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みんな昔はリーだった☆大阪☆1月10日、15日大阪楽、後藤ひろひと  [舞台全般]

先々週くらいからずっと風邪を引いてて、
書きたいのに書けていなかったリーの感想です。
(鼻水すすりながら書いてます)

せっかくだから何か書きとめておきたくて。
心にふんわり残る、そんなお芝居だったから。
そんなわけで、めっちゃ長いかも~!

  パルコのHPより・・・こんな姿では出てきません~

初日に観終わった直後の感想はこちら。 → リー♪ 

舞台写真(公開リハーサル)はこちらから(↓)
中学生姿のナルシーも見れますよん。^^

  みんな昔はリーだった ~EXIT FROM THE DRAGON~ 

  キャスト紹介  ※ホリケンさんと後藤さんが同い年でびっくり~

【公演日】1月10日夜、10列センター、1月15日大阪楽、13列センター、シアター・ドラマシティ
【出演者】 堀内 健(よっと)、池田成志(河田)、京野ことみ(ミャオ)、伊藤正之(桑島)、
  後藤ひろひと(用務員)、竹下宏太郎(たっけさん)、瀬川 亮(だめゆき)、熊井幸平(龍彦)、
  松角洋平(鬼警部/前説)、板尾創路(おじさん)
【作・演出】後藤ひろひと

どこにでもあるような公園。
そのベンチで一人の若者が物思いに耽って座っている。
そこに杖を突いた老人風の男性がやってくる・・・

杖なんてねえ、ないのよ~。(笑)
変わり者の叔父が老人の振りをして甥の様子を見に来ただけ。
今回のお芝居はこの一風変わった叔父が甥に話す物語。

そんなにも昔でもない昔、龍が出てくる時代。
昔、昔、叔父さんがまだ若くて、甥と同じ中学生で、
ブルー・スリーが流行っていた頃のお話。

それと、現代の叔父と甥の話が絡まっていく。

上手く言葉にならないんだけど・・・。
この舞台は胸の奥底から突き上げてくる何か!とか、
WWRYみたいに、ともかくわーっ♪と楽しむとか、
そういう感じのお芝居ではないのね。だから、
何度も続けざまにリピートするような感じじゃない。
でも、1回の舞台をじっくとりとあたためる、そんな感じ。
(2回観れたのはやっぱりよかったけど)

なんかね、じわっといい舞台なの。
笑って、泣いて、ちょっと立ち止まって考える。
そして!

何年か後にまた同じお芝居を観たら、
やっぱり、また笑って、泣いて、考えるに違いない。
少し時間がたった今、余計にそう思える。

最初はね、しばらく苛めの話が続くの。
原因はたわいもないことなんだけど苛めは苛め。
なんだか見ていて辛かった。

苛めている子達は凄いワルってわけではなく、
どこにでもいるような、ごくごく普通の中学生の男の子達。
後から苛めたことを後悔したりするようなね。

誰もが心のどこかに多少は持っている、
心の痛みや懺悔。思春期の頃のほろ苦い記憶。
それらがリアルに、さらりと描かれている。

苛める側の中心の二人が、
よっと(ホリケン)と河田(ナルシー)。
やんちゃっぷりが似合い過ぎ~。

生ホリケンは初めて。学制服とか着ると若い!
声がかすれてて苦しいようでしたが一生懸命でした。
しかし、台詞は飛んじゃうみたいですねえ。(笑)
初日はナルシーに「落ち着け!」と笑われてたし、
千秋楽の日もしっちゃかめっちゃかでした。
でも、そういうのも許せちゃうのは彼ならではでしょうか。
後藤さんの当て書きもあって役柄にはぴったりでした。
よっとはお調子者だけど憎めない存在なのよね。

しかし、桑島家でのプリンは笑った!汚いよぅ!!
床に落としたプリンを拾って食べるんだもん。
プリンだよ、プリン。しかも、落とした残りのプリンを
床やソファに思いっきり擦り付けてるし~。
後のお掃除が大変やなあと思って見てました。^^;
まっ、よっとらしいけどね。

中学時代の河田は濃い博多弁で喋る、喋る!!
時々、何を言ってるかわからなかったよ~。^^
今回はアドリブが少ないのがちょっと残念でしたが、
やっぱりナルシーは大好き。いいわあ。
今年も期待していますね。夏も楽しみ~♪

先頭に立って苛めたりはしないけど、
密かに嫉妬していじめの側に付くのが桑島(伊藤さん)。
苛めに後ろめたさを感じながらも、止める勇気はない。
自分の中で葛藤している。地味で真面目。
こういう実直な役が多い伊藤さんですが、
実は案外お茶目?だったりして。熱いロッカーだったり??
(あくまで私の勝手な想像です~)
声もよく通るし、安心感のある俳優さんですね。

           

これね、叔父の話ということなんですが、
中学時代の場面では大人の桑島がストーリー・テーラー。
叔父の話を自分の若かりし頃の回想として桑島が語る。
この二人の接点は最後の最後まで出てこない。
(予測は付きますけど・・・)

中学生のみんなが年齢もバラバラに見えるのは、
桑島がそれぞれを最後に見た時の記憶のままだからだとか、
動きまわった後は「この頃(中学時代)の僕なら喋れたけど、
すみません、今の僕では無理です(息切れしてるから)」と、
桑島の録音の声が流れたりとか、設定が細かくて後藤さんらしい。 

場面は現代の叔父と甥がいる公園に戻ったり、
大人になったみんなが集う今の桑島のマンションだったり、
今の彼らと中学生の時の彼らが時代と場所を超えて、
行ったり来たり。そんな風に物語は進んでいきます。

さて、4人の中でブルース・リーを最も敬愛し、
最も似ていたのは誰か。それは、たっけさん(竹下さん)。
私はよくわかってないけど、ダーリンによると似ているらしい。
「もともと好きで真似してたんやで!」と言ってました。
そうかもね。たっけさんが似てないとお芝居が成り立たない。
ともかく雰囲気はバッチリでした。なんかカッコイイの!

苛められ役は転校生のだめゆき(瀬川さん)。
海外暮らしが長かった彼は、日本の中学生達の間で
何が流行っているのかが全くわからない。
人なつっこそうな笑顔の彼。ひたむきで純真な目をしてる。
そんな彼に関心を寄せるのはみんなのマドンナ、
ミャオ(京野さん)。どことなく一風変わってる彼女は、
ブルース・リーに夢中な男の子達をちょっと小バカにしてる。
彼女はだめゆきには素直で優しい。それが波紋を広げる。

瀬川さんは初めて。まだ若いですね。
キラキラした目をしていて、なんだか可愛いの。
だめゆき役にぴったりって感じでした。

ことみちゃんは相変わらず細い!
セーラー服姿も違和感なくて可愛かったですよ~。
エンジェル姿は・・・えっと、よくできました。(笑)
ああいうのは結構辛いよね。 
男の子達を小バカにしたような目が似合い過ぎ。 

そうそう。ミャオがエンジェル姿で飛んでる時、
たっけさんが上手でバレエを踊ってるのがおもしろかった。

どんどん脱線してるけど・・・元に戻して。
たっけさんは苛めには加担しないけど助けもしない。
自分自身が強くならなければ!と言う。

そりゃ、そうだ。
冷たく感じるかもしれないけど、確かにそのとおり。
結局は自分自身の問題でしかない。

とはいえ、それだけでもない。よね?
みんな他の誰かと係って生きているから。

「俺は毎日ここで練習しているから」

苛められて嘆くだめゆきにそう告げるたっけさん。
翌日から、毎日、ただ黙々とクンフーの練習を続ける二人。
いつしか他のみんなも同じように練習に加わっていく。

現実にはこんなに上手くはいかないでしょう。
でも、それでもほっとする私がいる。

この話にはまだ続きがあります。
またいつか再演されたら、是非観てください。
何を感じるかはそれぞれ違うと思うから。

後藤さん作・演出で、このメンバーなら単純に楽しむっ♪
というのもありだし、ブルース・リーに憧れてた皆さまなら、
こんな時代もあったよな~!と懐かしくて嬉しいはず。
 

           

さて、最初の公園の甥と叔父。
甥の悩みはね、髪型のこと。(モヒカン風~)

彼女に言われて髪形を変えたのにカッコ悪いと言われ、
お母さんにも同じことを言われ、怒鳴って家を飛び出した。
どこにでもありそうな話よね~。

しばらく話をした後、叔父さんは甥に問いかける。

「それでお前はどう思ってるんだ?」

実のところ、甥は自分でもカッコ悪いと思っている。
それを素直に告げる。要は自分の問題なのだ。

全ては自分自身のこと。
それが、いろんな角度から取り上げられていく。

そんな話の合間にも笑いが上手く挟んである。
だから、客席の我々は肩の力を抜いて見ることができる。
それはきっと甥も一緒。頑なな心が解きほぐされ、
次第に一風変わった叔父の話に夢中になっていく。

本当はみんな素直になりたいのかもしれない。
ただただ夢中にリーを追いかけていたように。

おじさん役の板尾さんも味がありますね。
ボケの風情とか、笑いの間合がもう絶妙なの~。
「じゅんでーす。長作でーす。三波春夫でございます。
・・・・・・・あれもう一人誰だっけ?」
その後、しばらく甥の話を聞いてたはずなのに、
突然、「正児や!レッツゴー三匹!」と笑顔。甥がっくし。
書くと大したことないんだけど、この間合いがね。
絶妙なんですよ~。わかってても笑えちゃう。

その甥役の熊井さんも若いけど好演してました。
そのまま中学生って感じでよかったです。
 

           

終盤近く。たっけさんが泣くシーンがあるのね。
もうね、ぼろぼろ泣いちゃうの。今までずっと強かった、
そんなたっけさんが泣くなんて。こういうの弱いのよ。
鼻水まで出ちゃったじゃない!

そしてラスト。じーんと胸に迫ってくるんだけど、
いつまでも泣かせてくれないのが後藤さんなのかな~。
照れ屋さんなんやね。多分。

いやー、自分で書いてて長いね~。
後は私の覚え書きとして、その他、あれこれ。(まだ続くのかー!)

まずはこの舞台の前説。こっから笑えます。
本編では鬼刑事役でちらりとしてか出てこない
(チラシに名前も載ってないらしい)
松角さんが毎回誰かの指令を受けて前説をするの。
大阪初日はタカラヅカ風、大阪楽はデビルマン!
デビルマンはナルシーからの指令。苛めか?(笑)
こりゃー、難しいよ~。かなり苦労してはりました。
うん、でも、よく頑張ってた。楽しかったですよ。

よっとと河田人形も可愛かった。
学校の屋上から落っこちそうになったよっと人形を、
平然と棒で押し上げて助けるミャオ。
それを見てびっくりする、だめゆき。(二人は人間のまま)
非現実と現実が入り混じっておかしいの。

後ね、だめゆきの帽子を客席に投げ入れるとこ。
苛めなんだけど、客席に降りて帽子を取りに行くついでに、
客席インタビューするだめゆきが可愛いのー。
「どこから来たか聞け!」と河田達に言われ、
お客さんにおずおず尋ねる。初日の答えは「福島!」。
一瞬、福島県を思い浮かべた皆さんはびっくり~。
はい、大阪の方はおわかりですね。大阪市福島区。
千秋楽は遠征を期待していたみたいだけど、
「大阪」次の人も「大阪」。「大阪のどこか聞け!」という
河田の指令で尋ねると「東大阪」・・・。
「大阪の人にはかなわん」と苦笑いのナルシーでした。

後藤さんはロバート・デ・ニーロ風?の用務員役。
いてもいなくてもお芝居に差し障りはないような役柄で、
一言も喋らないの。ちょっと残念~。でも楽しそう。
カテコではしっかりとご挨拶してくれましたしね。
ホリケンもご挨拶してくれるんですが、
お笑い芸人さんなのに舞台挨拶は苦手みたい~。
しどろもどろ。いつもと勝手が違うのかしらね。

ともかく、最初から最後まて楽しめました。
後藤さんの作品を生で観るのは今回が初めてでしたが、
とってもよかった。今年の初観劇がこれで嬉しい。

皆さま、お疲れさまでした。ありがとうございました。
また次回作も期待しています♪

最後に・・・

!!!アチョ~ン~!!!・・・だめゆき風に・・・(笑)


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コメント 3

kano夫婦お気に入りのナルシーだね(笑)
チラシ見て気になってたんだけど、なるほどこういうお芝居だったのかー。
by (2007-01-31 19:37) 

kanon

Periちゃん、長いのを読んでくれてありがとう。
そうです。私達お気に入りのナルシー。
今年は新感線にも出るね。楽しみやわ。^^
by kanon (2007-02-01 00:47) 

kanon

魔女さん、nice!ありがとう~。^^
by kanon (2007-02-03 23:16) 

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