Vol.45 物件の不利な点を伝えない営業マン
一般的に、アパート・マンションを借りるにあたっては、事前に物件見学し、お部屋の中を確認してから契約することとなります。
私が見る限り、お部屋の中をしっかりとチェックされる方は多くいらっしゃいますが、物件の周辺環境については、あまり確認されていないようです。
物件の周辺環境の悪さによっては、契約後すぐに解約、ということにもなりかねませんので、物件見学する際は、お部屋の中のみならず物件周辺についてもしっかりと確認する必要があります。
そこで、今回と次回にわたり、物件の周辺環境についての注意点、についてお伝えします。
大学生のAさんは、ある不動産屋の営業マンの案内のもと、賃貸マンションを見学しました。
新築物件ということもあり、部屋の中はきれいで最新設備が整っています。また、隣地に大きな空地があるので日当たりも良好です。
「僕は、日当たりの良い部屋を探していたので、この物件は希望条件にぴったり合っています。隣地の広い空地のおかげですね!」とAさんが言うと、「7年ほど私がこの物件を担当していますが、やはり日当たりの良さが一番のウリですね。洗濯物が良く乾くと入居者の方にも喜ばれています。これだけ日当たりが良いお部屋は、当社が取り扱っている物件では他にはありません!」と営業マンは笑顔で答えました。
Aさんは、希望条件に合致した物件が見つかったので、契約することにしました。
入居後・・・
Aさんは、ふと隣地の空地の使い勝手が気になり確認することにしました。
すると・・・
なんと!マンションの隣地は、たくさんのお墓がある墓地でした。
「隣地が墓地なんて聞いていないよ。いくら日当たりが良くても気味が悪い!」
Aさんは、すぐに不動産屋に連絡し、その旨を伝えると「確かに隣地はお墓ですよ。しかし、物件案内の際に用途については質問されなかったのでお話しませんでした」と担当の営業マンは平然と答えました。
隣地がお墓だということを知っていたら借りなかったのに・・・
Aさんは、ため息をつきました。
事例を見る限りでは、営業マンは積極的にAさんを騙したわけではありません。
しかし、事例のように、物件の長所だけを客に強調して伝え、短所になる可能性があるものについては、自分からはあえて伝えない営業マンもいます。
Aさんのような失敗をしないためにも、物件見学するときは、お部屋のみならず、物件周辺の環境についてもしっかりとチェックするようにしましょう。
最後に・・・
事例で取り扱った墓地については、気味が悪いと感じる方、特に気にならない方、に分かれるかと思います。
周辺環境の良し悪しについては、個人差がありますので、ご自身の線引きで判断することとなります。
ポイント 物件見学する際は、周辺環境もチェックすること!
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