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高度1400mキョウカチャムの村(11月30日の日記) [東南アジア自転車旅行記]

いや~読者の皆さん、なんか大げさに書きすぎたせいか、大変なご心配をかけたみたいで、本当に申し訳ございません。akoustamただいま危険ルートを走破し、バンビエンの街に着きました。もちろん何の問題もなしです。

では、3日かかったこの山岳ルートの顛末を順にお伝えしていきます。

11月30日朝7時、山賊さんも、夕方や夜よりも朝の方が活動しないだろうとふんで、早起きしてルアンパバーンの街を出ます。もちろんいつもの曇り、というより霧の中でのスタートです。

まずは小手調べに標高差190mの峠を一本パス、霧がひどくて、視界はきかないは、寒いはで、山賊より交通事故のほうが怖かったくらい(^^;)

しばらく平坦な道を走って、シェングンの街を過ぎると、大きな峠がまっています。そしてここからが日本の外務省いわく「渡航の是非を検討してください」の危険勧告ルート、でも別に普通の峠です。

とはいえ、これですよ、これ。もう平均斜度5%前後(1000m走るごとに高度が約50m上昇する)のきつい上り坂。九十九折の道を全身汗をかきながら、少しずつ上っていきます。

峠のふもとからあがること700m。高度1000mまで達したところで、突然視界が開けました。雲と霧の下界を抜け、上に出たのです。それがこの絶景!

見えるのは雲と、雲より高い一部の山の上の部分だけ、まるで自分が雲の海の上を走っているみたいなんです。これがあるから峠は楽しい。

またこのルートは大半の旅行者がバスで通過してしまうため、

こういった途中にある小さな集落では、子供たちがゆっくり走る自転車旅の外国人が珍しいのか、みんな道路に出てきて、

「サバイディー!(ラオ語:こんにちは)」

と絶叫しながら、笑顔で僕に手を振って応援してくれます。

こっちも「サバイディー」と手を振り返してあげるのですが、なにせこれが何十何百人と子供に応援されるので、返事をするのも一苦労(^^;)

くれぐれも断っておきますが、これが外務省危険勧告ルートの現実です。何のことはない、ラオスの田舎の一風景。

高度1000mの峠を越えたら、またもや下り、それも高度360mまで一気の下り。せっかく高度稼いだのにまた上りなおし?と何か不安を感じたんです。

案の定、この直後から終わることのない上り坂がやってきます。ペダルをこいでもこいでも、山をひとつ越えたと思ったら、また次のさらに高い山・・・このまま永久に上らされるのかと絶望的な気分になってきます。写真やビデオを撮る気も全く失せました。

本来なら、ルアンパバーンから120Km走ったサラプクーン(プークーン)の村に行きたかったのですが、上ってる最中は時速10Km程度しか出ていないので、とてもつけそうにないことが徐々に分かってきます。

いくらなんでも野宿するわけにはいかないので、これはもう民家に泊めてもらうしか、なんて考えた高度1400m。ついに峠に到達!しかも何やら僕の地図には載っていない大きな集落があるではありませんか!

これで助かった、というわけで75Km走ったこの峠の村キョウカチャムには、幸いゲストハウスもあり、ここで峠越え一日目を終えることにしました。もう両足はパンパン。

でもさすが峠だけあって村の景色は最高!

尾根の頂上にあるだけに、右も左も遠くの山まで見通せます。子供たちも元気いっぱい、僕のカメラに興味津々のようです。

ただ村自体はラオスのほかの集落の例に漏れず、かなり貧しいようで、ゲストハウスはコンクリート作りですが、あとは竹で出来たような、典型的ラオス家屋が並びます。

でも携帯電話は通じたりするところが悲しい。そうそう、ラオスのトラックって日本の中古トラックの払い下げが多く、塗装もそのまま使うので、まるで日本の道を走ってるみたいなんです。

(有)鴨島通商だって。他にもなじみの西濃運輸なんかも見たなぁ。

そんなわけで、山賊の「さ」の字も無かった一日目は峠の頂上で終えました。

注:確かに山賊はいませんでしたが、このルート普通にライフル持ったおっちゃんが峠道を闊歩しています(狩猟用なのか護身用なのかは不明)。くれぐれも「安全なルート」ではないので勘違いなきようお願いします。


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コメント 10

店員佐藤

私もハラハラ、ドキドキしながら更新を待っていました。
これでもう危険地帯は抜けられたんですか?

是非とも出来る限りの安全をお考えくださいませ。

しかし、これでちょっとホッとしました。(^_^;)
by 店員佐藤 (2005-12-02 19:55) 

akoustam

>店員佐藤さん
コメントありがとうございます。

ご心配をおかけしました。本日を持って外務省レベル2「渡航の是非を検討してください」地域は抜けました。ご安心ください。

危険な地域と、面白いたびが出来る地域や、美しい景色が見える地域って重なることが多いんですよね。でも今回のルートはバスならば、今の時期ほとんど毎日、日本人旅行者が誰かしら通っているルートですから、それほど大騒ぎすることでもなかったのかも。
by akoustam (2005-12-02 20:51) 

ahtoh

安全何よりでした。

何よりも景色がすごいですね~。
雲の上を走っているような感覚なんて、ちょっとだけ体験してみたいです(^∀^)ノ
でも、その高さまで頑張って上っていかなきゃならないと思うと・・・(;´Д`A ```
by ahtoh (2005-12-02 21:42) 

arkstar

待ちに待った更新ですね(^_^)
ご無事でなによりです。
トラックは本当に日本の道と勘違いしそうですね。
by arkstar (2005-12-02 22:35) 

はまちゃん

いや~、無事通過できて良かった~(^。^)
ちょっとドキドキしてました。
この子供達の笑顔をみてると、最悪の危険地帯は抜け出したのかなぁ・・
なんてことを感じてしまいました。
by はまちゃん (2005-12-02 23:36) 

akoustam

>ahtohさん
コメント&ナイス投票ありがとうございます。

峠まで車で自転車を載せて、途中で降ろしてもらいましょう(笑)。今回の峠は走ってみた感じでは、知床の羅臼峠ぐらいのキツサに思えました。まだまだアンデスに比べれば生易しい?
by akoustam (2005-12-03 20:08) 

akoustam

>arkstarさん
コメント&ナイス投票ありがとうございます。

これがもう次々通るトラックが日本のトラックですから、とてもラオスにいるとは思えなかったり。まだ見てませんが、「○○幼稚園」とかいうマイクロバスも走ってるらしいです。
by akoustam (2005-12-03 20:10) 

akoustam

>はまちゃん
コメント&ナイス投票ありがとうございます。

心配おかけしました。写真を見ていただいてお分かりの通り、外務省が危険危険といっても、そこに住む人達には全然そんなことは関係ないわけで、のんびりとした田舎でしたよ。これがもっと上の危険レベルの地域(アフリカのソマリアとか)だとどうなるかはわかりませんけど。
by akoustam (2005-12-03 20:15) 

floss

気の弱いふろすはその峠の写真を見ても山賊でそう・・・と思ってしまいます。
このあとも、くれぐれもお気をつけて!
あ、雲の上から見る風景は雲海っていうんでしたっけ? きれいですよね。
小学生の頃、山のてっぺんのお寺に泊まったとき、朝、下界を見たらそうなっていました。(*^_^*)
by floss (2005-12-03 22:50) 

akoustam

>ふろすさん
コメント&ナイス投票ありがとうございます。

雲海は僕も珍しい体験でしたね。とにかく周りに雲しか見えず、遠くの山が島みたいに見えるって最高でした。
by akoustam (2005-12-04 21:09) 

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