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公開講座「サルから学ぶ」に参加しました02 [勉強会 など]

昨日に続いて『京都大学霊長類研究所の公開講座』に出席しました。
先ずは今日の放餌場の様子です。親子のニホンザルの様子です。
※普段は非公開です。


オスはメスに毛づくろいをしてもらっています。ニホンザルの場合母系社会だそうで、自然界ではオスは群れから離れるそうです。また、オスの場合毛づくろいするのはオス同士だそうです。もし、このビデオのとおりのことが自然界で行われていれば、このオスはかなりの実力者だそうです。
第1時限目:「サルの群れの栄枯盛衰~屋久島のニホンザルの人口変動と社会変動~」
上に書いたようなことが、ニホンザル社会では一般的なことの1つと説明がありました(チンパンジーはニホンザルと逆で父系社会だそうです)。
屋久島の海岸に近いところでは、調査が始まって以来次のような変動があったそうです。


屋久島で実態調査を続けるメリットの1つに、海岸部(平地/亜熱帯)と山間部(高地/亜寒帯)の距離間が7キロメートルしかなく、その間に多くのサルのグループがいることだそうです。
山間部は、海岸部に比べてグループが消滅したりするような変動はあまりないそうです。

第3時限目:「ゲノム・遺伝子実習」
最初にアプローチとして染色体、遺伝子の座学がありました。少し紹介します。
①先生から日本語のインターネットによる遺伝子地図は不存在であり、アメリカまたはヨーロッパに頼らざるを得ないと説明がありました。
 例えば8番染色体の地図を見ようとするとクリック NCBIの染色体地図が出ます。
 なお、日本語の代表的サイトはこれ
②ヒトとチンパンジーの染色体の本数の違いは、ヒトの2番染色体がチンパンジーでは2-A,2-Bになっているだけだそうです。

Ⅰ 塩基配列解読装置を利用する
先生の指導により実際に塩基配列解読装置を使ってDNAを解析しました。
・先生が器具を使って検体のとり方を説明します。


・実際に器具を使って検体を移します。


・塩基配列解読装置をスタートさせます。


・ゲノムの検査結果が出ました。遺伝子(DNA)の暗号表でゲノム結果を解析します。


黄色の枠のところがこの実験では肝心なところだそうで、この部分を拡大すると↓になります。


遺伝子暗号表は↓の図のとおりです。これを上図の暗号(T,C,A,G)にあてはめるそうです。


DNA図を解析する方法は
①最初に来る「CCCTT」を探します。最後のTの次の文字から生成されるアミノ酸が始まります。
②3文字で1つのアミノ酸を表すそうで、暗号と照合します。
③/CCT/CGT/ATT/ATG/GCA/ACT/GAA/・・・・
④プロリン(P)・アルギニン(R)・イソロイシン(I)・メチオニン(M)・アラニン(A)・スレオニン(T)・グルタミン酸(E)・・・
⑤頭文字をつなげると・・・PRIMATE→『霊長類』という意味になるそうです。スゴイ!!!

Ⅱ チンパンジーの系図から感覚遺伝子を探る
①霊長類研究所のチンパンジーの系図(1部)です。


下図は感覚遺伝子(味覚遺伝子X,Yと臭覚遺伝子Z)の一例で、上図の「アキラ」、「パン」、「ポポ」、「レオ」の感覚遺伝子は空欄になっています。この空欄を埋めるゲームです。


メンデルの法則の原理が分かっていれば簡単に解ける問題だそうです。
とても中身の濃い実習でした。

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