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『神はサイコロを振らない』第2話 [過去の連ドラ]

あー、やっぱり客足が遠のいてますな。ネット環境にトラブルがあって、31日まで、更新が疎らになります。でも、懲りないで見てください。

今期私のイチオシドラマ、『神はサイコロを振らない』第2話です。

ストーリーとしてはほとんど進んでいません。402便で帰ってきた乗客たちが、どうもまた消えるんじゃないか、という不穏を匂わせ、ヤス子(小林聡美)が402便対策室に復帰しただけでした。

相変わらず手法はコメディートリックスターとしての武田真治が小気良く、哲也(山本太郎)とのカラミは笑えました。深刻な会話中に挟み込まれる小ネタもいやみにならず、快調です。

それでいて、毒気はまったく抜けていません。例えば402便で帰ってきたピアニストの少女が、自分の追悼アルバムを見て『死人で金儲けするなんて』・・・これすごく簡単に流れてましたけど、現実にアホほど見る情景ですよね。いい話として。

ヤス子が大見得きって対策室に復帰するシーンはものすごく格好よく、そして私個人にひどく響くシーンでした。社会人は多かれ少なかれ、何かしら理想を抱いて会社に入るはずです。ヤス子はお客様を無事に届けるって思いを持っていました。しかし、10年、その仕事をやっていてたどり着いた場所が前回の 『上司に帰れといわれたから帰る』でした。

それが今回亜紀(ともさかりえ)と哲也という10年前の自分を映す鏡に触れ、そのころの思いを取り戻す。その姿の雄雄しさ。カッコよさ。カッコいい見得とはこういうものだと思いました。そして彼女の発した言葉は、私を含め社会人数年目の人間には強烈に響くものだったと思います。

ただ、今後どう考えてもヤス子がこのままヒーローでいるとは思えないんですよね。

突然ですが、『劇画オバQ』という漫画をご存知でしょうか?トリビアなんかで取り上げられたこともある、藤子・F・不二雄先生の漫画です。

ストーリーはよく知られるオバケのQ太郎の15年後の世界。大人になった正ちゃんのところに突然Q太郎が帰ってきます。結婚している正ちゃんは、最初こそ懐かしさに喜びますが、『大飯ぐらい』で『社会の常識』を身につけていないQちゃんをしだいに疎ましく思います。ところが、かつての仲間たちと酒を酌み交わしていた時、ふとを失ってしまった自分に気がついてしまいます。そして仲間たちも意気投合し、かつて作った子供の国を目指そうと決心します。ところが次の日、自分に子供が出来たことを聞かされた正ちゃんは、昨日の決心など忘れ、喜び勇んで会社へ向かいました。

ラストは正ちゃんが子供でなくなったことを知ったQちゃんが去って終わりです。

『神はサイコロを振らない』ではヤス子が正ちゃん。亜紀と哲也がQちゃんに相当しそうです。

今のところ過ぎ去った10年を、ヤス子の側からしか描いていませんが、今後亜紀や哲也の側からの10年がどう描かれるか、非常に楽しみです。

ただ、あと8日で彼らが再び消えてしまうかも、って枷、物語上必要なのかもしれないけど、あまり好きな設定ではありません。特にみんなが見守るなか、彼らは光に帰っていきました、ってラストにはしないでほしいです。現実で、対処して欲しいです。


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