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卒業 加賀恭一郎シリーズ [本]

最近、仕事と競馬ばかりなので、ちょっと休養もかねて読書しました。
先日、ブログで東野圭吾の「新参者」を紹介しました。
テレビドラマ化が発表されたらしく、僕のブログにも「新参者」の記事を求めての訪問者も増えています。
関連記事:新参者

そのときの記事にも書きましたが、読後の清涼感がよかったので、その清涼感を求めて、「新参者」に出てきた加賀恭一郎という刑事の別の話を読んでみることにしました。
それが、今回紹介する、「卒業」(雪月花殺人ゲーム)です。
加賀恭一郎シリーズの第一作です。
卒業01.jpg

感想です。
後味の悪い作品です。
読後の清涼感を求めて、この作品を読みはじめたのに、この後味です。

内容ですが、ネタバレになるので、あまり詳しくは書きませんが次のとおりです。
加賀恭一郎が大学生の頃の話です。
話の核となるのは、お茶の作法(ゲーム)のひとつ「雪月花之式」の最中に、加賀の友人が死にます。
友人の死が、自殺なのか他殺なのかも含めて謎です。
その謎を解明するのが加賀の役どころです。

そもそも、お茶会の最中の死という舞台設定がしっくりきません。
主人公たちは大学生なんです。
わざわざお茶会じゃなくてもと思ってしまいます。
なんだか、作者が、お茶会の雪月花之式を利用したトリックを思いついたから、それを小説にしましたというような印象です。

そのあと、気になったのが、小説の主要人物がみんな大学生なのですが、その会話がえらく大人びている印象です。
ドラマで、大人の俳優が、学生服を着て学生の演技をしているような感覚に近いです。
20年以上も前に書かれた作品ですので、東野圭吾も今とは作風が違うのかもしれません。

でも、人それぞれに好みがあるからねえ。

「新参者」を読んで加賀恭一郎を知ったビギナーの人は、「卒業」を読むと、これが同じ作者で同じ刑事の作品なのかという違和感は覚えるだろうな。
今度、「新参者」がドラマになるから、加賀恭一郎シリーズを一から読みたいと思っている、全くの素人の人は、「卒業」ではなく「新参者」から読むことをお勧めします。

今日の結論 「加賀恭一郎シリーズを読むなら、新参者から読もう」

加賀恭一郎シリーズについては、僕はまだ「新参者」ですから、「卒業」するにはまだ早いようです。

おあとがよろしいようで。

なんだか落語みたいだな。

卒業 (講談社文庫)

卒業 (講談社文庫)

  • 作者: 東野 圭吾
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 1989/05/08
  • メディア: 文庫



新参者

新参者

  • 作者: 東野 圭吾
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 2009/09/18
  • メディア: 単行本



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