子どものお小遣い定額制に向けてー子供への金銭教育その5- [G 金銭教育]
◆リード:前記事末に、「2月から暫定お小遣い料金として月1000円を渡し、4月からのお小遣い制への移行に向けて、試行期間に入った。仮免許で実際の路上運転に相当する段階に入ったのである」と書いた。
今回は、試行期間スタートまでの取組について紹介する。
2008.2.9 子どものお小遣い定額制に向けて
ー子供への金銭教育その5-
前記事末に次のように書いた。
「おうちdeおこづかいゲーム」ステップ4を、この後も1月26日、27日と行った。
これで、お小遣い制へ移行するための準備教育パートⅠー「おうちdeおこづかいゲーム」ーは終了である。
たとえて言うならば、自動車教習場での練習は完了である。仮免許取得である。
次のステップとしては、自動車学校でいうところの路上運転がある。実際の道路を走るのだ。
どんなにこのゲームがすぐれていても、現実の消費活動、アクシデントはずっと複雑で多岐にわたっており、現実のお金のやりくりの経験にかなうものはないのである。
また、昨年DVDの返却が1日遅れてしまい、延滞金300円を払った。悔しかったし、二度と遅れるものかと思った。この感情は、ゲームでは生じにくいのである。
あくまで、この「おうちdeこづかいゲーム」は、その後の「お小遣い制への移行」の準備教育が主眼なのである。
アキコには、2月から暫定お小遣い料金として月1000円を渡し、4月からのお小遣い制への移行に向けて、試行期間に入った。仮免許で実際の路上運転に相当する段階に入ったのである。(以上前記事より引用)
【お小遣い制への移行に向けてⅠ「欲しいものと必要なもの」をはっきりさせる】
4月からのお小遣い制に向けて、2月、3月はその試行期間である。
試行に当たり、まず行ったことは、アキコに欲しいもの・必要なものをはっきりさせたことである。言わば、2ヶ月間の予算を立てさせたことである。(1/27,28)
私「アキコ、<おうちdeこづかいゲーム>のときみたいに、2月と3月のこの2ヶ月間で、まず買いたいものの計画を立てるよ。<ほしいものリスト>を作るんだよ。 赤カードみたいに本とかたこ焼きとか<欲しいもの>、それからみどりカードみたいに鉛筆や消しゴムなどの文房具とかの<必要なもの>を好きなだけ、自由に考えてノートに書いてごらん。」
アキコ「わかった。 えーと、サティのゲーム・かい人二十めんそう・えんぴつ・くつした・花札・時計・スキー道具・鉄棒&ブランコ・スノーボール・ドラえもんが動くやつ・海ブドウを育てるセット。」(言いながら書く。)
私「それじゃあ、その中で特に欲しいもの・必要なものを赤丸をつけてごらん。」
こう指示を出した。
アキコは、「怪人二十面相の本、鉛筆、靴下、スキー道具、海ブドウを育てるセット」を赤丸で囲んだ。そして、一旦学習を終えた。
翌日のこと。昨日書いた欲しいもの・必要なものリストを見ながら、さらに「とっても欲しい・要るもの」「まあまあ欲しい・要るもの」「そんなに欲しいわけではない・要らない」の三つのランクに分けさせた。
アキコは、次のように分けた。
*欲しいもの・要るものリスト(ランク付け)
さらに、そのリストに載っているものについて、値段を一緒に調べた。
私「アキコ、海ブドウってなんだ?」
アキコ「NHKおはよう日本まちかど情報室で紹介されたんだよ。」(アキコが毎日見ている番組である。)
私「ふ~ん、じゃあインターネットで調べてみよう。(一緒に調べる)アキコ、ダメだ。15,000円もする!」
アキコ「う~ん。(しょうがないか)」
私「花札はいくらかな。(インターネットで調べる)1,900円だぞ。」
アキコ「けっこう高い!」
私「そうかもね。 あとスキー道具は万単位のお金がかかるから、アキコのお小遣いから買わなくてもいいよ。」
私「アキコ、どうして靴下が要るの?」
アキコ「靴下がやぶけてあんまりないんだよ。」
私「そうなんだ。」
アキコ「お母さん、靴下2足はいくらぐらい?」
妻「靴下3足で大体1,000円よ。」
こんな感じで値段を調べた。
かくて欲しいもの(おうちdeこづかいゲームでいう赤カード)、必要なもの(おうちdeこづかいゲームでいうみどりカード)が出そろった。
【お小遣い制への移行に向けてⅡ「仮のお小遣い額を決め、試行スタート」】
さて、ここで問題は、試行期間にお小遣いを渡すかどうか、また渡すとしたならお小遣い額をいくらにするかである。
今までの貯金箱にあるものだけからスタートすることも考えたが、結局試行期間中は一ヶ月1,000円渡すことにした。
主な理由は、2ヶ月分2,000円で、とっても欲しいもの・要るものである鉛筆(200円)+靴下(1,000円)+怪人二十面相の本(600円)=1,800円がカバーできるからである。そして、<おうちdeおこづかいゲーム>の場合も、お小遣いをもらうところからスタートしていたからである。
また、小学校3・4年のお小遣いの平均額(これは一世帯の平均貯金額と同じでほとんど意味をなさないが)なども一応調べてみたが、主な理由は上の通りである。
さらに、貯金箱にはアキコとクニコのこれまでの貯金が共同で入れてあった。(大きな額は妻が預金していた)その額は、7,873円であった。それをアキコ4,000円、クニコ3,873円に分け、4,000円もお小遣い帳のスタートに1,000円のお小遣いと一緒に収入とすることにした。予期しない出費や<まあまあ欲しい・要るもの>の購入に対応するためである。
かくて1月31日(木)、私はアキコに2月分のお小遣いを渡した。
私「アキコ、お小遣い額は仮に1,000円にしておくよ。2ヶ月分で2,000円だから、これだとどうしても欲しいもの・要るものを買っても、少し余るだろ。それに貯金箱の中の4,000円を収入にしてスタートしよう。」
アキコ「わかった。」
私「はい、2月分のお小遣い1,000円だよ。」
アキコ「ありがとう。」(両手で受け取る。嬉しそう。)
アキコのお小遣い制への試行がスタートした。いよいよ仮免許による路上運転がスタートしたのである。
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◆キーワード:1 お小遣い制へ 2 金銭指導 3 おうちdeこづかいゲーム
◆留意点・その他
・「こづかい帳」は、<おうちdeこづかいゲーム>を買ったとき、サービスで陣内恭子さんが付けてくれたものを使った。
・<買いたいものリスト>は、結局次のようになった。
・お小遣いで買うものの範囲(どこまでをカバーするかで大きく額は違ってくる)やお小遣い額やお小遣いを渡す日、ルール(途中で足りなくなっても追加はなし、必ず積み立て貯金をする、こづかい帳をみてもらう日etc.)などは、4月正式にお小遣い制に移行するときに決める予定である。
仮免・・・というたとえがいいですね。
やりっぱなしじゃなく、いきなりでもなく
一緒に考え、行動してあげる。
徐々に手を離していく。
このステップが大事なんですよね。
先日お小遣いってなに?と
娘に尋ねられました。
もうすぐ小学生、うちが持たせなくても、
よそのお子さんが持つことは十分考えられます。
いろんな考え方、使い方を見るようになるでしょう。
親として、どう接するのが良いか、
夫と一度話さなきゃと思いました。
by miyu (2008-02-10 05:58)
>miyuさんへ
金銭教育も、教育である限りは、徐々にステップを踏んで教えていくことが基本になると考えます。
アキコは、小4から正式にお小遣い制に移行する予定です。これは、去年から決めていたことです。妻とももちろん相談済みです。
昨年末には、来年の自由研究のことが少し話題になりました。「賢い買い物の仕方なんかいいかもね。」と、私は話していました。そうなる可能性がかなりあります。
いつから始めるかは、それぞれのご家庭の方針がありますから、それぞれ決めていけばいいと思います。
ただ、金銭教育はとても大事な内容で、現状では家庭が主体となって進めるだけに、できる限り意図的・計画的に行いたいところです。私自身は、きちっとした金銭教育を親から受けた記憶はありませんが、我が子にはきちっと金銭教育をしようと決意しています。
by 泉河潤一 (2008-02-10 18:30)
はじめまして。
子供の金銭教育…気になりますねー。
無意味な借金をつくる様な大人にはなって欲しくないし。
我が家では定額のお小遣いはあげていません。
「毎月、給料日がくればだまっていてもお金が入る」と
思う大人になりそうな気がして…
我が家でも子供の金銭教育を色々考えています。
勉強になります。
by おとうさん (2012-05-17 14:42)
>おとうさんへ
金銭教育は重要ですね。物を大切にするというところから、既に始まっていると思います。ムダな物を買わない。よく考えて、買う。買った物は、大切に使う。「お父さんが働いているから、ご飯を食べられるんだよ。」という言葉がけ……。お小遣い制以前にやることは、たくさんあると思います。
by ファーザー (2012-05-19 08:36)