチュア・オーケストラの演奏会へ行って来ました。
「江戸川フィル第20回記念定期演奏会」
江戸川区総合文化センター大ホール
指揮:小林研一郎/三矢幸子
【演奏会プログラム→】
バッハ:バイオリンとオーボエのための協奏曲
シューベルト:交響曲第8番「未完成」
マーラー:交響曲第1番「巨人」
私の楽器が出演しました。(弟に貸しました。)
以下、曲や演奏についての感想です。
(仕事が終わってから行ったので、1曲目のバッハは聴けませんでした。)
2曲目「未完成」は弦楽器はまあまあ。クラリネットとオーボエも健闘していましたが、金管はもう一息でしょうか。
トロンボーンは、なぜ4人必要なのか疑問でした。
それと、フルートの1番は、お上手だったのですが、「1人で歌いすぎ」という感じで、他の木管とのアンサンブルがいま一つだったような気がします。
コントラバスは、「5弦音域」も含めよく聞こえてました。
ここまで、前半の2曲は三矢さんという女性の指揮でした。
後半が、いよいよコバケン氏の振る「巨人」(タイタン)です。
管楽器は、バスクラとテューバがしっかりしていましたが、他はもう一息のパートが多かったように思います。
マーラーをやるからには、ホルン、トランペット、トロンボーンにそれぞれ”名人”がいないと、つらいのでは…?
弦楽器はまあまあだと思いましたが、後ろの方のプルトが音楽に入り込めていない感じがしました。
エキストラなのかもしれませんが、ずっと楽譜に”頭を突っ込んでいる”(楽譜とにらめっこしている)奏者が見受けられ、オケ全体の流れに乗れていないのが目につきました。
せっかくコバケン氏が前身で音楽を表現しているのに、指揮を見ていないのはもったいないと思いました。
エキストラで出ていた知人のファゴット/コントラファゴット吹きK氏によると、練習は「宗教」(「コバケン教」?)のようだった、との話ですが、その宗教に「入っていない」人は、とても目立ってしまっていました。
ちなみに、弟はコントラバスのトップで、「巨人」の3楽章はソロでした。
出来についての「講評」は遠慮しておきます。
(私は、「タイタン」を3~4回弾いたことがありますが、唯一トップだった演奏会では、指揮者の指示によりコントラバス全員で弾いたので、3楽章のソロはやったことがありません。)
ともあれ、コバケン氏は暗譜で振っていて、その「熱演」ぶりはさすがでした。うなり声は「ご愛嬌」でしょうか…。
ところで、一番気になったのは、聴衆のマナーの悪さでした。
「タイタン」1楽章冒頭の"pp"のところで、ずっと咳をしている人があちこちにいたり、私の前には、演奏中にひそひそ話をするおばさんたちがいたりで、客席が何となく落ち着かない感じが続いていました。
コバケン氏が2楽章と3楽章の間に、客席に向かって「静かに聴いてほしい」と呼びかけるという、”珍しい”光景も見られました。
それと、1曲目のバッハ終了後、ステージに椅子を入れるのは、いかがなものでしょう?
相当長い時間かかっていて、10分近い感じがしました。(実際にはそんなにかかっていないのでしょうが…。)
「休憩」の時にやるべきで、そうでなければ、バッハは、椅子の多い状態のまま演奏すべきだと思いました。
最後になりましたが、およそ1,500席の客席のうち、8割以上埋まっていたのではないでしょうか?
オーボエ吹きのRienziです。早速遊びにきました。
あのコントラバスのトップの方は弟さんだったんですねー!びっくりです。
私は、終演後に団員同士が肩を抱き合っているのを見て、「宗教」を垣間見たような気がしました。
バッハのソリストの和久井さん、なかなか素敵でした。もっといいホールだったら、もっといい響きがするんだろうなぁと思いました。
by rienzi (2006-07-24 22:15)