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ちょっと微妙 [仕様と価格]

 流石に30万円の追加は現実的ではなく、スタイロフォームATの採用は諦めました。一応昨日記した対策を講じることによって、17cm厚の基礎スラブを貫通されない限り、シロアリが基礎内に侵入するためには、必ず露出面を通らなければならない構造になりました。この露出面は全て目視可能なので、蟻道ができているか自分で確認できます。
 また、5年ごとの防蟻処理と点検も必須だと思っています。
 これ程までにシロアリ対策に拘るのは、前記した基礎断熱+蓄熱暖房という条件の他に、予算的な都合で構造材に特別なものを使用できなかったという理由があります。土台に堅い樹種(ヒバや檜・・・芯持ち材でなければ意味ありませんが・・・)を使用すれば、シロアリが侵入したとしても土台の食害は比較的ゆっくり進みますので、定期的に点検していれば被害が進む前に気が付く可能性は高くなります。その場合でもシロアリは比較的柔らかい間柱や床板等を食害しますので、被害量が少なくなる訳では無いのですが、土台とその他の部分では被害の深刻度が違います。かっぱ亭の土台は集成材、構造材は集成材とSPF(J grade)が使用されており、強度的には問題ありませんが、シロアリや湿度に強いとは言えません。このため、

1.木材を乾燥状態(低含水率)に保つ
2.シロアリ対策をとる

ことは欠かせないのです。
 1.については、高気密・高断熱住宅が建てられ始めた頃の失敗からの教訓や、透湿防水シート等の気密・断熱部材の開発によって、高気密・高断熱住宅の施工法はある程度確立された感があり、かっぱ亭の場合も床下の排湿さえ気を付ければ、問題は少ないだろうと考えています。(Beハウスでは基礎断熱にする場合標準で、床下断熱換気口を設置し、床ガラリを設けて床下の空気も換気するなどの対策を採っています)
 残る懸念はシロアリということで、昨日記したような対策を講じました。そのための費用は基礎打設面積の増加、耐火パイプ施工追加、化粧モルタル取りやめで、差し引き約10万円でした。

 しかし、最近ネットで見たHPに、

 シロアリは温度が40度以上になると生きていけない

という記述を見つけました。自然界には温度が40度以上になる場面は殆どありませんからシロアリにとっては問題ないのでしょうが、電気蓄熱式床下暖房を稼働した場合、床下温度は40度を超えます。
 と言うことはシロアリが生きていけない環境?

シロアリについて
シロアリも暑さに弱い!

 ちょっと微妙な気分のかっぱです。 (やっぱり暴走気味だった?)

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toyo

はじめまして、ブログ拝見させてもらっています。大変な勉強家とお見受けしました。家を建てるって事は大変なことですよね。よく、せっかく完成したのにに家族の誰かが病気になったりとかの話を聞きますが、それだけストレスが溜まるのかもしれませんね。kappa様もどうぞストレスにはつけてくださるように。
余計なお世話かと思いましたがブログを拝見して気になることがふたつありましたので、迷ったのですが一応、私の経験を参考にしていただければと思い書かせてもらいます。
ひとつは「ヒバ油」の防蟻剤は私も使ったことがありますが(当時は大変な期待をして使いました)結果はいまいちでした。原因はヒバ油の揮発成分が抜けると防蟻性がなくなるからだと後で知りました。また木酢液・竹酢液も随分期待して使ったのですが同様の結果になりました。数ヶ月はもちますが5年はとても無理です。
もうひとつは外断熱・内断熱にかかわらず「基礎には断熱施工は絶対しない」ほうがいいと思います。理由は打ち継ぎのない基礎でも将来地震やあるいは地盤のゆるみで基礎・基礎底面にひび割れが起こる可能性は捨てきれないからです。(私のブログで基礎の内断熱でシロアリが侵入して危なかった写真を載せてあります。)化粧モルタルも厳禁です。
「水抜き穴」からシロアリが侵入するケースは確かにありますが可能性としてはとても少ないと思います。まあこれはどういう方法でも「漏水があった場合に確実に水が抜ける方法」であればいいと思いますが。というのは、漏水はけっこう「よくあること」だからです。
私は建築家ではありませんので床下以外のことは口を挟む気はありませんが、この二点だけちょっと気になりましたので書かせていただきました。
他意はまったくありません。参考にしていただければ幸いです。
かえってkappa 様のストレスをためる原因を増やしてしまったかもしれませんね。ごめんなさい。老婆心ながらコメントさせてもらいました。
by toyo (2007-09-02 19:38) 

黒光り

初めまして、僕も茨城で建築を計画しているものです。色々と検索していたら辿り着きました。
実は僕も蓄熱暖房機の導入を考えています。
ただ床下は2点ばかり引っかかることがあってやめようと考えてます。
①蓄熱暖房機によって、木材の収縮がおこる。構造的に問題があるほどではないにせよ、かなり木は痩せたり反ったりすると考えてます。
以前蓄熱暖房機(床置き型)のカウンターが5cmも反ったという話も聞きました。少なからず土台などの構造根幹にそのような原因の種を自ら撒くのは避けたい思いのためです。床鳴りは間違いないでしょうし・・・。

②防蟻材の蒸発による体に対する影響。
 いくら安全になったとはいえ、殺虫剤や防蟻材を体内に入れることは避けたい。よく床下蓄熱機を採用する方は通気口を設けるのを目にしますが、個人的には考えられません。

この二点が拭い去れず、床下蓄熱は諦めました。どのようにお考えでしょうか?またいい解決方法があれば教えてください。
by 黒光り (2007-09-03 14:17) 

kappa

toyo様、プロの方からコメントを頂けて嬉しいです。
先日防蟻処理をしたときに業者さんに聞いたのですが、最近のひば油成分の防蟻剤はマイクロカプセル化されていて、効果が持続する様に工夫されているそうです(成分もヒバ油だけではないそうです)。5年間の保証書をもらいましたが、もし効果が短いのならば点検を早い時期から行う必要がありそうです。
スラブのひび割れについてはちょっと予想がつきません。
私も土木工事の監督を4年間やっておりましたが、その時の経験では20cm近い鉄筋コンクリートに物理的な力でひび割れを生じさせるには、かなりの地振動が必要で、その時には上屋も無事では済まないと思ってます。(コンクリートが貧配合であったり、無筋の場合は簡単にクラックが入ると思います)
先日toyo様のブログにコメントさせて頂きましたとおり、べた基礎・基礎断熱の被害例と進入経路について取り上げて頂けましたら、基礎断熱を採用しようとしている方々にとって、大変参考になると思うのです。
よろしくお願いします。
by kappa (2007-09-04 15:05) 

kappa

黒光りさん、コメントありがとうございます。

①についてですが、通常の床暖房でも床下地などはかなり高温になると思われます。またご指摘のとおり、室内に置く蓄熱暖房機周辺の温度はかなり高くなり、フローロング材の選定には気を遣う必要がある様です。ただ、どちらも床下断熱であれば土台や大引きはそれ程高温にはならないと思います。これに対して蓄熱式床下暖房は土台が30度以上の温度となり、一年に夏が2回来るような感じになります。かっぱ亭では土台や大引きは、全て変形しにくい集成材を使っています(デメリットはシロアリに弱い事です)。

②については、ヒバ油その他の天然植物成分から成る防蟻剤を使用する事で対処しました。この種の防蟻剤は、上のtoyo様のコメントにある様に、効果が弱いのかもしれません。ただ、5年保証をしているのを見ると、最近の製品はある程度の効果が持続する工夫がされているようです。

いずれにしても、「これなら安心」と自信を持っている訳ではないのです。床下暖房については北海道、東北で既に多くの施工実績があり、上記問題についても対策が確立されつつあると思いましたので、採用したという所です。ただ、シロアリ問題は別で、記事に記した対策を講じた上、定期的な点検をしていくしかないのかなぁと思っています。防蟻点検等を定期的に行わないのでしたら、床断熱にして室内に置くタイプの蓄熱暖房機を設置した方が無難だと思います。
by kappa (2007-09-04 15:07) 

黒光り

ご丁寧にコメントいただきありがとうございました。
返事が遅くなり申し訳ありません。
気になる点があるんですが、床下は温度の高さより湿度の低さなんです。
そうじゃなくても、真冬は湿度が低いのに温度を上げて、絶対湿度を下げてしまう。
集成材とはいえ、湿度には敏感だろうと思うんですが、どうなんでしょう?

5cm反ったカウンターの話も集成材だったもので・・・。
by 黒光り (2007-09-09 16:20) 

kappa

黒光りさん
コメントに気づかず、返事が遅れてすみません。
私は逆に建築後数年間、基礎コンクリートから出続ける水蒸気をどう逃がすかに気を取られ、過乾燥の問題は余り考えていませんでした。確かに床下式にしろ、室内設置式にしろ、蓄暖を使うと冬は非常に乾燥するという記事が、複数のブログやHPで見られ、加湿器を使っている例が多いのです。原因はちょっとはっきりしないのですが、家全体の空気が暖められるからでしょうか。
気体の体積は絶対温度に比例しますから、5℃の空気を35℃に加熱すれば体積は約1割増加し、絶対湿度も約1割減少します。日本の気候では冬の絶対湿度が4~6g/m3程度、夏は18~24g/m3程度でかなりの変動があります。この冬場の絶対湿度が10%小さくなって3.6~5.4g/m3になったとして、大きな影響が出るとはちょっと考えにくい気もします。
蓄暖のそばのカウンターが反ったというのは、カウンターの表面と裏面に相当な温度差があったのでは無いかと推測されます。
木材の反りは集成材よりも無垢材の方が顕著ですが、通常の床下環境(冬の絶対湿度が4~6g/m3程度、夏は18~24g/m3)で無垢の土台が反って困ったという話は聞きません。この条件から、土台を集成材に変え(プラス要因)、冬場の絶対湿度を10%少なく(マイナス要因)したらどうなるかの判断ではないでしょうか。
私としては過乾燥が木材に与える影響より、人体に与える影響の方が甚大ではないかと思っています。取り敢えず今持っている加湿器は捨てずに取っておくつもりです。
by kappa (2007-09-12 20:35) 

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