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自分が先、自分が一番!という子に育てない [B3 しつけ:マナー・その他]

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2006.6.3自分が先、自分が一番!という子に育てない*

 5月27日(土)第34回父と子塾をしていた時のことだ。

 私とアキコ・クニコの親子3人は、中休みに、ワタミのアイスクリームを三つに分けて、食べようとしていた。(一つを三つにです。普通は一つずつでしょうが。)

 私が分け終えたところで、クニコが我先にさっと自分の分のアイスを取った。


 それを見たアキコが、
「クニコ、お父さんが先だよ!」
と、強く言った。

 クニコは、お姉ちゃんにそう言われて、すごすごと元に戻した。

 私ファーザーは、もともとほとんど同じ大きさなのだが、一番大きいと思われるものを一番先に取った。そして、アキコ、クニコと取った。

 私は、この「クニコ、お父さんが先だよ!」というアキコの言葉を聞いて、内心感激していた。

 おそらくは、多くの家庭では、親そっちのけで、我先にと子供たちが取るのではないのだろうか。我が家もかつてはそうだったから……。

 思い起こせば、2年程前のことだったと思う。当時、私たち一家4人はN市でアパートぐらしをしていた。勤務地が遠く、自宅からは通えなかったためだ。

 今となっては、詳細は忘れてしまったが、残っていた何かおいしいお菓子ー少し足りないーを食べるのに妻は、確か次のように言った。

妻「じゃ~みんなでジャンケンをして。」
 妻は、足りないので自分は食べなくてもいいと判断して、残りを平等にジャンケンして分けようと提案したのだった。

私「いや、私はジャンケンはしない!」

 確かこのように言って、残っていた何かおいしいお菓子はとてもほしかったのだが、ジャンケンには参加しなかった。うまく説明できないが、私の体の中に何か「おかしい!」という感覚があって、ジャンケンをすることを拒否ーボイコットーしたのだ。

 この感覚の背景を説明すると、次のようだったかもしれない。
○「私が働き、給料をもらい、その結果そのおいしいお菓子が買える。働いて給料をもらうといくことは、もちろんやりがいを感じ楽しいこともあるが、つらいこともたくさんある。並大抵なことではない。子供たちは、当たり前だが、そんなことはしていない。
 もちろん親として働いて家族を養う責任をもつのは当然だが、おいしいものをわけるという場面に限って平等に、と言われても承伏しがたい。」「働いて疲れて帰ってきた私にとって、そうでなくても甘いもの大好きな私にとって、どうしても甘いものが食べたいのになんで子供と同列なの!」という気持ちがあったように思う。

○また、親として、人間の価値として親子が平等・対等としても、何でも平等・対等という感覚が子供に育つことを恐れたように思う。

 私のこのおかしい!という感覚をどう言い表したらいいかと思っていたら、田中喜美子『しつけのできる親になる』(海竜社、1,400円)に次のような記述を見つけた。


●生活の主導権は親に
 寝る時間、起きる時間にも子どもとの区別をつけなければならないように、家庭での他のさまざまな暮らしの面でも、大人と子どもの区別が必要です。…<中略 筆者 >…
 今から五十年以前には、父親だけが別のお膳で、悠々とお酒を飲んだ後に別のおかずを食べ、まさに「特権者」扱いをされていた時代がありました。いくらなんでもこれは行き過ぎかとは思いますが、大人と子ども、親と子がつねに同じレベルで扱われるべきだと考えることは、平等主義に行き過ぎです。
 Rさんの家では、夕食後のデザートを食べて歯を磨いたあとは、夜の間食を一切しないことにしていました。ところが父親は男性にしては、珍しいほどの甘党。いつもと違って早く帰ってきたある日、買い置きのまんじゅうを口にしたのです。めざとく見つけた4歳のKちゃんは、「いけないんだもん、いけないんだもん、甘いもん食べちゃいけないんだもん!」と大騒ぎ。そのとき母親のRさんはきっぱり、「パパは疲れているんだから、甘いものを食べたくなるの。大人はそれでいいんだよ。あなたも夜甘いものを食べたいのなら、早く大人になりなさい。子どもと大人は違うの!」と言い渡したのでした。
 大人になってもいいことはないらしい、子どものままでいたい、と考える子どもたちが増えているのですが、彼らは子どものくせに大人と同じ自由をーしかも責任のない自由をー親によって与えられてきた不幸な子どもたちなのです。
 子どもを王様扱いにし、甘やかす親たちは、わが子の未来への期待を奪っているのです。
 「子どもと大人は別」と母親に教えられたKちゃんは、早く大人になりたい、と思ったことでしょう。
(前掲書56ページから58ページより引用)


 うまく私の感覚を表現してくれていると思ったので引用・紹介した。

 さて、それからどうしたか。
 私はケーキが好きで、仕事で忙しい時期になると、ケーキを買う回数が増える。ストレスがたまるのだ。
 娘たちもケーキ大好きに育って(育てて)しまった。バースデーケーキは別だが、普段私が買ってくると、こう言っていた。

私「お父さんがまず選ぶ。 お父さんが働いて買ってきたんだから……。」

 お菓子など切って分ける場合も、同様だった。

 ※ 毎晩のように食べる果物などは、妻まかせである。

 
 アキコが1年生になって間もない頃だったように思うが、5年ぶりに自宅に帰ってきて、実母は孫のアキコ・クニコをかわいがり、アキコは少々有頂天になっていた。
 そんなアキコと主導権争いをしたことがある。

アキコ「アキコが一番!」
私「いや、お父さんだ!」
アキコ「アキコが一番!」
私「いや、お父さんだ! だったら、お母さんに聞いてみようか。」 ・    アキコ「……。」

 いつしか私ファーザーが、我が家では一番である。

 それは、子どもに権力を振るいたいからではなく、私は(妻も)その方が教育上いいと思っているからである。

 私の友人の家庭では、「テレビ(のチャンネル)は、まずお父さんが見てから。」ということになっている。友人である父は、テレビなどそんなに見たくもないのに、わざとテレビのチャンネルを回してるそうだ。
 友人曰く「何でも自分の思い通りになると思う子に育つと困るから。」

 仕事上、大勢の子供たちを見てきたが、「自分が一番、親(周囲の人)は何でも思うとおりになる」と思って育った子は、トラブルが多いように思う。なぜなら、友人同士の現実の中では、そんなことはありえないから。

 家庭における人間関係は、そのまま学校の、将来的には職場の人間関係につながっていく。

 家庭で何でも自分の意のままになると思っている子は、そのように学校で振る舞い、周囲とトラブルが多発したり、意のままにならない現実にぶつかり、ストレスがたまることになる。あるいは、周囲に大きな迷惑をかける存在となる。

 一方、疲れて帰ってきたお父さん(お母さん)を先にしようとする、思いやりのある子に育てば、学校でもそのように振る舞い、周囲と仲良く、楽しく生活できることになる。あるいは、周囲に大きな癒しを与える存在となる。

 われ先に好きなものを取ろうとする子よりも、思いやりのある子どもに育てたい。

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ママベル

日々の生活の中で、忘れそうになるけれどとっても大切なことですね。
『ひとを思いやる心』は、家庭で育てられる大事な気持ちだということを
忘れてはいけないと感じました。
by ママベル (2006-06-04 19:14) 

kingyo-weed

はじめまして♪2歳児の母の金魚草と申します。コメントを頂き、どうもありがとうございましたm(_ _)m さっそく遊びに来させて頂いたのですが、素晴らしいブログですね。うちもそろそろ躾を考えなければいけない時期になりました。色々と参考にさせて頂きますm(_ _)m
by kingyo-weed (2006-06-05 05:24) 

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