世界樹の迷宮【ファイティング・ファンタジー!】 [GAME]
相棒から電話がかかってきた。
世界樹の迷宮を買ったが、これがとても面白いという。
「イベントの文章の言い回しが、独特やねん。」
ウィザードリィだの、BUSINだのをこよなく愛するお前には、ピッタリというのだ。
世界樹の迷宮はDSのタッチパネルを使って、ダンジョンの地図を自分で作成するという。
筆者はかつて、完璧なマップを作成するのに情熱を注ぐ、『マッパー』だった。
今でも松本の実家に帰れば、方眼紙にビッチリと書き込まれた、
子供ながらに自信作の地図が、大切にしまってある。
薦めどおりに、予約していたレイトン教授と不思議な町をキャンセルし、
迷宮に入った筆者。
「言い回しが独特やねん」と、友人は言ったが、
ああ……これは……この言い回しは……
ファイティング・ファンタジーですよ!
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元々RPGというのは、ボードゲームのようなゲームだった。
ゲームマスターというシナリオライター兼司会進行役と、数人のプレイヤーで遊ぶ。
これを、一人でも出来ないかな?と考えて、
コンピュータで再現した(ウィザードリィ)のが、
アメリカのロバート・ウッドヘッドとアンドリュー・グリーンバーグ。
ゲームブックという数百個のパラグラフ(段落)に分けられた本で再現したのが、
イギリスのスティーブ・ジャクソンとイアン・リビングストン。
このゲームブックのシリーズがファイティング・ファンタジーという。
日本では当時、社会思想社の現代教養文庫から、文庫本のサイズで出版されていた。
漢字が多く、小学生だった筆者には、ゲームとはいえ、ちょっと難しい本だったが、
イギリス産ならではの、緻密で不思議で、ちょっと不気味で美しい挿絵にとても惹かれて
国語辞典を引き引き、遊んだのを覚えている。
コンピュータゲームと違って、創りやすかったせいか、
粗製な駄作が乱造されていつしか廃れてしまったが、
ファイティング・ファンタジーシリーズはゲームとして秀逸な作品だった。
初期の2作は扶桑社より、
最高傑作と呼ばれるソーサリー4部作は創土社より復刊されているので、
機会があったら、読んでみるのもいいし、読まないのも自由だ。
なんちゃって。
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