『時効警察』第６話

とにかくですね、スノーボードクロスが面白くって。男子決勝のデッドヒート。女子決勝、呆然唖然の大逆転。こんなに面白い競技のこと、全く知りませんでした。ってことに関係なく、『時効警察』です。

＃６　恋の時効は２月１４日であるか否かはあなた次第

脚本、演出・園子温　ゲスト・森口瑶子

偶然知り合った女子高生の母親（森口瑶子）に、十文字さんがフォーリンラブ。一方霧山は、被害者の遺族の姿を見て、時効事件に嫌気が差してしまいます。かたや、恋に恋焦がれ恋に落ち、かたや一人ふらりと旅に出、全く事件を追っていなかった二人が、皮肉にも、時を同じくして、時効が目前に迫った犯人の正体に気付いてしまうのでした・・・

面白く、味わいが深い話でした。演出もかなり尖がっていて、完璧いちげんさんお断りの内容でしたね。

時効事件を扱うというこのドラマの設定からして、時効直前の犯人ってのは、必ず取り上げるテーマだとは思っていました。でも最終回だと思ってましたよ。このタイミングで取り上げるなんて。ただ、ともすれば重くなりがちなテーマを軽ーく扱うのが時効警察流です。

霧山が時効の存在自体に疑問を持つ、ってこのドラマの根幹に触れちゃうんじゃないんですか？それを、オダギリジョーの引きちぎれた芝居で、輪郭をなぞり、深く踏み込まない様が上々でした。

そうそう、このドラマの見所の一つは、ゲスト女優の力が爆発するところですが、今回の森口瑶子さんも見事でした。前半は森口さんのプロモかと思うほど、魅力を発揮。ナンシーコス？の三日月さんが霞む勢いでした。

後半、あわよくば「あれ、はぐれ刑事（※１）ってまだやってたんだっけ？」ってなりそうな話を、終始笑顔の森口瑶子さんが、非常に上手くバランスをとっていたと思います。「ちゃーんと生きてね」は会心の表情。

まぁ当たり前ですが、話は無理が多いです。女子高生、逮捕させたかったのかよ！とか、つかもっと早く誰か気づけよ！とか、整形する覚悟なら髪型とメガネをまず何とかしよう！とか。でもいいんです。そういうことが問題のドラマではないですから。

でも、あの女子高生とのやりとりで、霧山の時効に対する疑問は解決しちゃったんですかね？それは、よくないと思うんですが。

ラストのテロップは「今回でソノ・シォ～ンは終わりでショ～ンボリですが　このドラマはフィクションです」。目立ちたがりだな、園子温。

次回のゲストは葉月里緒奈。チェキラッチョ。

※１　はぐれ刑事：テレビ朝日で放送していた、藤田まこと主演の刑事ドラマ。息の長いシリーズだったが、さすがに終了したはず。純情派ってなんだよ。