おかね 1 [学問]
ある研究者による、元禄文学からお金・こころ・いのち
の考察からです。
元禄文化
日本初の民の文化で、文学の転換期です。
当時の情勢
二度の大火で世界有数の江戸は壊滅的打撃を受けました。
江戸の再建の必要な資金は佐渡金山・戦国が終了していて社会の生産能力は向上していて、供給能力はありました。
需要・生産・街道・流通・金山(資金)=かねの自立=人の行動の目的となりました。
多くの物資が江戸に、多くの資金が地方に行きました。日本史上初の高度成長期がおとずれました。
市民は始めて自由なお金(生活費でなく余裕のおかね)を手にしたそうです。
お金を使うと、使った対象が育ちます。文学他です。
井原西鶴
俳諧からドラマに変化しました。
「一昼夜独吟二万三千五百句」
これは物理的限界の数字だそうです。一晩中ひたすら読み続けるという驚異的なことです。
ここからドラマに発展したとか。
国文学史上初めて、数字で怒り・悲しみとか人の心を表現したそうです。
「世間胸算用」にも出てきます。
買い物はつけで年五回の払いで、大晦日はすごい攻防だったようです。
10年後の近松門左衛門は必然性もったドラマだそうです。
「曽根崎心中」はしょうゆやですが、当時の先端新興産業です。
遊女は、24時間おかねに縛られた存在だそうです。
恋の成就かなわないで死ぬのはわずかの先例しかありません。
おかねがなくて死ぬは日本初だそうです。
「冥途の飛脚」
は小判まかれる見せ場です。
故郷は大和の二の口村ですが、この隣が今井村で、流通拠点で、おかねが山積みされてたそうです。
高度成長で以前と人々のありかたは大きくかわったようです。
二度目の高度成長は戦後なので、生活・社会の変化を体験した方がいるので、いろいろ聞いてみたいですね。
「元禄は現代の始まり」「こころといのちのデジタル化」だそうです。
おかねのあり方が変わり、社会構造かわり、ある意味人の心がかわったのかもしれません。
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