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ひきこもり支援

ひきこもり支援ガイドラインより 

 1 ひきこもり概念
 ひきこもりは単一の疾患や障害の概念ではありません。病名ではありません。原因は一つではなくさまざまな要因が絡み合います。ひきこもることで強いストレスをさけて仮の安定をえています。同時にそこからの離脱も難しくなっています。

  ひきこもりの実体は多彩です。多様性への対応です。生物学的要因が強く関与している場合もあります。例えばうつ病、強迫性障害などの疾患です。 また高機能広汎性発達障害などがあるのに周囲に理解されないなどもあります。  明確な疾患などが存在しない場合、生活しづらさなどの場合もあります。  

ガイドラインでは長期のを扱います。
  1生物学的側面
昼夜逆転、ホルモン分泌の変化。背景に疾患ある場合その疾患の治療が必要です。
  2心理的側面
ひきこもる以前にかなりのストレスがあり、それに耐えようとふんばってたため、ひきこもると同時におおきな挫折感や疲労感かかえ回復がおくれることがあります。他者からの否定的評価におびえたりします。

 3社会的側面
就労や就学以外に選択肢認めない環境では再び社会参加するのは多くの困難があります。ひきこもると将来はないとかわるいことしているなどの認識になり援助もとめられず孤立します。個人の力では困難で多様な価値観が尊重されるように社会のありかたかえることで、困難かかえながらも生き易いなっていきます。原因つきとめるより、膠着状態からむけだすのにどうするかが優先するほうが安全なやりかたと思われます。

 社会的ひきこもり
精神疾患でないがひきこもる10代10年のあいだに増加。 ひきこもりは精神保健福祉の対象です。

 

2 関与の初期段階における見立て

初期対応に欠かせない見立ては2点です。
生物学的治療(薬物療法)が必要か?
暴力などの危険な行為のため緊急対応が必要か?

 精神疾患には脳内神経伝達物質などがアンバランスで発症するものがあります。専門的治療の有効性が期待できます。
統合失調症  神経過敏で、適応困難
うつ病  意欲減退
強迫性障害   強迫観念(ひとつの物事にとらわれたり、それを打ち消したりします)
パニック障害  ひどい動悸、呼吸困難などひきおこします。
摂食障害  
外傷性ストレス障害   衝撃的出来事で生じます。
適応障害  つよいストレス状況

 暴力行為   追い詰められた気持ちから、家族のせいにしたり自虐的になったりして、攻撃的行動引き起こす場合があります。家族が暴力についてはなせる関係を作ることが支援につながります。

 

3 援助をすすめる時の原則
   1節     援助の目標立て
これはどこまで立てるかでもめるそうです。
目標1  家族との関係つくり
目標2  本人との関係つくり   対人関係にたいする安心感が損なわれていることが多いです。相手を評価したり、説得ではなく、応援しようとしている、傷つける意思がないと安心感を送り届ける関係つくりにつとめることです。
目標3アセスメント(見立て)援助に必要な見立てをおもないます。原因探しより、どのような生活をのぞんでいるか?そのためにできることは?などです。
アセスメントは相手を知ることです。
例・・・今かかえている困難は?疲労度は?すでにできている事は?などです。本人にはこれからどんな生活のぞんでいるのか?いまやれている事、生理的情報などです。これらをやり取りのなかから情報得ていきます。
目標4  プラニング
家族や本人と相談しながら作り上げるものです。とりあえずプランなど最終目標が明確なものがよいと思います。現実的で実行可能なものが意欲高めます。
目標5  ネットワーキング
  社会的援助
居場所
就学就労支援プログラム
家族の会
など

  心理的援助
個人カウンセリング
SSTグループ

  医学的援助

    2節   家族支援の重要性
家族の困難度減らし、ねばり強く関わり続けられるように援助することです。家族がこどもに一喜一憂し、罪悪感いだいたり周囲から孤立したりするのも稀ではありません。
ひきこもりはだれにでも起きる可能性があります。
ひきこもりは対人関係の不安や自分に自信もてないことなどを背景に社会に1歩踏み出せない状態  「怠け」「反抗」とは」ちがいます。
過保護や放任など親の育て方や過去の家庭環境などに原因もとめる考え方は多くの場合問題解決にはあまり役にたちません。
家族の対処の仕方によって少しずつ解決してゆける問題であり、周囲が解決をあせらないこと。
家族が、気持ちを共有できる家庭以外の居場所
家族が相談にきたらヒント求めます。大きい変化は無理です。なにか「これならできるよ」ということを少しずつです。
暴力ふるう場合は少し積極的介入が必要です。他の機関との連携もあります。

  まず本人と家族の状況把握します。よう兆候に焦点あてます。
家族の対処をかえる働きかけ。  過保護過干渉また甘えなまけとしか理解してないなど。
家族がゆとりとりもどすために緊張緩和

    3節    本人に会えた時の基本的態度と見立て
もっとも大きな目標は本人が相談によって安堵感安心感を体験することです。
「人と親しくなりたいが、親しくなると支配されたり見捨てられたりする。というジレンマもってます。
1相談の場に来る事ができた価値を本人がしる
2なにを話しても大丈夫だという感触を本人がもつ。「君の問題はこれこれだ!」はなしです。過度の同情、批判しないように、人として尊重します。
3相談への期待を本人が表現する。  否定的な気持ち表現なら「言いにくい事言えた」と評価する事。
4今困っている事を本人が言葉で表現
5今困っている事にかかわるいろんな要素について本人が言葉で表現
6今までの相談暦の結果について本人が言葉で表現
7いろんな援助者、機関があることを本人が知る
8今できていることを本人が言葉で表現し、持続する。どんなふうになれたらいいか一緒に考える。
9本人がまたきてみようという気持ちを示す。

 見立て
問題の評価
1入院など即座の対応の必要性
2自殺の危機を考える
3現在のストレス状況を考える
4本人家族に役立つ社会的資源を知る。
5本人の長所を知る。
6今困っている事を知る。
7相談暦とその結果を知る。
相談への期待を知る。


継続的援助の可能性の評価

 留意すること
1特定概念や流行の考え方にとらわれずに多角的に
2縄張り意識捨てる
3多忙を理由にしない。
4欠点の強調に陥らない。
単眼思考に陥らない。

 

4 本人との面接

   基本姿勢
関係つくり、それを維持すること。
押し売りでなく、どういうふうなら付き合いたいとおもわれるのか?マイナス感情いだかせないように努力するのが重要ではない。
素因ー要因ー持続因   いい悪いでなく、偶然のかさなり

  治療対象
カスタマー  ・・なにかできたらいいな
コンブレイナント・・誰かのせいにする
ビジター・・なにもしようとしない
その人の1パーセントのカスタマーの部分とつきあう。すぐでてこないので、根気よく付き合う
結構大変でついつい説教したくなる。

うまくいかないと訴えるのはやる気になっています。誉めすぎると引っ込みます。
どうしていいかわからないもやる気があります。

    電話相談
電話は敷居がひくい形態です。つぎにつながるようにすることは大切です。
相談でおもいがあふれてしまう事があります。できるだけ聞くようにします。
次になにをどのようにしたいのか? たくさんあるときはそのなかの1番目と2番目をはなしてもらいます。

  対応例
 基本姿勢・・解決しようと意気込み質問攻めは逆効果。相手のペースに添って話す。プライバシーは守る。
 ゆっくり幅もたせて対応
本人のいる状況をイメージする
電話しながらもできる行動を提案する。
電話きるとき・・はなせてうれしい

5 社会復帰への援助
支持的で自発性を尊重した援助
援助者は受け入れ側にとって非常に敷居が高いです。批判されないかと不安です。自責の念(日本人の特徴)にかられています。

生活の場の提供・・グループホームなど、定期的にフォローする。
学習のサポート
就労視野に入れた活動・・職場の作業能力や対人関係に適応

 

 

 自治体の膨大なガイドラインの一部です。
ひきこもりは誰がなるかわからないそうです。要因のさまざまです。

世の中全体の○○で個人が抑えられぎみのようです。でも仮にどんなに正論だったとしても、それを押し付けてはいけません。
原因も要因も課程も人それぞれです。対処もそれぞれなんです。個々に人をちゃんとみて、その人を尊重して、気持ちも大事にして、効率化もとめず、すぐ結果だそううせず、根気よくつきあっていくもののようです。

こもると、でるのはかなり労力いるんだなあと改めて思いました。だからそれ以前に人を追い詰めるような社会に進んでいかないようにと思いました。特定の人達を否定したり排除したりがなくなりますように。厳しい競争に不向きな人だっています。いろんないき方があってもよくないですか?他人に自分(多数派)が正しいという生き方強制するようになると、耐えられずにこもることもありそうです。
 みんなが自分らしくいきれるようになりますように。

ニート5    http://blog.so-net.ne.jp/life-ayu/2007-07-09-7  ニートフォーラム報告
ニート4    http://blog.so-net.ne.jp/life-ayu/2007-07-09-6
ニート3    http://blog.so-net.ne.jp/life-ayu/2007-07-09-5
ニート2    http://blog.so-net.ne.jp/life-ayu/2007-07-09-4
ニート1    http://blog.so-net.ne.jp/life-ayu/2007-07-09-3


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