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フィレンツェにて危うくスリ被害 [2006伊仏旅行]

(3月10日金曜日-②)
・・・前回のお話はこちらから→(http://blog.so-net.ne.jp/ilsale-diary/2006-03-18-1

 乗る電車は間違えたものの、何はともあれフィレンツェに到着しました。やれやれです。
 
 取り敢えず、先ずは重いトランクをなんとかしましょう。こんなのを始終転がしていては、とてもじゃありませんが街を楽しんで歩き廻るなんて出来やしませんから、駅で荷物を預かってくれるサービス(有料)があるのでそこを利用します。もちろんパスポートなど貴重品は気楽には預けられませんのでバッグに入れて持ち歩くこととなりますが。

 しかしまぁ旅行中って絶対に落としてはいけないもの、無くしては困るものを携帯して持ち歩かなければならないから気が重いですよね~。これって普段の日本ではあまり意識しない感覚なので僕にとってはかなりのストレスです。これさえなければ海外旅行ももっと気楽なのになぁ。


※今回フィレンツェらしい写真を1枚も撮ってこなかったので昨年の写真だったりします(^^ゞ

 この日の午後にはここからシエナへバスで移動するわけですが、同行の友人がフィレンツェ在住の知人に連絡をしていて、長くは居られないけど折角フィレンツェに行くわけだし、せめて昼食くらいは一緒に取ろうよと段取りを組んでいました。僕は初めて会ったT君はまだ若く、元俳優志望のイケメンくんです。彼と駅で合流して早速地下街を抜けて街へ向かいます。

 友人たちと喋りながらエスカレーターを上がるといよいよフィレンツェの街へ出ます。ああ、また来られたんだね~。今回はほんの数時間の短い滞在ですが、やっぱりこの街へ来ると何だか「イタリアに来た!」って感覚が他のどこよりも強く沸いてきます。僕にとってのイタリアって、イコール・フィレンツェなのかなぁなんて、改めて思ってみたりして。

 そんな大好きなフィレンツェにどうして今回1泊もしないかと云うと、実はフィレンツェ空港がメンテナンス工事で数ヶ月間閉鎖されてしまっているから、なのです。本来ならシエナから戻ってフィレンツェで1泊し、フィレンツェ空港からパリへ飛ぶつもりだったのですが、空港が使えないんじゃ仕方有りません。シエナからやはり国際空港のあるピサへ移動すると云う選択になったわけなのです。残念!。
 
 話を戻しましょう。
 さて、ボローニャで迎えた朝は雨で、手が悴む程の真冬の寒さでしたが、フィレンツェの空は雲も切れて晴れ間が覗いてきました。すると途端に気温上昇。マフラーにコートなんて出で立ちではとてもいられません。暑いくらい。マフラーは外してショルダーバッグへ。コートはかさばりますが仕方ない。手に持って歩きます。

 と、その時、僕の横にいた友人が「何してるんだ!」と大きな声を出しました。驚き「えっ!?」と思い振り返ると30代くらいのジプシーと思しき女性が僕のすぐ背後に着いていて、僕と視線が合った途端「Please!」と手を差し出して物乞いをして来ました。「この女、yk2くんのバッグに手を突っ込んでたよ、すぐ中確認して!」。

 えええ!!!、これってスリ?。

 慌ててバッグの中を確認します。さっきマフラーを仕舞ったから確実に閉めているはずのファスナーは半分以上開けられていました。もうびっくり!!。幸いにしてマフラーが邪魔になり手が深く入らなかったようで、バックの内側のポケットに入れられていたパスポート、エアチケット、日本円の入った現地で使わない財布はすぐ無事だとわかりましたので一安心。スリのジプシーも手を振って「盗ってない」とわざとらしくアピール。幸い、何も盗られていないし、ここでこの女を相手にトラブルにしても仕方ないので睨んだ程度でやりすごしました。

 それにしても、この時僕はショルダーバッグを肩から掛けて不用心にもファスナーは背中向き。つまりは後ろに付けば僕の体から遠い側=スリの手元側から開けられます。友人たちとの会話に夢中で後方は全くノーマーク。スリにしてみればまさに格好の獲物だったようです。ああ、本当に危なかった。楽しい旅行が一転して暗転するところでした。こんなの初めてです。バッグのファスナー開けられて、尚かつ手まで突っ込まれていたなんて、全く気付かなかったなぁ・・・。スリのテクニックたるや噂には聞いていましたが本当に恐るべし、ですね(苦笑)。

 このスリ騒動で僕は、思いの外どっと疲れてしまい(苦笑)、街を歩くのもちょっと面倒になってしまいました。こんな時はさっさと美味しいものでも食べるに限ります。生憎晴れた空も再び暗くなり始め小雨もパラついて来ました。さ、さっさとごはんたべよ。

 って、コトで入ったのはポンテベッキオに向かう裏通りに在る小さなトラットリア、まさに街の食堂と云った風情の「NELLA(ネッラ)」です。友人は以前も一回来たことがあるそうで、ハナから食べたいものも決まっているそうな。

 12時半頃に入ったのですが、イタリア人のランチにはまだ早いらしく僕らの他には1テーブルに英語を話すカップルがいるだけでガラガラです。本当に美味しいの、ここは?って感じ。そして差し出されたのはいきなり日本語のメニュー(笑)。そうは見えないけど、日本人客も多いってワケね。

 さて、ここではテーブルワインの赤を1リットル、陶器のピッチャーで貰って、前菜はレバーのペーストの乗ったクロスティーニで簡単に。実は結構昨晩がんばっちゃったのが響いてまして、いざ食べようと思ってもなかなか食が進まなかったのです。これは友人も然り。それで頼んだものはと云うと僕はゴルゴンゾーラのニョッケッティ、友人はイタリア版パンの雑炊とでも云うべきリボリータ。二人ともしめし合わせたように胃に優しそうな柔らかい食べ物ですね(苦笑)。若人T君はラザニアとか食べてましたけど。


美味しいんだけど食べてるうちに飽きて来易いゴルゴンゾーラのソースですが、ロケットがちぎってあるだけで結構口が変わります。ささやかな発見。


友人が食べたリボリータは想像以上に「おじや」でした。


どんなにおなかいっぱいでもやっぱりデザートは食べたい!。で、パンナコッタのチョコレートがけを。とっても普通なんだけど、これは当たり前に美味しかったですね。結局またもや食べ過ぎ気味だ・・・(^^;。

 クロスティーニとニョッキしか食べてないのでどうこう云うつもりもありませんが、正直言うとこの店の味はあんまり印象に残っていません。ですが、始めは空いていた店内にはみるみる人がやって来て超満席。相席なんて当たり前です。お客はやはりほとんどが地元の人のようで、これだけ混むと云うことは地元の人に愛されている=そこそこは美味しいということなのでしょう。でももう1回行きたいか、と訊かれれば微妙なトコかなぁ~。

 さて、食事も終わりお店もかなり混んできたのでこのままゆっくりとは出来ません。どうせお昼休みで見たいお店はほとんど閉まってしまいますし、短い時間お付き合い頂いたT君に別れを告げてバスターミナルへ。予定より少し早いのですが、これから1時間ちょっとのバスの旅でシエナに向かいます。さあ、夜は美味しいトスカーナ・ワインをたらふく飲むよ!(笑)。


追記:(3月23日)
 あんまり嬉しくない繋がりですが(苦笑)、このblogはイタリア観光で起きたトラブル繋がりでコメントを頂いたLahiriさんのblog、「まいにちContente」http://blog.so-net.ne.jp/lahiri05/)にトラックバックさせて頂きました。

 海外だとこんな事も自分の身に降りかかるかも知れない、って事前に心構えが有るのと無いのとでは、取れる対処も違いますよね。是非お読みになってみて下さい。
 ・「イタリアで痛い目に遭う・・・その①」:http://blog.so-net.ne.jp/lahiri05/2006-03-08
 ・「イタリアで痛い目に遭う・・・その②」:http://blog.so-net.ne.jp/lahiri05/2006-03-11


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コメント 8

こんにちは、はじめまして^^
私もイタリア旅行でスリではないんですが、
悪質タクシーに捕まってしまったことがあります。
旅行中こういうことがあると、本当どっと疲れてしまいますよね。
この顛末は最近ブログにも載せたんですが、
その出来事で同行者がものすご~く凹んでしまい、
その後、彼女の気持ちを盛り上げるのが大変で大変で・・・・
yk 2さんは無事にすんで、よかったですね。

パンナコッタ美味しそうですね。
by (2006-03-23 20:09) 

yk2

Lahiriさん、初めまして。
nice!&コメントありがとうございます。

そうですね。僕も、もし例えばこの時パスポートなどを盗まれたとしたら、本当につまらない、散々な思いをしたかもしれません。そうなったら旅行を楽しむどころではありませんね。また同行者がそんな目に遭ったら、Lahiriさんと同じ気持ちを味わったことでしょう。

以前より物騒になったとはいえ、やっぱり日本は平和で安全ですよね。海外での気持ちの切り替えって、しっかりやってるつもりでも、ふと素の自分に戻ってしまう。こんな瞬間を僕も狙われたんだと思います。何も盗られなかったと云う幸運もありましたが、結構内心はショックだったんですよ(苦笑)。

こんなコトで疲れて澱んでしまった気持ちも、チョコレートソースのかかったあまーいパンナコッタが忘れさせてくれました。カカオって、やっぱり人を元気にさせてくれるんだなぁ~なんて、シエナへ向かうバスの中で、一人ふと思ったりして(^^。
by yk2 (2006-03-23 23:31) 

Manbou

yk2さん、しばらくです。
昔、「スリ―その技術と生活」という本を読んだことがあります。
読み物として、とてもおもしろかったですよ。
ちなみに、自分がヨーロッパでスリの被害に遭った時、その本の知識のお蔭で犯人はすぐに思い出せました。もちろん思い出したところで、どうしようもなかったんですけどネ。^^;
by Manbou (2006-05-09 17:15) 

yk2

manbouさん、こんばんは。
お久し振りですね、ご訪問頂いて嬉しいです。相変わらずお忙しいのかな?。

>昔、「スリ―その技術と生活」という本を読んだことがあります。

好奇心旺盛と云うか、マニアックなのは昔からだったんですね(笑)。
でも今回初めて自分もそんな被害に遭いそうになったから、内容に興味は有りますね。

manbouさんもスリ被害に遭っちゃってるんですね、ヨーロッパで。
読んだら被害予防に役立ちそうかな?。

そう言えばGW中、鎌倉の街中や江ノ電の中で見た日本女性のバッグは本当に無警戒だなぁとつくづく。バッグの中身やお財布が見えてるんだものねぇ・・・。
by yk2 (2006-05-09 21:49) 

Manbou

スリっていろんなタイプがあるみたいで、私を狙ったのは赤ちゃんを小道具に使うスリ。
背の高い男性が、赤ちゃんを高々と抱いて乗ってたんですよね。
こんな“おしくらまんじゅう”状態の車内で、この親子大変だろうなあって、やや同情の気持ちを込めて赤ちゃんを見上げる。
するとポケットのあたりの気配りが疎かになっちゃう。
そこでお仕事成立☆

そんな、スリの手口あれこれが、とってもよくわかる1冊です。
でも一流のスリに狙われちゃったら、どんなに防ごうとしてもムダだそうですよ。

逆にこの本を読むと、ついつい実践してみたくなっちゃうかも・・・お仕事のほうを・・・。
by Manbou (2006-05-23 21:15) 

yk2

Manbouさん、こんばんは。なんでまた今頃ここなの?(笑)。

赤ちゃん使ったスリって、実物じゃなくて人形だったりするパターンもあるみたいですね。旅慣れてらっしゃるManbouさんもそれで狙われちゃったんだ。

>逆にこの本を読むと、ついつい実践してみたくなっちゃうかも・・・お仕事のほうを・・・。

こらこら、なんのお仕事実践したいんだか・・・(苦笑)。

そんなコトより早くモロッコの続き書いて下さいな。
待ってるんだから!(笑)。
by yk2 (2006-05-25 01:45) 

Manbou

このハナシを膨らませてブログに書こうと思ったんだけど、余力なし・・・でも、ずっと気になってたので。

モロッコの前に、ひとつ書かねばならない(気持ちの整理のため、書かないと次へ進めないのです)記事が発生したので、もうしばらくお待ちいただけますよう、ヨロシクお願いいたします。
・・・でも、ありがとう。そんな風に言ってもらえると、頑張ろうって思えます。^^
by Manbou (2006-05-26 13:14) 

yk2

Manbouさん、決して急かすわけじゃないのでご自分のペースでね。
かく云う僕も、もう10日近く自分のblog更新してないや(^^;。

書かないと次へ進めない、ってシリアスなことなのかな・・・。
いろいろあると思いますけど、進むの、待ってますね。頑張って!
by yk2 (2006-05-26 22:10) 

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